ファイザー製ワクチン3回目接種でオミクロン株に高い予防効果

公開日:2021/12/20
ファイザー製ワクチン3回目摂取がオミクロン株に高い予防効果と公表

アメリカのファイザー社が、同社製の新型コロナウイルスワクチンを3回接種することで、新たな変異株のオミクロン株への高い感染予防効果が期待できるとの初期段階実験の結果を公表しました。このニュースについて上医師に伺いました。

上昌広 医師

監修医師
上 昌広(医師)

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東京大学医学部卒業。東京大学大学院修了。その後、虎の門病院や国立がん研究センターにて臨床・研究に従事。2010年より東京大学医科学研究所特任教授、2016年より特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所理事長を務める。著書は「復興は現場から動き出す(東洋経済新報社)」「日本の医療格差は9倍 医療不足の真実(光文社新書)」「病院は東京から破綻する(朝日新聞出版)」「ヤバい医学部(日本評論社)」「日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか(毎日新聞出版)」。

今回報じられた内容は?

まず、今回報じられた内容について教えてください。

上昌広 医師上先生

ファイザー社が公表した内容によると、初期段階の実験では、ワクチンを接種した人の血液を使って従来株とオミクロン株に対する効果を比較したそうです。2回接種を終えた段階でオミクロン株の場合は、感染を防ぐ中和抗体のレベルが従来株に比べると25分の1以下と大幅に低下する結果となりました。

しかし、3回目の接種を受けると中和抗体レベルが25倍に高まって、2回接種後の従来株の水準と同じ程度に達したということです。ファイザー社CEOはテレビインタビューで、「オミクロン株は2回接種で体内に作られる壁を乗り越えてくるが、3回目の接種でその壁は高くなる。人々は追加接種を受けるべきだ」と語っていました。

また、ファイザー社によると、中和抗体とは別の免疫機能も働くため、ワクチンを2回接種しただけでもオミクロン株による重症化を防ぐ可能性はあると説明しています。

日本の水際対策は?

世界中で感染が拡大しているオミクロン株に対する、日本の水際対策はどうなっているのでしょうか?

上昌広 医師上先生

日本政府はオミクロン株への水際対策として、帰国した日本人や在留資格がある外国人に対して、滞在していた国や地域の感染状況に応じて、検疫所が指定する待機施設で3〜10日間留まってもらう停留措置をとっています。

しかし、年末にかけて帰国者が増えることで、施設の不足が懸念されているのも現実です。そのため、政府は1万3000室の施設を準備して体制強化に努めている状態です。

オミクロン株を乗り切るために留意すべき点は?

オミクロン株の感染拡大を乗り切るために留意すべき点を教えてください。

上昌広 医師上先生

オミクロン株といえども、基本的な感染対策は従来と同じです。マスクの着用や手洗い・うがい、さらに換気の励行が重要です。引き続き、気を抜かず感染対策に努めましょう。

まとめ

ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンを3回接種することで、新たな変異株のオミクロン株への高い感染予防効果が期待できるとの実験結果が出たことが今回のニュースで明らかになりました。新たな変異株であるオミクロン株による感染拡大が続く中で、今後も実験結果について注目が集まりそうです。