モデルナ社製ワクチン、2回目接種翌日は8割に37.5℃以上の発熱
厚生労働省の研究班は、モデルナ社製ワクチンの接種後に37.5℃以上の発熱が起きた割合を公表しました。今回は、モデルナ社製ワクチンの発熱の副反応に関する発表の内容を中島先生に詳しくお伺いします。
監修医師:
中島 由美 医師
今回の発表の詳細は?
今回の発表について、詳しく教えてください。
中島先生
アメリカ・モデルナ社製の新型コロナワクチンが、2回目の接種の翌日に37.5℃以上の発熱が約8割の人に起きたことを公表しました。同じくアメリカ・ファイザー社製のワクチンと比べると2倍の多さです。
今回の発表の研究内容は?
今回の発表について、どのように調査したのか詳しく教えてください。
中島先生
厚生労働省は、モデルナ社製ワクチンを接種した自衛隊員など約2500人を対象に、37.5℃以上の発熱が起きた人の数を調査しました。2回目の接種翌日に37.5℃以上の発熱が起きたのは78.5%、38℃以上は61.9%です。また、接種2日後にも約2割の人が発熱し、これらのうち約4割の人が仕事を急遽休む結果となりました。
このことから順天堂大学客員教授の伊藤澄信氏は、「ワクチン接種の翌日は、勤務できない前提で体制を構築した方がよい」としています。
ワクチンの死亡例はある?
新型コロナワクチンの接種による死亡例はあるのでしょうか。
中島先生
厚生労働省は、ファイザー社製およびモデルナ社製のワクチンの接種後に死亡した人が7月25日時点で累計834人になったことを報告しました。ワクチン接種と死亡の因果関係について、検討会は「評価できない」、「認められない」としています。
発熱したときの対処法は?
ワクチンの副反応で発熱した際は、どのように対処すればいいのでしょうか。
中島先生
ワクチン接種後に発熱した場合は、水分を十分に摂取した上で、必要と考えられる場合は解熱鎮痛剤を服用してください。ただし、鼻水や咽頭痛、咳、味覚・聴覚の消失、息切れなどの症状がある場合は、ワクチンの副反応が原因ではない可能性があります。
ワクチンの接種後、発熱が2日以上続いている、重い症状が現れている、他の症状も現れているなどの場合は、医療機関への相談や受診を検討しましょう。
まとめ
モデルナ社製のワクチンの接種後は、高い確率で37.5℃以上の発熱がみられることが判明しました。中には発熱しない人もいますが、接種翌日は休暇を取ることを想定しておいた方がいいかもしれません。発熱した際は、単なる副反応だと思い込むのではなく、他の症状の有無や継続期間などを踏まえ、必要に応じて医療機関へ相談するか受診しましょう。