15分で新型コロナを検出する「抗原検査」キットの承認申請へ 2020/05/06

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症。感染の有無を少しでも早く確認し、しかるべき対応をとることが求められています。

現在、新型コロナウイルス感染症への罹患を調べる検査はPCR検査のみです。さまざまな企業が検査キットの開発を目指しているなか、4月27日に抗原検査キットが1件承認申請されました。今回は、新たな検査方法として期待できる抗原検査キットについて、中島先生にお話をお伺いしました。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

そもそも抗原検査キットとは?

抗原検査キットとはどのようなものでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

新型コロナウイルス感染症における抗原検査キットでは、鼻の奥にある粘膜を採取し、抗原である「新型コロナウイルスに存在するタンパク質」を調べることで、感染の有無を確認できます。この抗原とは、身体の中に入ったときに、免疫反応を引き起こす可能性がある物質の総称です。

PCR検査との違いとは?

PCR検査と抗原検査の違いをお教えください。

中島 由美 医師中島先生

抗原検査では、新型コロナウイルスに特有の物質を調べるのに対し、PCR検査はウイルスの遺伝子を増幅することでウイルスの有無を調べます。採取する検体は、抗原検査と同じく鼻の奥の粘膜などです。また、下気道に多くのウイルスが存在しているため、痰などを採取する場合もあります。

15分程度で結果が出る抗原検査キットが承認申請へ

東京都にある「富士レビオ」が新型コロナウイルス感染症の抗原検査キットを開発し、4月27日に承認申請しました。詳細についてお聞かせください。

中島 由美 医師中島先生

「富士レビオ」が開発した新型コロナウイルス感染症の抗原検査キットは、鼻の奥にある粘膜の検体を検査キットに入れ、15分程度で陽性か陰性かがわかる検査です。検査はわずか15分程度。一方従来のPCR検査は、患者の待機期間が数日~1週間にもおよび、検査後結果が出るまでに更に4~6時間かかります。抗原検査キットが実用化に至れば、患者の待機時間を大幅に短縮できるでしょう。

抗原検査キットが実用化されるのはいつ?

今回、承認申請のあった抗原検査キットは、いつ実用化される見込みでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

承認審査の項目は多岐にわたります。特に、他の種類のコロナウイルスと判別できるかどうかが抗原検査キットの焦点となるでしょう。審査項目に問題がなければ、数週間程度で審査が完了します。

まとめ

鼻の奥にある粘膜を使い、わずか15分で結果がでる「抗原検査キット」が実用化すれば、早期に新型コロナウイルス感染症への罹患を確認できます。早い段階で治療や隔離などの対応が可能になるため、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に繋がるでしょう。抗原検査キットの詳細な情報や承認の可否など、最新の情報が入り次第お伝えします。