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心筋梗塞の症状とは?在宅介護で見逃したくないサイン、自宅でできる予防法と対処法も解説します

 公開日:2026/02/26
心筋梗塞の症状とは?在宅介護で見逃したくないサイン、自宅でできる予防法と対処法も解説します

在宅介護の現場では、体調の変化があっても「年齢のせい」「疲れのせい」と見過ごされてしまうことがあります。しかし、心筋梗塞は前触れが分かりにくく、発見や対応が遅れると命に関わる病気です。特に介護中は、本人が不調をうまく伝えられないケースも少なくありません。

本記事では心筋梗塞の症状について以下の点を中心に紹介します。

  • 心筋梗塞の基礎知識
  • 心筋梗塞の原因と診断
  • 心筋梗塞の予防と在宅介護における注意点
心筋梗塞の症状について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

心筋梗塞の基礎知識

心筋梗塞の基礎知識

心筋梗塞とはどのような病気ですか?

心筋梗塞とは、心臓の筋肉である心筋に血液を送る冠動脈が、血栓などによって突然詰まり、心筋の一部が壊死してしまう病気です。心筋は酸素や栄養を含む血液によって正常に働いていますが、血流が遮断されると短時間で重い障害が生じます。

対応が遅れると心不全や重い不整脈を招き、命に関わることもあるため、早期発見と迅速な治療が重要です。

心筋梗塞の前兆と考えられる症状があれば教えてください

心筋梗塞の前兆としてよく挙げられるのは、胸の中央が重く締めつけられるような痛みや、圧迫感です。
症状は数分から10分程度で一度おさまっても、時間をおいて何度か繰り返されることがあります。
胸だけでなく、肩や背中、腕、顎、みぞおちの違和感として感じる場合もあります。

ただし、はっきりした前触れがないまま突然発症することも少なくありません。
いつもと違う胸の不快感や体調の変化があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

心筋梗塞になりやすい方の特徴はありますか?

心筋梗塞になりやすい方には、いくつか共通する特徴があります。
主な要因は、動脈硬化を進めやすい生活習慣や持病があることです。高血圧や糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙習慣などが代表的で、複数当てはまるほど発症リスクは高まります。

また、強いストレスや過労、睡眠不足、暴飲暴食が引き金になることもあります。
心筋梗塞は男性が多い傾向にありますが、女性も更年期以降は注意が必要です。
日頃から生活習慣を見直し、定期的な健康管理を心がけましょう。

心筋梗塞の原因と診断

心筋梗塞の原因と診断

心筋梗塞を引き起こす原因を教えてください

心筋梗塞の主な原因は、動脈硬化と呼ばれる血管の変化です。

動脈硬化は、血管の内側にコレステロールなどが蓄積し、血管が硬く狭くなる状態を指します。
進行すると、血管内にできた脂質のかたまり(プラーク)が破れ、血栓が生じて血管を詰まらせてしまいます。その結果、心筋へ血液が届かなくなり心筋梗塞が発症します。

高血圧や糖尿病、脂質異常症、喫煙習慣は動脈硬化を進める要因で、症状がないまま突然起こることもあります。

心筋梗塞はどのように診断されますか?

心筋梗塞は、症状の経過といくつかの検査結果を総合して診断されます。

まず行われるのが心電図検査で、心筋に障害が起こると特徴的な波形の変化が現れるため、早期発見に役立ちます。

併せて、心筋のダメージの程度などを調べるために血液検査を行います。
心筋梗塞を発症すると、心筋細胞が壊れ、特定の酵素やタンパク質(トロポニンやCK-MB、ミオグロビンなど)が血液中に放出されます。これらの心筋マーカーのレベルを測定することで、診断の重要な手がかりが得られます。

さらに心臓超音波検査で、心臓の動きや収縮が弱くなっている部分を確認し、障害の範囲を把握します。

必要に応じて心臓カテーテル検査を行います。冠動脈の状態を詳しく調べる検査で、治療方針を決めるうえでも役立ちます。
足の付け根や腕などの太い動脈から、カテーテル(医療用の細い管)を挿入して心臓まで到達させ、血管を描出しやすくする造影剤を流し込みます。

心筋梗塞の予防と在宅介護における注意点

心筋梗塞の予防と在宅介護における注意点

在宅介護で心筋梗塞を予防するための健康管理について教えてください

在宅介護で心筋梗塞を予防するためには、日々の体調変化に気付ける健康管理と生活習慣への配慮が欠かせません。

心筋梗塞の既往がある方や心臓に負担がかかりやすい方は、運動やリハビリ、入浴方法について主治医と相談し、無理のない範囲で行うことが大切です。
特に入浴は、熱いお湯や長時間の入浴を避け、体調に変化がないか注意しましょう。

食事では塩分や脂質を控え、野菜や海藻、大豆、魚をバランスよく取り入れましょう。
魚に含まれるDHAやEPAは、血栓ができるのを防ぐ効果が期待できます。
肉や乳製品などに多く含まれる動物性脂肪を取りすぎると、血中に悪玉(LDL)コレステロールが増えて、動脈硬化が促進されます。

また、水分摂取量や体重の増減を日常的に確認し、息切れやむくみなどの異変があれば、医療機関への早めの相談が重要です。

喫煙されている方は、たばこの煙に含まれるニコチンや一酸化炭素が血管内の細胞を傷つけ、血液の粘度を高めて血流を悪化させるため、禁煙が推奨されています。

心筋梗塞予防のため介護中にできる急激な温度変化への対策はありますか?

心筋梗塞を予防するため、介護中は急激な温度変化をできるだけ避けることが大切です。
特に入浴時は注意が必要です。脱衣所や浴室をあらかじめ暖め、部屋ごとの温度差を小さくしましょう。

入浴前後には水分補給を行い、飲酒直後や食後すぐの入浴は控えることも重要です。
お湯の温度は41度以下、入浴時間は10分以内を目安とし、湯船に入る前にかけ湯をして身体を慣らすと血圧の急変を防げます。

湯船から出る際はゆっくり立ち上がり、手すりや滑り止めを活用しましょう。
入浴前に同居者へ声をかけ、異変にすぐ気付ける環境を整えることも大切です。
立ちくらみ意識が遠のく感覚があれば、早めに主治医へ相談してください。

心筋梗塞を経験した方が再発予防のためにできることはありますか?

心筋梗塞を経験した方が再発を防ぐためには、日常生活のなかで無理のない健康管理を継続することが大切です。

運動は主治医の指示に従い、最初は10分ほどの散歩から始め、体調を見ながら少しずつ時間を延ばしていきましょう。

椅子からの立ち座り動作軽いストレッチラジオ体操なども、筋力の維持や血流の改善に役立ちます。
食事面では塩分や脂質を控え、栄養バランスを意識した内容を心がけましょう。

併せて禁煙を続け、十分な休養を取り、ストレスをため込まない工夫も重要です。
定期的な通院や検査を欠かさず、普段と違う症状があれば、早めに医療機関へ相談することで再発予防につながります。

どのような症状があったら救急車を呼ぶべきですか?

命に関わる可能性がある症状があれば、ためらわず119番に通報することが重要です。
心筋梗塞から1時間以内の救急処置が、命やその後の生活に大きく影響します。

特に、胸や背中に強い痛みがあり動けない場合や、胸の圧迫感や痛みが20分以上続く場合、暑くないのに冷や汗が大量に出る強い息苦しさが続くといった症状は、心筋梗塞など重い病気のサインである可能性があります。

また、胸以外に、背中や肩、首、喉、顎、歯、片腕または両腕、胃の辺り(みぞおち)に症状が出ることもあります。
ただし、ほかの病気である可能性もあり、一時的に症状が落ち着いても急変することがあるため、自己判断せず救急車を呼びましょう。

救急車を待つ間は安静を保ち、周囲の方はそばで見守り、できればAEDの場所を確認しておくのがおすすめです。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで心筋梗塞の症状についてお伝えしてきました。
心筋梗塞の症状について、要点をまとめると以下のとおりです。

  • 心筋梗塞とは、心臓の筋肉である心筋に血液を送る冠動脈が、血栓などによって突然詰まり、心筋の一部が壊死してしまう病気のこと
  • 心筋梗塞は、心電図検査や血液検査、心臓超音波検査のほかに必要に応じて心臓カテーテル検査を行い、冠動脈の詰まりや狭くなっている部位を詳しく調べ、治療方針が決定される
  • 胸や背中に強い痛みがあり動けない場合や、胸の圧迫感や痛みが20分以上続く場合、暑くないのに冷や汗が大量に出る、強い息苦しさが続くといった症状は、心筋梗塞など重い病気のサインの可能性があるため、ためらわず119番に通報することが大切
心筋梗塞は突然発症し、対応が遅れると命に関わるおそれがある病気です。在宅介護では、胸の痛みや息苦しさ、冷や汗などのサインを見逃さず、早めに医療機関へつなぐことが重要です。

日頃から食事や運動、入浴時の温度差への工夫など、生活習慣を整えることで予防につながります。万が一、強い症状が現れた場合は迷わず救急車を呼び、迅速な対応を心がけましょう。
日々の小さな気付きと備えが、大切な命を守る力になります。
本記事が、在宅介護に関わる方やご家族が心筋梗塞の症状を理解する一助となれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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