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介護保険料の支払いはいつから?支払い方法や注意点なども併せて解説します

 公開日:2026/01/20
介護保険料の支払いはいつから?支払い方法や注意点なども併せて解説します

高齢化社会が進むなかで、介護保険制度への理解はますます重要になっています。しかし、「介護保険料はいつから支払うのか」「どのように納付するのか」など、詳細を知らないままになっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、介護保険料について以下の点を中心にご紹介します。

  • 介護保険の制度概要と利用開始時期
  • 介護保険料の支払い開始年齢や納付方法
  • 保険料支払いに関する注意点

介護保険制度と保険料の支払いに関する基本的な仕組みを理解するためにもご参考いただけますと幸いです。

ぜひ最後までお読みください。

小田村 悠希

監修社会福祉士
小田村 悠希(社会福祉士)

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・資格:社会福祉士、研修認定精神保健福祉士、介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級
・経歴:博士(保健福祉学)
これまで知的障がい者グループホームや住宅型有料老人ホーム、精神科病院での実務に携わる。現在は障がい者支援施設での直接支援業務に従事している。

介護保険とは

介護保険とは

介護保険とはどのような制度ですか?

介護保険とは、介護が必要となったときに、必要な介護サービスを経済的に支えるための公的な社会保険制度です。運営主体は市区町村で、保険料や税金などを財源として運用されます。

対象となるのは、基本的に40歳以上の方で、年齢や原因に応じて給付の条件が異なります。

具体的には、65歳以上の方は原因を問わず介護が必要な場合に、40歳から64歳の方は特定疾病が原因で介護が必要な場合に、介護サービスを受けることができます。

制度の目的は、高齢化社会に対応し、介護を必要とする方が可能な限り自立した生活を送れるよう支援することにあります。要介護度に応じて利用できるサービスが異なり、訪問介護や通所介護、施設入所などさまざまな支援が用意されています。民間の介護保険とは異なり、公的な介護保険は誰もが加入・利用の対象となる仕組みです。

介護保険はいつから利用できるのですか?

介護保険のサービスを利用できるのは、原則として65歳以上の方が対象ですが、40歳から64歳の方でも特定疾病に該当する場合には対象です。

65歳以上の方は、老化に伴う身体機能の低下などにより介護や支援が必要と認定されたとき、申請を経て要介護・要支援の認定を受ければ、介護保険サービスを利用することができます。

一方、40歳から64歳の方は、初老期認知症や脳血管疾患など16種類の”特定疾病”によって要介護状態になったときに限り、同様の手続きで利用可能となります。

サービス利用に際しては、まず市区町村の窓口で申請し、訪問調査や医師の意見書をもとに要介護認定が行われます。認定結果に基づいて、ケアマネジャーと相談しながらケアプランを作成し、必要なサービスを受ける流れです。年齢だけでなく、要介護状態の程度や原因によって利用の可否が決まる点が特徴です。

公的な介護保険と民間の介護保険に違いはありますか?

公的介護保険と民間介護保険は、制度の目的や保障内容、加入対象者に大きな違いがあります。

公的介護保険は、介護が必要になった際に国や市区町村の支援を受けられる制度で、40歳以上の全員が強制加入となるのが特徴です。給付対象やサービス内容は法律で定められており、要介護認定を受けたうえで、訪問介護・通所介護・施設入所などの支援を受けることができます。

一方、民間介護保険は、生命保険会社などが提供する任意加入の保険商品で、要介護状態になった場合に一時金や年金が支払われる仕組みです。保障内容や給付条件は保険会社ごとに異なり、公的介護保険ではカバーしきれない費用を補う目的で利用されることが多いとされています。

公的制度だけでは十分でないと感じる場合に、民間保険で経済的な不安を軽減する選択肢として活用されています。

介護保険料について

介護保険料について

介護保険料はいつから支払わなければならないのですか?

介護保険料の支払いが始まるのは、原則として40歳の誕生日を迎えた月からです。これは介護保険制度で第2号被保険者とされる40歳から64歳の方が保険料の支払い義務を持つことによります。

具体的には、健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険などに加入している場合、それぞれの保険料に介護保険料が上乗せされる形で徴収されます。給与から天引きされる方もいれば、個別に納付する方もいます。

なお、65歳を迎えると第1号被保険者に区分され、保険料は市区町村が決定し、年金からの天引き(特別徴収)や個別納付(普通徴収)などの形で支払うことになります。したがって、40歳になると同時に自動的に支払いが始まる仕組みであり、特別な手続きは不要です。

支払い開始のタイミングを把握しておくことで、家計の管理や老後の備えにも役立ちます。

介護保険料の納付方法を教えてください

介護保険料の納付方法は、被保険者の年齢や加入している保険制度によって異なります。
40歳から64歳の第2号被保険者は、勤務先の健康保険組合や協会けんぽ、国民健康保険などに加入しており、保険料はその健康保険料に上乗せされる形で支払います。会社員や公務員の場合は、給与からの天引き(給与控除)によって自動的に納付されることが多いとされています。

自営業や無職の方は、国民健康保険を通じて自治体が算出した保険料を納めます。65歳以上の第1号被保険者になると、原則として年金からの天引き(特別徴収)で支払いますが、年金額が一定以下の方は口座振替や納付書による普通徴収となる場合もあります。

納付方法の変更があるときは、市区町村から通知が届くため、内容をよく確認し、期日までに納付することが大切です。

介護保険料はいつから支払わなくてもよくなりますか?

基本的に、介護保険料の支払いに明確な”免除開始年齢”は定められておらず、生存中は保険料の納付義務が継続します。つまり、被保険者が65歳以上であっても、要介護認定を受けて介護保険サービスを利用していても、原則として保険料の支払いは続きます。ただし、例外として生活保護を受給している方や一定の低所得者には、保険料の減額や免除措置が適用されることがあります。

例えば、年金収入や合計所得金額が一定の基準を下回る場合、市区町村が設定する段階的な所得区分に応じて、保険料が軽減される仕組みです。また、施設入所などで生活費が圧迫される場合にも、一部助成が受けられる制度があります。

支払いが不要となるのは、基本的には死亡や国外移住、生活保護の受給開始など、被保険者資格が消滅したときです。

介護保険料の注意点

介護保険料の注意点

介護保険料の支払いを滞納するとどうなりますか?

介護保険料を滞納すると、サービス利用時に大きな影響を及ぼす可能性があります。
市区町村は、支払いが一定期間滞った場合、督促状や催告書を送付し、それでも納付されないときには財産の差押えなどの強制徴収が行われることもあります。

また、滞納期間が長期化すると、介護サービスを利用する際に”償還払い”に変更されるケースがあります。償還払いとは、一度全額自己負担で費用を支払い、その後に保険給付分を申請・還付してもらう制度で、経済的負担が一時的に大きくなります。

さらに、滞納の状況によっては、介護保険サービスの利用者負担割合が1割から3割に引き上げられるなど、ペナルティ的な措置が取られることもあります。

こうした不利益を回避するためにも、納付期限を守り、やむを得ず支払いが困難な場合は、早めに市区町村の窓口で相談しましょう。

介護保険料の金額は途中で変わることがありますか?

介護保険料の金額は一定ではなく、加入者の年齢や所得、住んでいる市区町村の保険料率によって変動する仕組みです。

40歳から64歳までの第2号被保険者の場合は、加入している健康保険組合や協会けんぽなどが定める保険料率に応じて金額が決まるため、保険者側の改定により途中で金額が変わることがあります。

一方、65歳以上の第1号被保険者になると、市区町村が3年ごとに見直す”介護保険料基準額”に基づいて、所得段階に応じた保険料が設定されます。

このため、本人の所得状況や制度改正、自治体の財政状況に応じて、保険料が増減する可能性があります。また、転居によって自治体が変わる場合も保険料に影響を及ぼす要因です。

保険料の変更は市区町村から通知されるため、内容をよく確認し、不明点があれば早めに問い合わせることが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで介護保険制度と保険料の支払いに関する基本的な仕組みについてお伝えしてきました。記事の要点をまとめると以下のとおりです。

  • 介護保険は、公的サービスとして40歳から加入が始まり、65歳以上になると原則すべての方が対象となる制度である
  • 保険料の支払いは40歳からスタートし、納付方法は年齢や保険加入状況に応じて異なる
  • 介護保険料の滞納には不利益があり、保険料額も見直しで変動するため、支払いには注意が必要

介護保険は長く関わる制度だからこそ、基本的な仕組みや支払いの流れを把握しておくことが大切です。将来の安心のためにも、定期的に内容を確認し、不明点があれば自治体窓口などで相談してみましょう。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修社会福祉士