介護で車椅子をレンタルする際の費用や流れをわかりやすく解説!

要介護者の移動を支える車椅子は、生活の質を大きく左右する重要な福祉用具です。しかし、種類や費用、手続きの流れなどについて、戸惑う方も少なくありません。
本記事では介護における車椅子レンタルについて以下の点を中心に紹介します。
- 車椅子レンタルの基礎知識
- 介護保険を利用した車椅子レンタルの自己負担額
- 介護保険を利用して車椅子をレンタルする流れ
ぜひ最後までお読みください。

監修医師:
高山 哲朗(かなまち慈優クリニック)
理事長 高山 哲朗
平成14年慶應義塾大学卒業
慶應義塾大学病院、北里研究所病院、埼玉社会保険病院等を経て、
平成29年 かなまち慈優クリニック院長
【所属協会・資格】
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本医師会認定産業医
東海大学医学部客員准教授
予測医学研究所所長
介護で車椅子をレンタルする際の基礎知識

介護保険で車椅子をレンタルできる対象者について教えてください
ただし、要支援1や要介護1の認定を受けた方でも、医師が移動支援が特に必要と判断した場合には、介護保険の福祉用具貸与の対象として車椅子のレンタルが可能となることがあります。この場合、医師の意見書やケアプランへの記載、担当者会議の記録などが必要です。
要介護認定を受けていない場合でも車椅子はレンタルできますか?
介護保険を利用した車椅子レンタルの自己負担額の目安はいくらですか?
例えば、月額レンタル料金が5,000円の車椅子の場合、自己負担額は1割負担で約500円、2割負担で1,000円、3割負担で約1,500円となります。ただし、車椅子の種類や機能によって月額料金が異なるため、標準的な手動車椅子であれば安価ですが、リクライニング機能付きや電動車椅子の場合は、料金が高くなる傾向があります。
例えば、11万円の電動車椅子をレンタルする場合、月額レンタル料金は5,000円前後となり、自己負担額は1割で約500円となります。全額自己負担でレンタルする場合、5,000円〜8,000円前後が相場となります。
参照:『福祉用具貸与(参考資料)』(厚生労働省)介護で車椅子をレンタルするメリットを教えてください
1.初期費用を抑えられる
車椅子を購入する場合、高額な費用がかかりますが、レンタルなら月々数百円から利用でき、短期間での利用も可能です。また、身体の変化に応じて車椅子の種類を変更できるため、必要に応じた車椅子に切り替えられる柔軟性もあります。
2.専門スタッフからのサポートが受けられる
ケアマネジャーや福祉用具専門相談員から、使用方法やフィッティングについてのアドバイスを受けることができます。
定期的なメンテナンスが行われるほか、故障時には修理や交換が受けられるサービスが提供されることもあります。
介護用車椅子をレンタルする場合と購入する場合の違いについて教えてください
【レンタルの場合】
・初期費用が抑えられる:初期費用が軽減され、短期間の使用におすすめ
・種類の変更が可能:身体状況の変化に応じて、車椅子の種類を簡単に変更できる
・修理や交換が無料:レンタル中の故障や交換は、事業者が無料で対応してくれる場合もある
・専門家のサポート:福祉用具相談員から状態に応じた車椅子を選んでもらえる
【購入の場合】
・長期使用におすすめ:長期間利用する場合、購入の方がトータルコストが安くなる傾向
・自由度が高い:自身のものとして、自由に使える
・オーダーメイドが可能:体形やデザインにこだわりがある方は、オーダーメイドで購入する選択肢もある
介護で車椅子をレンタルする際の手続きと流れ

介護保険を利用して車椅子をレンタルする流れを教えてください
1.要介護認定を受ける
2.ケアマネジャーと相談してケアプランを作成
3.レンタル事業者の選定
4.車椅子を決定し契約を行う
5.レンタル開始
6.定期的なモニタリングとサポート
レンタル事業者を選定した後、福祉用具専門相談員のサポートを受けて、実際に使用する車椅子を決定し、契約を行います。
その後、指定された日時に車椅子が届けられ、使用方法の説明を受けながらレンタルが開始されます。
また、レンタル開始後も定期的にモニタリングが行われ、利用者の状況に応じた変更や調整が提案されることもあります。
介護用車椅子はどこでレンタルできますか?
まず、福祉用具を取り扱う専門店や介護用品レンタルショップでは、車椅子のレンタルサービスが提供されています。介護保険を利用したい場合は、自治体から指定された福祉用具貸与事業者からレンタルする必要があるため、注意が必要です。
また、地域の社会福祉協議会では、短期利用向けの車椅子レンタルが行われていることがあり、地元住民向けに安価で提供される場合もあります。
さらに、外出先で一時的にレンタルしたい場合には、ショッピングセンターやアミューズメントパークでは、車椅子を無料または低料金で借りることができます。空港や駅の案内カウンターでも、移動の際に役立つ車椅子がレンタルでき、旅行や長時間の外出時にも重宝します。
レンタルの際は、使用するタイミングや必要な機能を考慮して選びましょう。
ケアマネジャーへの相談は必要ですか?
要介護認定を受けた後、ケアマネジャーと一緒にケアプランを作成します。車椅子のレンタルが必要であれば、その利用目的もプランに組み込まれます。ケアマネジャーは、利用者が必要とする福祉用具のレンタルを、ケアプランに基づいて手配します。
ケアマネジャーがいない場合は、地域包括支援センターなどでケアマネジャーの紹介を相談できます。
介護用車椅子の選び方

介護用車椅子にはどのような種類がありますか?
1.自走式車椅子
利用者自身が操作できるタイプで、後輪に付いたハンドリムを手でこいで走行します。体格に合わせて調整できるモジュールタイプもあり、広く使用されています。
2.介助式車椅子
利用者ではなく介助者が押して操作するタイプです。車輪が小さく、コンパクトで軽量なため、車への積み込みや持ち運びが簡単です。
バッテリーを搭載したタイプで、電動アシストで走行をサポートします。自走式と介助式の2種類があり、標準型、簡易型、ハンドル型など、操作方法にバリエーションがあります。特に長時間の使用や坂道での負担軽減に役立ちます。
自走式と介助式の違いを教えてください
一方、介助式車椅子は、利用者ではなく介助者が車椅子を押して操作するタイプです。このため、利用者自身が移動することはなく、すべて介助者が移動をサポートします。
自走式は独立して移動できるため、自由度が高いのに対し、介助式は軽量でコンパクトであり、介助者の負担を軽減するために使われます。
介護で使用する車椅子はどのように選べばよいですか?
1.身体に合ったもの
座面の幅や奥行き、高さを確認し、長時間座っても身体への負担が少ないものを選択しましょう。
2.使用する環境や目的に合わせる
外出が多い場合は軽量で折りたたみ可能な車椅子が便利で、長時間の使用が予想される場合は、リクライニング機能やティルト機能など、座面や背もたれを傾けられるタイプを選ぶとよいでしょう。
利用時間が長いほど、身体への負担の少ない座り心地のよい車椅子を選ぶ必要があります。予算を考慮し、補装具費支給制度を活用しながら、できる限り利用者のニーズに沿ったものを選択しましょう。
編集部まとめ

ここまで介護における車椅子レンタルについてお伝えしてきました。介護における車椅子レンタルの要点をまとめると以下のとおりです。
- 介護保険を利用して車椅子をレンタルするためには、原則として要介護2以上の認定が必要だが、月々のレンタル料金を全額自己負担で支払えば認定を受けていない場合でもレンタルできる
- 介護保険を利用して車椅子をレンタルする場合、自己負担額は所得に応じて1割から3割の範囲
- 介護保険を利用して車椅子をレンタルする流れは、1.要介護認定を受ける、2.ケアマネジャーと相談してケアプランを作成、3.レンタル事業者の選定、4.車椅子を決定し契約を行う、5.レンタル開始、6.定期的なモニタリングとサポート
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。



