掌蹠膿疱症とは
掌蹠膿疱症とは
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)とは、手のひらや足の裏に水疱や膿疱が多発する病気です。時にかゆみを伴い、下肢や肘、頭などその他の部位に拡大することもあります。爪の変形や、骨や関節の痛み(掌蹠膿疱症性骨関節炎)を合併する場合もあります。原因は今も解明されていませんが、病巣感染(歯周炎や扁桃炎など)や喫煙、金属アレルギーなどの関与が指摘されています。
また、異汗性湿疹、白癬などの疾患との区別が見た目では困難なことも多く、皮膚科で正確な診断を行う必要があります。
治療法
掌蹠膿疱症の治療は、悪化因子の除去と薬物療法です。
・悪化因子の除去
病巣感染の治療や禁煙、歯の詰め物の除去などを実施します。
耳鼻科や歯科に依頼して、扁桃摘出術や齲歯に対する外科的処置を行うこともあります。
・薬物療法
外用療法(ビタミンD3製剤、ステロイド)、内服療法(レチノイド、シクロスポリン、メトトレキサート、コルヒチンなど)、光線療法(ナローバンドUVB療法、エキシマライト療法)、注射療法(トレムフィア®)など、それぞれの重症度に応じた治療を行います。
治療期間
病巣感染の治療
・扁桃腺摘出:全身麻酔で行い1~2週間程度の入院
・齲歯の治療:軽度の場合数週間、重度の場合は1年程度
病巣感染の治療を終えて症状が改善するまでには時間がかかるため、治まらないため、対症療法として薬物療法を行います。症状の程度で個人差がありますが、3年以上でほとんどの症例が自然に治ると言われています。
費用相場
掌蹠膿疱症の費用は症状や治療方法によって異なります。病巣感染の治療の一例です。
・扁桃腺摘出:8~12万円程度
・歯周炎の治療:数千~5万円程度
上記に加えて薬物治療の費用がかかります。高額療養費制度が利用できる場合もあります。
注意点
治療期間や費用は、医療機関や治療内容などによって大きく異なる場合があります。