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PRP療法で目の下のクマを改善できる?PRP療法の流れや注意点、リスクとは

 公開日:2025/01/27

目の下にできるクマは、顔全体の印象を暗くし、疲れて見える原因となる厄介な存在です。特に年齢を重ねるとともに、肌の弾力やハリが低下し、クマが目立ちやすくなることから、悩みを抱える方も少なくありません。その解消方法として注目されているのがPRP療法です。PRP療法は、自分の血液から採取した成分を利用して肌の再生を促進する治療法で、クマの改善を目指す方法として多くの人に選ばれています。

この記事では、PRP療法がどのようにクマにアプローチするのか、その施術方法や注意点、効果の持続期間について詳しく解説します。

目の下のクマとPRP療法の関係

目の下のクマとPRP療法の関係 ここでは、目の下のクマとPRP療法の関係について解説します。

目の下のクマはPRP療法で改善できますか?
はい、PRP療法は目の下のクマの改善に効果が期待できます。

PRP療法(Platelet-Rich Plasma療法)は、自分の血液を採取して血小板を抽出し、そのなかに含まれる成長因子を活用する再生治療の一つです。成長因子には細胞の働きを活性化させる作用があり、注入された部位の肌が内側から再生され、若々しい状態へと導かれます。

目の下のクマは、皮膚のたるみやちりめんジワ、肌弾力の低下が原因で目立つことが多く、PRP療法はこうした症状に特に有効です。治療によって皮膚のハリが戻り、明るく滑らかな印象を与える目元を目指せます。また、肌のくすみや乾燥による小ジワの改善にもアプローチが可能です。

自然な仕上がりが特徴で、外見を大きく変えるのではなく、元々の魅力を引き立てながら、目元が健康的で若々しく見えるようになります。

PRP療法はどのような種類のクマに用いられますか?
PRP療法は青クマ、茶クマ、黒クマといった種類のクマに対して効果が期待できます。それぞれのクマは原因が異なるものの、PRPを注入することで細胞を活性化させ、症状の改善を目指すことができます。

青クマは血行不良や皮膚が薄いことが原因で、目元に青紫色の影が見えるのが特徴です。PRP療法によって血流が促進されることで、青クマの改善が期待できます。

茶クマは色素沈着によるもので、紫外線ダメージや摩擦が原因となることが少なくないですが、PRPの作用で肌の再生が促され、色素が薄くなることが期待されます。

また、黒クマは皮膚のたるみによる影が原因で、PRP療法による肌弾力の回復が効果を発揮します。

クマがあると疲れた印象を与え、年齢以上に老けて見える原因となることがあります。PRP療法は自身の血液から採取した成分を使用するため、体への負担が少なく、自然にお肌に馴染むのが大きな利点です。

クマが改善される理由を教えてください。
クマの原因となる目元の凹みやくすみにPRPを注入することで、新しい肌が再生し、これらの症状が改善します。PRP療法は再生医療の一環であり、自分の肌細胞を活性化させるため、治療後の肌が自然に美しく生まれ変わるのが特徴です

例えば、茶クマのように目の下にメラニン色素が沈着している場合、PRP療法による肌再生の効果で色素沈着が緩和され、透明感のある明るい肌質を取り戻すことが期待できます。また、皮膚のターンオーバーを促進することで角質が整い、より滑らかな状態に導かれます。

黒クマの場合は、目の下のたるみや膨らみによる影が主な原因となりますが、PRP療法によって肌弾力が向上し、たるみが改善されることで、クマの見え方が軽減されます。

治療後の仕上がりは自然で、自分の肌本来の美しさを引き出します。周辺部位との調和も取りやすいため、不自然さがなく、健康的で若々しい目元を目指す方にとって理想的な治療法です。

PRP療法の施術方法と流れ

PRP療法の施術方法と流れ 続いて、PRP療法の施術の流れについて解説します。

PRP療法の施術の流れを教えてください。
まずはじめにカウンセリングが行われます。ここでは、目の下のクマや肌の悩みについて医師と相談し、PRP療法が適切かどうかを確認します。患者さんの状態や希望する効果に応じて治療計画が立てられます

次に採血を行います。PRPを作製するために、患者さん自身の血液を採取します。採血量は治療を希望する部位や効果の範囲によって異なります。場合によっては、事前に血液検査が必要となることもあります。

採血後は、専用の遠心分離機を使用してPRPを抽出します。遠心分離機にかけることで血小板を濃縮し、再生医療に使用できる状態にします。この工程で作製されたPRPは、肌の再生を促進する成分が豊富に含まれています。

PRPが準備できたら、治療を希望する部位にPRPを注入します。注射後、注入部位に5mm程度のテープを貼り施術は終了となります。テープは30分程経てばはがしても問題なく、洗顔も可能になります。

施術後はそのまま帰宅が可能です。ダウンタイムが少ないため、日常生活への影響が少ないのがPRP療法の大きなメリットです。

施術にかかる時間はどのくらいですか?
PRP療法の施術自体は約15分程度で完了します。ただし、カウンセリングや採血、PRPの作製といった準備を含めると、全体で約1時間程を見ておく必要があります。短時間で行えるため、忙しい方でも取り入れやすい治療法です。
施術中や施術後の痛みはありますか?
PRP療法はメスを使わないため、体への負担が少なく、副作用も少ないとされています。施術中は局所麻酔を行うケースが多く、痛みを感じることはほとんどありません。

ただし、注入部位や注入量によっては、軽い痛みや違和感を伴うことがあります。また、施術後に注入部位が軽く腫れる場合がありますが、これも一時的なもので、通常は数日以内に収まります。

PRP療法の注意点とリスク

PRP療法における、注意点とリスクについて知っておきましょう。

PRP療法の副作用やリスクはありますか?
PRP療法は、自分の血液を使用するため安全性が高い治療法とされていますが、稀に拒絶反応やアレルギー反応、感染症などの副作用やリスクが生じる場合があります

また、注入後に赤みや腫れ、熱感を伴う症状が現れる場合もあります。これらの症状が長引いたり、注入部位に過度な膨らみやしこりが見られたりした場合は、早急に医師の診察を受けることをおすすめします。

PRP療法の効果が持続する期間はどのくらいですか?
PRP療法の効果は、個人差がありますが、一般的には1~2年程度持続するとされています。効果の持続期間は、年齢や肌の状態、生活習慣などによって異なります

効果を長く維持したい場合は、1年に1回程度の定期的な施術を受けることが推奨されます。定期的な治療により、肌の再生能力がさらに高まり、長期的な美肌効果を期待できます。

施術を受ける際に気をつけることがあれば教えてください。
PRP療法を安全かつ効果的に受けるためには、施術を行う医師の知識と経験、技術がとても重要です。クリニックを選ぶ際は、症例写真や医師の経歴を確認し、信頼できる施設を選ぶよう心がけてください

また、カウンセリングで疑問点や不安を十分に解消してから治療を受けることも大切です。施術前には、血行を促進するようなアルコール摂取や激しい運動は控えるよう注意してください。

編集部まとめ

PRP療法はさまざまなタイプのクマに対応できる治療法で、自身の血液を使用するため、体に優しく副作用が少ない点が大きな魅力です。ナチュラルな仕上がりが特徴で、肌の再生を促進しながら健康的な目元を取り戻すことができます。施術は短時間で完了し、ダウンタイムもほとんどないといわれているため、忙しい方でも取り入れやすいのもポイントです。

一方で、稀に副作用やリスクが生じる場合もあるため、信頼できる医師のもとで治療を受けることが重要です。目の下のクマが気になる方は、PRP療法を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献

この記事の監修歯科医師
五藤 良将医師(医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 / 医療法人社団五良会 理事長)

五藤 良将医師(医療法人社団五良会 竹内内科小児科医院 院長 / 医療法人社団五良会 理事長)

千葉県立東葛飾高校卒、防衛医科大学校医学部卒。その後に自衛隊中央病院、防衛医科大学校病院、千葉中央メディカルセンターなどの勤務を経て2019年9月に継承開業に至る。

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