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なぜ「花粉症で熱っぽさやだるさ」を感じる?セルフケア法についても解説!【医師監修】

 公開日:2026/04/03
なぜ「花粉症で熱っぽさやだるさ」を感じる?セルフケア法についても解説!【医師監修】

花粉の時期になると、くしゃみや鼻水、目のかゆみだけでなく、熱っぽい、身体が重いなどの全身の不調を訴える方がいます。花粉症でもだるさが出ることはありますが、発熱を伴う感染症など別の原因が隠れていることもあります。症状を決めつけず、起こりやすいパターンと受診の目安を押さえておくと、不安が小さくなります。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

花粉症による熱っぽさやだるさの特徴

花粉症による熱っぽさやだるさの特徴

花粉症で発熱や倦怠感が生じることはありますか?

花粉症でも、熱っぽさや倦怠感が出ることがあります。鼻やのどの粘膜でアレルギー性の炎症が続くと、局所の不快感だけでなく、睡眠の質が下がったり、疲労感が強まったりしやすくなります。ただし、花粉症でみられやすいのは微熱程度の熱っぽさで、明らかな高熱が続く場合は別の原因を考える必要があります
熱っぽい感覚は、体温が上がっている状態だけを指すとは限りません。鼻づまりで眠りが浅い日が続いたり、目や鼻の症状で体力が削られたりすると、体温が大きく上がっていなくても熱感や疲労感が強くなることがあります。測ると平熱に近いのに、体がほてるように感じる場合は、睡眠の質の低下や炎症の負荷が影響している可能性があります。
参照:『的確な花粉症の治療のために(第2版)』(厚生労働省)

花粉症による熱っぽさやだるさの特徴を教えてください

花粉症が関係しているときは、鼻や目の症状があわせてみられることが多いです。透明でさらさらした鼻水、くしゃみの連発、鼻づまり、目のかゆみや涙、充血などが同じタイミングで起こり、外出後や花粉が多い日に強まりやすい傾向があります。
体温は実際には高くないのに熱っぽく感じたり、測ると37度台前半の微熱が出ることもあります。加えて、鼻づまりがあると睡眠が浅くなり、朝から身体が重い、日中に集中できないなどの形でだるさが強く出ることがあります。

なぜ花粉症でそういった症状がでるのでしょうか?

主な理由は、炎症そのものの負荷と、睡眠の乱れの影響が重なります。花粉症は、花粉に対する免疫反応で鼻や目の粘膜に炎症が起こり、症状が続く病気です。炎症が続けば、それだけでも疲労感が出ることがあります。さらに鼻づまりがあると口呼吸になりやすく、のどの乾燥や違和感で眠りが浅くなることがあります。睡眠不足や睡眠の質の低下は、発熱がなくても身体を重く感じさせます。
もう一つ見落とされやすいのが薬の影響です。抗ヒスタミン薬の一部は眠気が出ることがあり、日中のだるさに拍車をかける場合があります。
参照:『アレルギー性鼻炎/Q&A』(一般社団法人 日本アレルギー学会)

花粉症で生じる熱っぽさやだるさはどの程度続きますか?

花粉症由来の不調は、花粉にさらされる期間に合わせて続き、日によって波が出やすいのが特徴です。飛散が多い日が続けば、熱っぽさやだるさも長引きやすくなります。逆に雨の日などで花粉曝露が減ると、同じ薬を飲んでいても楽に感じることがあります。症状が数日単位で一方向に悪化していくよりも、環境要因で上下しながら続くイメージです。ただし、だるさが増え続ける、体温が明らかに高い状態が続く、咳やのどの痛みが目立ってくるなどの場合は、花粉症以外の原因の可能性も含めて確認が必要です。
参照:『スギ花粉症について日常生活でできること』(環境省)

発熱や倦怠感|花粉症と風邪の見分け方

発熱や倦怠感|花粉症と風邪の見分け方

花粉症以外にも熱っぽさや倦怠感が生じる病気はありますか?

熱っぽさや倦怠感は、感染症を中心に幅広い原因で起こります。風邪、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、副鼻腔炎、肺炎などが代表例です。花粉の時期は、花粉症に感染症が重なることもあり、鼻症状があるから花粉症と決めつけるのは危険です。特に、高熱、強い寒気、筋肉痛、息苦しさがある場合は、感染症を優先して考える必要があります。
花粉症と感染症が重なると、鼻症状の背景が把握しにくくなります。花粉症の時期に、いつもより発熱が強い、咳が増える、息が苦しいなどの変化が出たときは、花粉症だけとして様子をみるより、感染症を含めた確認が必要です。

風邪と花粉症の見分け方を教えてください

見分けの軸は、目の症状、鼻水の性状、発熱のパターン、全身症状の強さです。
花粉症は、目のかゆみや涙、充血が一緒に出やすく、鼻水は透明でさらさらしていることが多いです。くしゃみも連発しやすく、外出後や花粉が多い日に強まりやすい傾向があります。一方、風邪などの感染症は、のどの痛みや咳が主な症状になりやすく、鼻水が粘ってきたり色がついたりすることがあります。
熱は、花粉症は熱っぽさや微熱にとどまりやすいのに対し、感染症は38度前後の発熱や寒気、筋肉痛がはっきり出る場合があります。受診の目安としては、体温が高い、息苦しさがある、強いだるさで日常生活が難しい、数日たっても悪化が続く状況があれば、花粉症だけとして様子を見るより医療機関に相談するようにしましょう。
参照:『アレルギー性鼻炎/Q&A』(一般社団法人 日本アレルギー学会)

花粉症で発熱、倦怠感が生じているときのセルフケア

花粉症で発熱、倦怠感が生じているときのセルフケア

花粉症の治療薬を服用すると、発熱や倦怠感は治りますか?

花粉症の治療で鼻づまりや鼻水が抑えられると、眠りが改善し、結果としてだるさが軽くなることがあります。症状が強くなる前から薬を使うことでコントロールしやすくなります。
一方で、薬の種類によっては眠気が出ることがあり、その場合は倦怠感がむしろ強く感じられることがあります。仕事や運転への影響も含め、薬剤師や医師に相談しながら薬を調整してください。
参照:『スギ花粉症について日常生活でできること』(環境省)

花粉症による発熱に市販の解熱剤を使用してもよいですか?

花粉症の熱っぽさは、炎症や睡眠不足が関係していることが多く、解熱剤が必要になる場面は多くありません。解熱剤を使う前に、本当に体温が上がっているのか、寒気や筋肉痛、強い咳など感染症のサインがないかを確認してください。
花粉症薬や総合感冒薬などを併用していると、成分が重複するリスクもあります。自己判断が難しい場合は、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

だるさを緩和するためにできることを教えてください

だるさの軽減は、花粉を浴びる量を減らすことと、睡眠の質を戻すことが柱です。外出時のマスクやメガネの使用、帰宅後の洗顔や入浴、衣類や髪に付いた花粉を落としてから室内で過ごすことは、身体に入る刺激を減らす基本です。室内では換気のタイミングや掃除の工夫も役立ちます。
鼻づまりが強い日は、睡眠不足がだるさを悪化させるため、寝る前の環境づくりを優先してください。就寝前に部屋を乾燥させすぎない、鼻症状が強い場合は治療薬について医師と相談する調整が役立つことがあります。
参照:『花粉症対策 スギ花粉症について日常生活でできること』(環境省)

編集部まとめ

編集部まとめ

花粉症でも、鼻や目の症状に伴って微熱のような熱っぽさや倦怠感が出ることがあります。背景には、粘膜の炎症に加え、鼻づまりによる睡眠の質の低下、薬の眠気などが重なることがあります。花粉が多い日や外出後に悪化し、日によって波がある場合は花粉症の影響が考えられます。一方で、38度前後の発熱、強い寒気や筋肉痛、息苦しさ、数日で悪化が続く状況では感染症など別の原因も疑い、早めに医療機関へ相談してください。

この記事の監修医師