「花粉症」に効果的な「食べ物」や避けた方がよい食べ物や飲み物はあるの?【医師監修】

花粉症は、花粉によって起こるアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎の状態です。くしゃみ、鼻水、鼻づまりに加え、目のかゆみや充血などが続くことがあります。花粉の飛散量が増える時期は症状が強く出やすく、睡眠や集中に影響する方もいます。
花粉シーズンは、食べ物で症状が変わるのか、避けた方がよい食品があるのかが気になりやすいと思います。食事やサプリに関する研究はありますが、効果の出方は一様ではありません。一方で、花粉症のある方のなかには、特定の食べ物をきっかけにお口やのどの違和感が出る場合があります。
本記事では、食べ物や飲み物に関していえる範囲を押さえつつ、花粉シーズン中の過ごし方と医療機関で選べる治療の選択肢を扱います。

監修医師:
林 良典(医師)
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科
目次 -INDEX-
花粉症の症状に効く食べ物

花粉症の発症を防げる食べ物はありますか?
花粉症の症状を和らげることができる食べ物はありますか?
取り入れやすいものの一つが、ヨーグルトなどの発酵食品です。プロバイオティクスについては、アレルギー性鼻炎の症状や生活の質によい影響を示した研究のまとめがあります。一方で、菌株や摂取量、評価方法がそろっておらず、効果が一様ではない点も同時に示されています。
また、野菜、海藻、きのこ、豆類などに多い食物繊維は、腸内細菌のエサになります。腸内環境は免疫の調整に関わるため、食物繊維が不足しない食事を続けることには意味があります。魚料理を増やすことも、健康的な食パターンとして取り入れやすい選択肢です。いずれも短期で結果を求めず、続けられる範囲で積み重ねることが現実的です。
参照:『A systematic review and meta-analysis of probiotics for the treatment of allergic rhinitis』(International Forum of Allergy & Rhinology)
花粉症に効果があるとされる飲み物やサプリは本当に効果があるのでしょうか?
サプリを使う場合は、服薬中の薬との飲み合わせ、妊娠の可能性、基礎疾患の有無を確認してください。体調に合わないと感じたら中止し、必要に応じて医師や薬剤師へ相談してください。花粉症の治療は薬物療法が中心で、食事やサプリは補助的な位置づけです。
花粉症の症状を悪化させる可能性がある食べ物や飲み物

特定の食べ物や飲み物によって花粉症自体が悪化することはありますか?
また、花粉症のある方の中には、生の果物や生野菜を食べた数分以内に、唇やお口の中、のどにかゆみや違和感が出る場合があります。花粉のアレルゲンと植物性食品に含まれるアレルゲンが似ていることが関係する病態として、花粉-食物アレルギー症候群が知られています。
花粉症の患者さんが避けた方がよい食べ物や飲み物を教えてください
息苦しさ、全身のじんましん、強い腹痛などが出た場合は、食事を中止し、医療機関へ連絡してください。食事制限を広げすぎると栄養が偏りやすいので、迷う場合は医師に方針を確認します。
花粉症の症状を緩和するためにできること

花粉症の症状を軽減する方法はありますか?
薬物療法では、点鼻用ステロイド薬や抗ヒスタミン薬などを症状のタイプに合わせて使います。毎年症状が強い方は、シーズン前から治療を開始する方法も検討されます。
鼻のケアとしては、鼻に入り込んだ花粉やほこりを洗い流す目的で鼻洗浄を行う方法があります。実施する場合は市販の生理食塩水などを用い、水道水をそのまま使う方法は避けてください。
参照:『花粉症』(アレルギーポータル)
花粉シーズン中の行動で気を付けることを教えてください
病院での治療で花粉症自体を治療することはできますか?
毎年の症状が強い方や、薬でのコントロールが難しい方は、花粉が少ない時期に医師へ相談し、適応や開始時期を確認してください。
参照:『アレルゲン免疫療法の手引き2025』(日本アレルギー学会)
編集部まとめ

花粉症を食べ物だけで防ぐ方法は確立していません。食事やサプリの研究はありますが、効果は一様ではありません。食品については、期待できる点と限界を分けてとらえることが大切です。
症状の緩和に関しては、プロバイオティクスなどが検討されています。ただし、菌株や摂取条件で結果が変わり、誰にでも同じように当てはまるとは限りません。
一方で、花粉症のある方のなかには、生の果物や生野菜でお口やのどの違和感が出る場合があります。思い当たる場合は、食べ方を調整し、強い症状が出たときは医療機関へ相談してください。
花粉シーズンは、花粉を避ける工夫と薬物療法を組み合わせると過ごしやすくなります。毎年症状がつらい場合は、免疫療法も含めて医師に相談し、治療の選択肢を検討してください。
参考文献
- 『的確な花粉症の治療のために(第2版)』(厚生労働省)
- 『A systematic review and meta-analysis of probiotics for the treatment of allergic rhinitis』(International Forum of Allergy & Rhinology)
- 『Saline irrigation for allergic rhinitis』(Cochrane Database of Systematic Reviews)
- 『アレルゲン免疫療法の手引き2025』(日本アレルギー学会)
- 『アレルギーの手引き2025~患者さんに接する医療従事者のために~』(日本アレルギー学会)
- 『花粉症』(アレルギーポータル)
- 『花粉症環境保健マニュアル 2022』(環境省)
- 『口腔アレルギー症候群診療ガイドライン』(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会)




