「帯状疱疹に後遺症」はあるの?症状や合併症が出やすい人も解説!【医師監修】

帯状疱疹は、水ぼうそうのウイルスが再び活性化して起こる病気で、皮膚の発疹と痛みが特徴です。多くの方は時間とともに回復しますが、皮膚症状が落ち着いた後も痛みが続く帯状疱疹後神経痛や、耳や目の合併症、顔面神経の麻痺などが残ることがあります。合併症が起きると、日常生活や仕事、睡眠に影響しやすく、回復までの期間も長くなりがちです。発症早期の抗ウイルス薬の開始や、痛みへの適切な対応は、後遺症のリスクを下げます。また目の充血や見えにくさ、耳の症状、顔の動かしにくさがある場合は早めに受診するとよいです。
この記事では、後遺症と合併症の違い、起こりやすい状態、代表的な症状、予防と治療の考え方を解説します。

監修医師:
林 良典(医師)
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科
帯状疱疹|後遺症・合併症の基礎知識

帯状疱疹には後遺症や合併症はありますか?
後遺症と合併症の違いを教えてください
後遺症は、急性期の皮膚症状が落ち着いた後も症状が残り、生活の支障が続く状態を指します。帯状疱疹後神経痛は、神経の炎症の影響が長引いて痛みが続く点で代表的な後遺症です。
合併症は、帯状疱疹に伴って別の病態が加わり、急性期から問題になる状態です。目の炎症による視機能への影響、耳の周囲の障害による難聴やめまい、顔面神経麻痺、中枢神経の障害などが含まれます。後遺症と合併症は同じ方に連続して起こることもあるため、言葉の区別よりも、どの症状が出ているかと緊急性で判断することが重要です。帯状疱疹で合併症が生じる確率はわかりますか?
一定の幅はありますが、帯状疱疹後神経痛の割合は、10〜50%と報告されています。合併症は、目(1.5~4%)、運動麻痺(0.5〜5%)、顔面神経の障害(約1%)とされています。
参照:
『帯状疱疹ワクチンファクトシート』(厚生労働省)
『Ramsay Hunt syndrome』(Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft)
『Herpes Z Herpes Zoster and r oster and resultant Segmental Z esultant Segmental Zoster P oster Paresis: A esis: A casereport and Liter t and Literature reviewarticle』(Rehabilitation Practice and Science)
帯状疱疹の合併症がでやすい人の特徴を教えてください
帯状疱疹|後遺症・合併症の症状

帯状疱疹後神経痛の症状を教えてください
ラムゼー・ハント症候群はどのような症状がでますか?
目の合併症の特徴を教えてください
運動麻痺とはどのような状態ですか?
帯状疱疹で後遺症・合併症の予防と治療

帯状疱疹の後遺症・合併症は治療を受けることで防げますか?
帯状疱疹で後遺症や合併症を生じさせないためにできることを教えてください
帯状疱疹の後遺症・合併症が生じたときの治療法を教えてください
治療は、起きている後遺症・合併症に合わせて組み立てます。帯状疱疹後神経痛は、解熱鎮痛薬だけで不十分な場合があり、神経の痛みに合った薬(プレガバリン、デュロキセチン、三環系抗うつ薬など)を用います。
ラムゼー・ハント症候群は、抗ウイルス薬を基本に、症状に応じてステロイド併用を検討します。めまいなどには対症療法を行い、目が閉じにくい場合は点眼やテーピングで角膜を守り、回復期には顔面のリハビリを行います。運動麻痺も、治療の基本は抗ウイルス薬で、ステロイドの併用を状態に応じて検討し、鎮痛を整えつつリハビリを進めます。目の合併症は、抗ウイルス薬に加え、眼軟膏の塗布など局所治療を行い、病状によりステロイド点眼で炎症を抑えます。虹彩毛様体炎などで眼圧が上がる場合は、緑内障治療点眼薬で眼圧を調整します。編集部まとめ

帯状疱疹は、発疹が治った後も痛みが長く続くことがあり、生活に支障が出る場合があります。また、目や耳の周囲に発疹が出たときは、視力の低下につながる炎症や、めまい・聞こえにくさ、顔面神経麻痺などの合併症が起こることがあります。手足の力が入りにくいなど運動の症状が出る場合もあるため、皮膚の症状だけで終わりと考えず、変化があれば早めに病院へ相談しましょう。
予防と重症化を減らすためには、早期の段階で受診し、抗ウイルス薬をできるだけ早く開始することが重要です。目の症状がある場合は眼科、耳の症状や顔の動かしにくさがある場合は耳鼻咽喉科と連携し、局所治療や対症療法も組み合わせていきます。
参考文献
- 『帯状疱疹ワクチンファクトシート』(厚生労働省)
- 『帯状疱疹診療ガイドライン 2025』(日本皮膚科学会)
- 『Ramsay Hunt syndrome』(Journal der Deutschen Dermatologischen Gesellschaft)
- 『Herpes Zoster Ophthalmicus』(American Academy of Ophthalmology EyeNet)
- 『Herpes Z Herpes Zoster and r oster and resultant Segmental Z esultant Segmental Zoster P oster Paresis: A esis: A casereport and Liter t and Literature reviewarticle』(Rehabilitation Practice and Science)




