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「白内障の手術後に目がぼやける理由」はご存知ですか?手術直後の症状も解説!

 公開日:2026/03/04
「白内障の手術後に目がぼやける理由」はご存知ですか?手術直後の症状も解説!

白内障の手術後、「視界がぼやける」「かすんで見える」といった症状に戸惑う方は少なくありません。せっかく手術を受けて視力がよくなると期待していたのに、手術直後にうまく見えなかったり、さらには手術から数年経ってまた視界がかすむようになったりすると不安ですよね。本記事では、白内障手術後の目のぼやけについて、原因や対処法を解説します。

栗原 大智

監修医師
栗原 大智(医師)

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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。

白内障の手術後に生じる目のぼやけとは

白内障の手術後に生じる目のぼやけとは

手術直後の目のぼやけとはどのような見え方ですか?

白内障手術を受けた直後は、視界が少しかすんでぼやけて見えることがあります。また、人によっては青みがかった色合いに見えたり、光がまぶしく感じられたりすることもあります。これは濁っていた水晶体が取り除かれ透明な眼内レンズに置き換わったことで光の入り方が変化し、一時的に明るすぎて眩しいとか少し青っぽく見えるといった見え方の変化が起こるためです。さらに、手術直後は視界のピントが安定せず、ものがゆらいで見えたり二重に見えたりすることもありますが、これは目と脳が新しいレンズの見え方に慣れていないために起こる現象です。いずれの症状も一時的なもので、時間の経過とともに徐々に改善していくのが一般的です。

手術直後は目のぼやけ以外にどのような症状が現れますか?

手術直後には、ぼやけ以外にもいくつかの症状が現れることがあります。代表的なものとしては次のような症状です。

  • 目の異物感やゴロゴロ感
  • 目の乾燥(ドライアイ)
  • 飛蚊症
  • まぶしさ
  • 目の充血
  • 軽い痛み
これらの症状はいずれも手術後によく見られる一過性のものです。個人差はありますが、適切な点眼や休息によって徐々に改善し、時間とともに気にならなくなることがほとんどです。

手術直後のぼやけはどの程度でクリアになりますか?

手術直後のぼやけは、時間とともに改善することが多いです。早い方では手術翌日から視界がクリアに感じられることもありますが、個人差があります。脳が新しい眼内レンズでの見え方に適応する期間も含め、完全に違和感がなくなるまで1ヶ月程度かかる場合もあります。

術後しばらくは無理をせず、焦らず経過を見守ることが大切です。もし1ヶ月~数ヶ月経ってもぼやけが強く残る場合や、むしろ悪化していくような場合には、手術を受けた眼科で診察を受けてください。何らかの合併症や別の原因が隠れている可能性もありますので、そのままにしないことが大切です。

手術から数年経過して生じるぼやけとはどのようなものですか?

白内障の手術後、数ヶ月から数年が経ってから視界が再びかすむようになることがあります。この症状は後発白内障と呼ばれる状態による症状の可能性が高いです。後発白内障になると、手術直後はよく見えていたのに徐々にまた霞んで見えにくくなり、白内障のような症状が現れてきます。実際には白内障が再発しているわけではなく、眼内レンズを支えるために残しておいた水晶体の薄い膜が濁ってきた状態です。後発白内障は白内障手術後の最も一般的な合併症で、発症時期には個人差や術後期間や眼内レンズの種類、合併症の有無によって異なりますが、1~50%程度の方に生じるとされています。放っておくと徐々に視力が低下しますが、適切な治療によって見え方をもとに戻すことが可能です。

参照:『後発白内障』(日本眼科学会)

白内障の手術後に目がぼやける理由

白内障の手術後に目がぼやける理由

手術直後に目がぼやける理由を教えてください

手術直後に視界がぼやけるのは、主に目が手術の影響から回復している途中だからです。具体的な理由としては次のような点が挙げられます。

  • 術後の炎症とむくみ
  • 眼内レンズへの順応
  • 術後の点眼薬や乾燥の影響
以上のように、手術直後のぼやけは目の術後回復に伴う一時的なものであり、身体の正常な反応です。適切な点眼と安静によって回復が促されるため、過度に心配しすぎず医師の指示に沿った治療や経過観察を続けることが大切です。

なぜ手術から数年が経過して目がぼやけるのですか?

手術からしばらく時間が経ってから視界がぼやける最大の原因は、前述の後発白内障によるものです。白内障手術では濁った水晶体の中身を取り除きますが、その水晶体を包んでいた薄い膜は眼内レンズを支えるために目の中に残しておきます。時間が経つと、この膜に水晶体の残った細胞が増殖して膜自体が白く濁ってきてしまうことがあります。

つまり、眼内レンズの後ろの膜が曇ってくるため、再び光が通りにくくなり視界が霞む状態になるのです。これが後発白内障で、見え方の症状は白内障とよく似ています。実際には水晶体そのものはすでに取り除いてあるため、白内障が再発したわけではありません
また、後発白内障以外にも、術後数年経って視力が低下・かすみが出る原因としては加齢黄斑変性糖尿病網膜症など別の目の病気の発症、角膜乱視の変化、あるいは白内障手術とは関係ない屈折異常の進行なども考えられます。

白内障手術後のぼやけを治療する方法

白内障手術後のぼやけを治療する方法

手術直後の目のぼやけを治す方法はありますか?

手術直後のぼやけは、一時的なものであることがほとんどなので、特別な治療を行わなくても時間の経過と適切な治療によって改善する場合がほとんどです。基本的には、術後に医師から指示される点眼薬を正しく使用することと、目を無理に使いすぎず十分に休ませるとよいでしょう。

また、手術直後は目をこすったり、強い力を加えたりしないことも重要です。処方された保護眼帯や眼鏡を着用し、外出時にはホコリや強い光から目を守るようにしましょう。部屋の照明を明るすぎないよう調整したり、テレビやスマートフォンを見る時間を短めにしたりすることも目の負担軽減に役立ちます。なお、術後の一時的な乾燥によるかすみが気になる場合は、防腐剤無添加の人工涙液などで潤いを補ってもよいですが、使用については念のため担当医に確認してください。基本的には安静と点眼治療で徐々によくなるのを待つことが最善策であり、焦らず経過を見守りましょう。

手術から数年が経過してぼやけてしまった場合の治療法を教えてください

手術後しばらく経ってから視界がぼやける後発白内障が起きてしまった場合、YAGレーザー治療という簡便な処置で治療できます。具体的には、外来診療で専用のレーザー光線を用いて濁った後嚢に小さな穴を開ける処置を行います。レーザーで膜を切り開くと、曇っていた部分から再び光が通るようになるため、処置を行った翌日には視界がもとの状態に近づきます。この治療は痛みもほとんどなく、麻酔の目薬をして数分程度レーザーを当てれば終了します。メスを使う手術とは異なり眼球に傷口もできないため、入院の必要もなく日帰りで受けられ、その後はすぐ通常の生活に戻ることができます。ただし、レーザー治療直後は眼圧上昇や網膜剥離といった合併症が起きていないか経過観察を行います。処置後に違和感が強い場合や、見え方に異常を感じた場合には早めに主治医に確認しましょう。

手術後の目のぼやけを予防する方法はありますか?

白内障手術後の見え方を良好に保つために、以下のポイントに気を付けると予防に役立ちます。

  • 術後の点眼薬を正しく使用する
  • 術後検診を欠かさず受ける
  • 目を強い光から守る
これらに取り組むことで、白内障手術後の一時的なぼやけは早く改善し、後発白内障による支障が出る前に早期に発見することができます。完全に防ぎきれない部分もありますが、もし異常が起きても早めに対応することが症状に困らないようにするために大切です。

編集部まとめ

編集部まとめ

白内障手術後の目のぼやけは、手術直後と手術から年月が経ってからのケースで原因や対処法が異なります。大切なことは、手術後も定期的に眼科医のチェックを受け、目の状態を把握しておくことです。もし強い痛みや急激な視力低下など普段と違う症状を感じた場合は、自己判断せず速やかに受診してください。白内障手術を受けた後も目を大切にして、良好な視界を維持しましょう。

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