「梅毒の検査」はいつから受けられるかご存知ですか?検査費用も解説!【医師監修】

治療法の進展により日本では梅毒の罹患者数が一時減少しましたが、2010年代以降は再び増加傾向にあります。
「梅毒にかかったかもしれない」と思ったとき、まず病院で検査を受けて梅毒かどうか確かめたいと考えるかもしれません。
早期発見・早期治療は病気を治す基本です。しかし梅毒の場合は、より確証のある診断をするため検査のタイミングを考慮することが大切です。
本記事では、梅毒の検査がいつから受けられるのかをはじめ、検査方法や治療について解説します。
梅毒の検査や治療について知りたい方の参考になれば幸いです。

監修医師:
五藤 良将(医師)
目次 -INDEX-
梅毒の検査を受けられるタイミング

梅毒の検査はいつから受けられますか?
しかし、3〜4週間後の検査は時期が早過ぎるため、感染しているのに結果が陰性となる可能性があります。そのため、検査が推奨されるのは6週間程度経過した後です。検査の方法によっては3ヶ月程度空ける必要があるため、厚生労働省の感染症相談窓口などに相談し、どの程度待機すればよいか聞きましょう。適切な時期に検査を行うことで、正確な結果を得られます。
梅毒の検査をすぐに受けられないのはなぜですか?
しかし抗体の産生には数週間かかるとされており、感染直後に検査を受けても抗体を検出しないため、梅毒に感染していても陰性と判定されてしまう可能性があります。正確な検査結果を得るためには、適切な時期に検査を受けることが大切です。
梅毒の検査方法

梅毒の検査方法を教えてください。
1つ目の検査方法である梅毒トレポネーマ抗体検査は、梅毒トレポネーマ抗原を吸着させた粒子に、梅毒トレポネーマの抗体を反応させて検出する検査方法です。抗体検査のため、梅毒に感染したことがあれば反応する確率が高くなります。しかし、過去に感染して治療を受けて治っていても抗体が体内にあれば陽性となる検査です。
2つ目の脂質抗体検査(主にRPR法)は、梅毒トレポネーマの感染によって産生された脂質抗原に対する抗体を検出する検査です。ほかの疾患を患っていても同じ抗体を産生することがあるため、梅毒でなくても陽性反応を示すことがあります。しかし梅毒に感染している場合、脂質抗体検査の結果が陽性であれば、梅毒の活動性が高いということです。
診断は通常、スクリーニング検査(RPR法など)と確認検査(TP抗体検査)を組み合わせて総合的に行われます。血清学的検査のほかには、皮膚症状などがある場合は症状のある部位から検体を採取し、墨汁法やパーカーインク法を用いて顕微鏡で梅毒トレポネーマを直接確認する方法があります。
しかし病変部位があることが条件であるため、症状が出ていないときにはできない検査です。
梅毒の検査はどこで受けられますか?
症状によっては皮膚科や耳鼻咽喉科でも診察を受けることも検討できます。検査キットを使用した郵送での検査を実施している民間会社もありますが、検査が行われる場所や信頼性などを自分で調べることが大切です。
梅毒の検査費用の目安を教えてください。
梅毒を疑う明らかな症状が出現しており、医師によって検査が必要と判断される場合は保険適用がされますが、そうでない場合は自費による検査となります。そのため、受診する前に確認が必要です。検査キットを使用する場合も医療機関と同程度の値段となる傾向にありますが、受ける検査項目などで変動があります。
梅毒の症状と治療

梅毒になるとどのような症状が出ますか?
- 初期硬結、硬性下疳(げかん)
- バラ疹などの湿疹・紅斑
- リンパ節腫脹
- ゴム腫
- 大動脈瘤や大動脈狭窄症などの心血管症状
- 麻痺などの神経症状
初期硬結や硬性下疳は梅毒トレポネーマの侵入部位周辺が硬くなったり、潰瘍ができたりすることです。次いで感染後3〜6週間で、初期二期梅毒の特徴的な症状であるバラ疹などの皮疹や紅斑が出現します。リンパ節腫脹や発熱も感染初期の症状ですが、感染から3ヶ月程度経過した後に出現しやすいとされています。
ゴム腫とは腫瘤が全身に生じる症状のことで、心血管症状や麻痺などとともに発生する、感染後数年から数十年後の症状です。そのほかにも神経症状や発熱、消化器症状など全身に多様な症状が出現するとともに、病気の経過とともに症状が変化していきます。
梅毒を放置するリスクを教えてください。
梅毒は自然に治りますか?
梅毒の治療方法を教えてください。
なお、ステルイズ®の対象は通常の梅毒であり、梅毒が神経にまで影響した場合には、ベンジルペニシリンカリウムによる点滴治療が必要です。注射が難しい場合は、アモキシシリンとプロベネシド併用による内服治療が選択されることもあります。いずれの場合も、自己判断で治療を中断せず、医師の指示のもとで治療を継続し、定期的な検査で治癒を確認することが重要です。
梅毒の感染予防法はありますか?
また、梅毒は治癒後でも感染することがあります。梅毒トレポネーマに対する抗体は、再感染を防げるものではないからです。そのため、治癒後にも再び感染する可能性があります。自分が感染した場合には、感染の可能性がある周囲の方(パートナーなど)も検査や、必要に応じて治療を受けましょう。
編集部まとめ

本記事では、梅毒の検査を中心に、治療や予防についても解説しました。
梅毒は全身にさまざまな症状を引き起こし、放置すると健康に深刻な影響を与える病気です。
検査は、感染が疑われる行為の直後ではなく、数週間経過してから受けることが重要です。
検査を受ける方法や実施機関によって適切な受診時期は異なるため、事前に保健所や医療機関などに相談しましょう。
梅毒に感染しても適切な時期に検査を受け、しかるべき治療を受けることで症状の悪化を防ぎ、治癒することができます。
本記事が、梅毒の検査や治療に不安を抱える方の一助となれば幸いです。
参考文献




