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「インフルエンザA型とB型の違い」はご存知ですか?それぞれの症状や感染期間も解説!

 公開日:2025/10/22
「インフルエンザA型とB型の違い」はご存知ですか?それぞれの症状や感染期間も解説!

冬になると感染しやすいインフルエンザ。A型とB型、どちらも耳にしたことがあるけれど、具体的に何が違うのか、自身の症状はどちらに当てはまるのか、よくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事ではインフルエンザA型とB型の違いについて以下の点を中心にご紹介します。

  • インフルエンザA型とは
  • インフルエンザB型とは
  • インフルエンザA型とB型の主な違い

インフルエンザA型とB型の違いについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

松澤 宗範

監修医師
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)

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2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会

インフルエンザA型について

インフルエンザA型について

インフルエンザA型に感染するとどのような症状が現れますか?

インフルエンザA型は、突然の高熱を伴う全身症状が伴います。

・初期症状 インフルエンザA型の主な初期症状は、38度以上の急な発熱です。同時に、全身の倦怠感や関節痛、筋肉痛が強く現れます。これらの症状は、身体が動かしづらくなる程の倦怠感に襲われます。 また、頭痛も見られ、こめかみや前頭部に強い痛みを感じる場合があります。

・発症後に現れる症状 発熱や倦怠感に続いて、喉の痛みや咳、鼻水、鼻詰まりが現れます。咳は乾いた咳から始まり、症状が進行すると痰を伴うこともあります。なかでも夜間や朝方に強まる傾向があるでしょう。 また、強い寒気(悪寒)を感じることがあり、布団から出るのが辛くなることも少なくありません。

・その他の症状 一部の患者さんでは、目の充血や胃腸症状(吐き気・嘔吐・下痢)を伴うことがあります。なかでも小児では消化器症状が出やすい傾向があり、脱水症状を引き起こす場合もあるため注意が必要です。

・重症化リスク インフルエンザA型は、高齢者・幼児・妊婦・持病のある方が重症化しやすいとされています。呼吸困難や意識の混濁、強い胸痛などが見られた場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。

インフルエンザA型の流行時期を教えてください

インフルエンザA型は、毎年11月から2月頃に流行のピークを迎えます。特に寒冷な時期に感染が拡大しやすく、例年12月から本格的な流行が始まります。

流行のタイミングは年や地域によって異なることがありますが、感染力が強いため、流行期には予防対策を徹底することが重要です。

インフルエンザA型の潜伏期間と感染期間はどのくらいですか?

インフルエンザA型の潜伏期間は1〜2日、長くても3日程度とされています。感染後すぐには症状が出ないため、知らないうちに周囲へウイルスを拡散してしまう可能性があります。

ウイルスの排出は発症1〜2日後にピークを迎え、1週間程度でほとんど検出されなくなるとされています。ただし、小児では免疫が十分に発達していないため、ウイルスの排出期間が長引くこともあります。 感染拡大を防ぐためには、発症前からの予防対策が重要です。

インフルエンザB型について

インフルエンザB型について

インフルエンザB型に感染するとどのような症状が現れますか?

インフルエンザB型は、A型よりも症状の進行が緩やかで、軽いケースも多いようですが、油断は禁物です。

・発熱 インフルエンザB型では、37〜38度程度の微熱が続くことが多く、A型のような急激な高熱は少ない傾向にあります。しかし、高熱が出る場合もあり、症状の個人差が大きいため注意が必要です。

・全身症状 頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感が現れ、身体がだるく感じることがあります。これらの症状は、発症から1〜2日目に特に強くなる傾向があります。

・呼吸器症状 発症から2〜3日後には、喉の痛み、咳、鼻水といった症状が目立ち始めます。風邪と似た症状が続くため、見分けがつきにくい場合もあります。

・消化器症状 B型は、A型よりも胃腸に影響を及ぼしやすく、下痢や腹痛、嘔吐を伴うことがあります。特に小児では、胃腸症状が強く出ることがあるため注意が必要です。

症状は1週間程度で回復しますが、高齢者や免疫力が低い方では肺炎などの合併症リスクがあるため、症状が長引く場合は早めに医療機関を受診しましょう。

インフルエンザB型の流行時期を教えてください

インフルエンザB型は、A型の流行が落ち着いた後の2月〜4月頃に流行のピークを迎えることが多いようです。なかでも春先にかけて感染が広がる傾向があり、子どもや若年層の感染が目立ちます。 流行時期やパターンは年によって異なるため、A型の流行が収まった後も引き続き注意が必要です。

インフルエンザB型の潜伏期間と感染期間はどのくらいですか?

潜伏期間は1〜3日程度で、A型よりも長い傾向にあります。発症前日が感染力が強く、発症当日にはすでに周囲へ感染を拡大している可能性が高いとされています。

発症後の感染期間は1週間〜10日程度ですが、その後2〜3日程度は感染力が残るため、油断はできません。特にB型はA型よりも長引く傾向があり、咳や鼻水が続く間はウイルスが体内に残っている可能性があるため、症状が軽快した後もしばらくは周囲の方との接触を避けることが大切です。

インフルエンザA型とB型の違い

インフルエンザA型とB型の違い

インフルエンザA型とB型の相違点を教えてください

インフルエンザA型とB型は、どちらも冬に感染しやすい感染症ですが、いくつかの違いがあります。

・症状の違い A型とB型の基本的な症状は似ており、発熱・頭痛・筋肉痛・倦怠感などが見られます。 A型は突然の高熱(38度以上)と全身の強い倦怠感が特徴であるのに対し、B型は微熱(37〜38度)が続く傾向があり、消化器症状(腹痛・下痢)が現れる場合もある点が異なります。 しかし、症状の違いには個人差があり、A型で消化器症状がみられたり、B型でも症状が重くなるケースもあります。 重症化リスクはウイルスの型だけでなく、個々の健康状態によって決まります。

・流行時期の違い A型は12月〜2月にかけて流行のピークを迎え、B型はその後の2月〜4月頃に流行する傾向があります。そのため、シーズンを通して感染予防が重要です。

・ワクチンの有効性 インフルエンザワクチンは毎年流行するウイルスを予測して製造され、A型・B型の両方に効果が期待できます。接種後2週間程度で抗体ができ、5ヶ月間程度持続するため、流行前に接種することが推奨されます。

インフルエンザA型とB型はどのように判断されますか?

インフルエンザA型とB型は、症状だけで判別することは難しく、医療機関での検査が必要です。

・迅速抗原検査 医療機関では、インフルエンザ迅速診断キットを用いてA型・B型を判別します。この検査では、鼻やのどの粘膜を綿棒でぬぐい、ウイルスの有無を調べます。検査結果は15分程度で判明し、市販のキットの多くはA型・B型の判別ができますが、発症直後ではウイルス量が少なく、正確な結果が得られない場合があります。

・遺伝子検査(PCR検査) 迅速抗原検査よりも感度が高く、ウイルス量が少ない段階でも検出できるPCR検査もあります。主に、より精密な診断が必要な場合に実施されます。

インフルエンザA型とB型は同時に感染することはありますか?

まれにA型とB型に同時感染するケースがあります。 しかし、A型は冬の前半(12月〜2月頃)、B型は後半(2月〜4月頃)に流行しやすいため、同時感染する方は少数です。

もし両方のウイルスに同時感染すると、症状がより重くなることがあり、高熱・倦怠感・消化器症状など、A型・B型両方の特徴を併せ持つ症状が現れます。

特に、高齢者・子ども・妊婦など免疫力が低い方は重症化リスクが高いため、十分な注意が必要です。予防接種や手洗い・うがい・マスク着用など、感染対策を徹底しましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

インフルエンザA型・B型は、それぞれ異なる特徴を持っていますが、どちらも適切な予防と早めの対策が重要です。手洗い・うがい・マスクの着用を習慣にし、十分な睡眠とバランスのよい食事で免疫力を高めましょう。 また、発熱や倦怠感を感じたら無理をせず、早めに医療機関を受診しましょう。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまでインフルエンザA型とB型の違いについてお伝えしてきました。インフルエンザA型とB型の違いの要点をまとめると以下のとおりです。

  • インフルエンザA型は、突然の高熱を伴う全身症状が特徴の感染症で、感染後約1~3日間の潜伏期間を経て、急激に発症する傾向がある
  • インフルエンザB型は、A型よりも症状の進行が緩やかで、微熱または37〜38度程度の発熱が続く傾向がある
  • インフルエンザA型とB型の主な違いは、A型は突然の高熱(38度以上)と全身の強い倦怠感が特徴であるのに対し、B型は微熱(37〜38度)が続く傾向があり、消化器症状(腹痛・下痢)が現れる場合もある点や、流行時期の違いなどが挙げられるが、それぞれには個人差がある

感染を広げないためにも、体調がすぐれない時は安静に過ごし、周囲への配慮を忘れず、健康な冬を過ごしましょう。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修医師