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胸やけを起こす「食道アカラシア」は”バリウム検査”で見つかる?治療法も医師が解説!

 公開日:2026/01/21
胸やけを起こす「食道アカラシア」は”バリウム検査”で見つかる?治療法も医師が解説!

食道アカラシアは、食べ物が飲み込みにくくなる病気です。食道の神経に異常が生じ、食べ物を胃に送ることが正常に行えなくなります。

発症頻度が非常に低いため、この病気に関する知識をもっている方は多くないでしょう。

本記事では、食道アカラシアについて詳しく解説しています。

※この記事はメディカルドックにて『「食道アカラシア」を疑う初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

食道アカラシアの検査と治療

診察をする男性医師

食道アカラシアの検査方法を教えてください。

食道アカラシアでは、主に食道造影検査を行います。食道造影検査とは、バリウムを飲んで食道を造影する方法です。食道内のバリウムの停滞や、食道と胃の接合部が狭くなっている状態を確認できた場合に、食道アカラシアが疑われます。
また、上部消化管内視鏡検査も行われます。がんや炎症などの他の異常が確認できないにも関わらず食道内に食べ物が残っている場合には、食道アカラシアの発症が疑われるでしょう。ただし、これらの検査だけでは病気を確定させることは難しいです。
確定診断をするために、多くの場合は食道内圧測定検査を行います。鼻からカテーテルを挿入し、食道の内圧を調べる方法です。この検査で異常が確認された場合に、病気の診断がされます。

どのような治療を行うのでしょうか?

治療方法として、薬物療法・内視鏡を用いた治療・手術が挙げられます。薬物療法は、筋肉を弛緩させる効果のある薬を投与する方法です。しかし、薬物療法だけで症状の改善を図ることは難しいでしょう。
内視鏡を用いた治療は、内視鏡的バルーン拡張術とも呼ばれます。内視鏡を用いて食道と胃の接合部にバルーンを挿入し、バルーンを膨らませることで狭くなっている部位を拡張させる方法です。比較的症状の軽い患者さんに有効とされますが、繰り返しの治療が必要になります。
以上の治療で回復が見込めなかった場合は、手術を行います。腹腔鏡や開腹手術で食道胃接合部の筋肉層を切開することで、食べ物が通過しやすくなる方法です。また、胃液の逆流を予防するために、胃の一部で食道の覆いをつくる逆流防止術も行われます。

ポエムという治療方法について教えてください。

ポエムは、近年行われるようになった治療方法です。これまでは腹腔鏡や開腹手術で行ってきた筋肉層の切開を、内視鏡を用いて行います。内視鏡で治療を行うため、腹部に切開の傷がつきません。
また、同じく腹腔鏡で行う内視鏡的バルーン拡張術よりも、治療効果が持続しやすいとされています。しかし、内視鏡では逆流防止術が行えないため、食べ物の逆流には注意が必要です。

治療薬はどのようなものが使われるのでしょうか?

薬物療法で用いられるのは、カルシウム拮抗薬亜硝酸薬などです。これらの薬剤を投与すると、頭痛や血圧低下などの副作用が起きる可能性があります。
また、血圧が低い方には投与ができない可能性があるため、医師の診断を受けて適切な治療を受けるようにしましょう。

編集部まとめ

説明する医師の手元
食道アカラシアは、食道の蠕動運動が上手く機能しなくなったり、食道と胃の接合部が狭くなったりする病気です。これによって、食べ物が飲み込みにくくなります。

症状として、つかえ感や嘔吐が挙げられます。また、胸やけ・胸痛・咳などの症状がみられる場合もあるでしょう。呼吸器合併症が生じるケースもあります。

食べ物の飲み込みにくさなどが続くのであれば、医療機関を受診してみましょう。食道造影検査や内視鏡検査などを実施し、病気の診断を行います。

食道アカラシアの根治的な治療方法はありません。しかし、適切な治療を行うことで、症状の改善が期待できます。医師と相談して、病状に合った治療に取り組みましょう。

また、発症した場合には食事に注意することも大切です。悪化につながる食べ物は避け、症状の改善を目指していきましょう。

この記事の監修医師

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