「ビタミンCが多い飲み物」3選!”過剰摂取”で現れる症状も管理栄養士が解説!

ビタミンCが多い飲み物はご存じですか?メディカルドック監修医が一日の摂取量・効果・飲んでも意味がないという理由・効率的な摂取方法についてなどを解説します。

監修管理栄養士:
神尾 澄恵(管理栄養士)
目次 -INDEX-
ビタミンCとは?

ビタミンCは、水溶性ビタミンの一種です。16世紀から19世紀にかけての大航海時代に、新鮮な野菜の果物や摂取量が極端に少なかった船員たちの間で流行した、壊血病を予防する成分として、オレンジ果汁から発見された栄養素です。
多くの哺乳動物では、体内でブドウ糖からビタミンCを合成することができますが、ヒトのほか、一部の動物は、合成に必要な酵素がないため、ビタミンCを合成できません。そのため、食事からビタミンCを摂取する必要があります。ビタミンCの化学名はアスコルビン酸です。生体内では通常還元型のL-アスコルビン酸または酸化型のL-デヒドロアスコルビン酸の形で存在しています。
ビタミンCの一日の摂取量

ヒトはビタミンCを体内で作れないため、日本人の食事摂取基準2025年版では、下記のように設定されています。通常の食事による過剰摂取による健康被害の報告はないため、耐用上限量は定められていません。
| 区分 | 推定平均必要量 | 推奨量 |
|---|---|---|
| 男性(18歳以上) | 80㎎/日 | 100㎎/日 |
| 女性(18歳以上) | 80㎎/日 | 100㎎/日 |
| 妊婦(付加量) | +10㎎/日 | +10㎎/日 |
| 授乳婦(付加量) | +40㎎/日 | +45㎎/日 |
※推定平均必要量:半数の人が必要量を満たす量
※推奨量:ほとんどの人が必要量を満たす量
※耐用上限量:健康に悪影響を及ぼすことなく摂取できる最大量
ビタミンCの効果

コラーゲン生成サポート
ビタミンCは、コラーゲンの生成に不可欠な「酵素」の働きをサポートします。コラーゲンは、肌や関節などの組織を正常に保つために必要な成分です。
コラーゲンが不足すると、肌の弾力低下やシワ・たるみの原因につながります。
紫外線対策
ビタミンCは、活性酸素を除去することで細胞の酸化を防ぐ働きをします。紫外線と聞くと日焼けをイメージする方もいらっしゃるかと思いますが、日焼けをして皮膚が黒くなるのは、メラニンという色素が増加するためです。メラニンの生成を抑えるのも、ビタミンCの働きです。メラニンの色素を作る「チロシナーゼ酵素」の働きをおさえることで、シミ・そばかすを防ぎます。
紫外線や大気汚染など、外的な刺激から肌と体を守る働きもあります。
ストレス対策
ビタミンCは、ストレスを感じた際に消費されやすい栄養素です。ストレスの多い時に消費される「副腎皮質ホルモン」の合成をサポートします。ストレスを感じやすい方には積極的に摂取してほしい栄養素です。
ビタミンCが多い飲み物ランキング

アセロラジュース
ビタミンC含有量:約120㎎/100ml
アセロラは、レモンの約34倍のビタミンCが含まれているといわれる果物です。酸味が強く爽やかな飲み口が特徴です。リンゴやレモンなど、他の果汁がブレンドされていることが多いのも特徴です。
グレープフルーツジュース
ビタミンC含有量:約38~53㎎/100ml
グレープフルーツジュースは、さっぱりとした酸味と苦みのバランスが特徴のドリンクです。カリウムが豊富に含まれているので、水分バランスを整え、むくみをサポートしてくれます。
ただし、一部の医薬品では、グレープフルーツジュースを一緒に摂取することで薬の血中濃度が上昇し、副作用のリスクが高まる場合があります。薬を服用している方は、処方時に渡される説明書や注意事項に「グレープフルーツジュース」に関する記載がないか確認し、不明な場合は医師や薬剤師に相談しましょう。
青汁
ビタミンC含有量:約10~80㎎/100ml
青汁はケールなどの緑黄色野菜が原料で、ミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。基本は無糖のものが多いため、余分な糖分を摂りたくない人におすすめです。苦手意識のある方は、果汁入りやオリゴ糖入りなどを選ぶと飲みやすくなります。
商品に含まれる野菜の種類により、ビタミンC含有量の違いが大きいため、購入の際には商品の栄養成分表示を確認しましょう。
ビタミンCが不足すると現れる症状

壊血病
ビタミンCが著しく不足すると、コラーゲンの合成が正常に行われなくなり、血管や皮膚、歯ぐきなどの組織がもろくなります。この状態が壊血病です。主な症状としては、歯ぐきからの出血や腫れ、皮下出血、傷が治りにくい、強い倦怠感、顔色不良、貧血などがみられます。重症化した場合には、全身の衰弱や感染症にかかりやすくなるなど、日常生活に支障をきたすこともあります。
倦怠感
ビタミンCは鉄分やマグネシウムなど、疲労回復に効果のある栄養素の吸収を補助します。また、筋肉疲労などに効果のあるカルニチンの生合成にもビタミンCは欠かせません。そのため、不足すると回復が遅くなり、倦怠感を感じることがあります。
貧血
ビタミンCは赤血球の生産を補助するとともに、鉄分の吸収を強化する役割があり、貧血の予防、防止を補ってくれます。不足すると、血流が低下や酸素不足が生じ、貧血傾向になることがあります。
ビタミンCが不足しやすい人の特徴

- 偏食・少食:ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれています。そのため、食生活が偏っている方や食べる量が少ない方は、不足しやすくなります。
- 喫煙者:1本の煙草を吸うことで、約25㎎〜100㎎のビタミンCが失われるといわれています。喫煙者は、非喫煙者に比べてビタミンCの消費量が増加します。
- ストレスの多い人:ビタミンCは、ストレスに対抗するホルモン「コルチゾール」の生成に必要な栄養素です。ストレスがかかると「アドレナリン」というホルモンが大量に分泌され、ストレスに対抗します。その際に体内で大量のビタミンCが消費されるため、ストレスの多い人は、不足しやすい傾向にあります。
ビタミンCを飲み物で摂取しても意味がない?

ビタミンCが含まれている飲料でも、抗酸化作用など、一定の効果は得られるようです。しかし、光や熱に弱い性質がありますので、直射日光や高温、製造工程でビタミンCが少なくなっている可能性はあります。また、糖入りのビタミンC飲料も販売されていますので、糖分の過剰摂取には注意が必要です。
ビタミンCを過剰摂取すると現れる症状

尿路結石
健康な人がビタミンCを過剰に摂取した場合、消化管からの吸収率が低下し、体外への排泄量が増加するため、通常は安全性が高い栄養素と考えられています。そのため、ビタミンCには耐容上限量は設定されていません。一方で、腎機能障害のある方が数g単位の高用量のビタミンCを摂取した場合には、尿中シュウ酸の増加により、尿路結石(特にシュウ酸カルシウム結石)のリスクが高まることが報告されています。
吐き気・下痢
健康な人がビタミンCを摂りすぎた場合、重篤ではないものの。吐き気、下痢、腹痛などの症状が報告されています。消化管内で、吸収しきれないビタミンCが関わっているようです。
吸収率が下がる
ビタミンCは摂取量が増えるにつれて、消化管からの吸収率が低下する性質があります。報告では、1日あたり200mg程度までであれば吸収率は約90%と高いものの、1日1,000mg以上の高用量になると吸収率は50%以下に低下するとされています。必要量を超えた分は体内で十分に利用されず、主に尿中へ排泄されます。
通常の食品には、100gあたり100mgを超えるビタミンCを含むものもありますが、通常の食事からの摂取によって過剰摂取による健康障害が生じたという報告はほとんどありません。そのため、ビタミンCには耐容上限量は設定されていません。
ただし、サプリメントなどから高用量を継続的に摂取した場合には、上記のような消化管症状が現れる可能性があります。ビタミンCは、推奨量を目安に、毎日の食事や飲み物からこまめに摂取することが大切です。
ビタミンCの効率的な摂取方法は?

他のビタミン類と摂取する
ビタミンCはヒトの体内で合成できない栄養素です。他のビタミン類と同時に摂取することで相乗効果が得られます。ビタミンA・Eを一緒に摂取すると抗酸化作用や、乾燥、肌荒れ予防に効果を発揮します。ビタミンB2・B6は肌の調子を内側から整えてくれます。いづれもビタミンCと相性がよい栄養素です。
野菜の焼き浸し、サラダ、マリネなどがおすすめです。
鮮度の良い野菜、果物を摂取
ビタミンCは水溶性のビタミンです。そして熱に弱い特徴があります。茹でる、煮るなどの調理法ではビタミンCが溶け出してしまって、含有量が少なくなってしまいます。鮮度の良い野菜は水洗いし、生で摂取すると豊富に摂取できます。
ビタミンC含有量が豊富な果物の代表として、キウイフルーツ、柿、イチゴなどがあります。果物の過剰摂取は血糖値上昇や、中性脂肪の増加にもつながりますので、1日200g程度が適量とされています。
こまめに摂取する
ビタミンCは、体内にためておくことができないです。そのため、一度に大量に摂取しても尿として排泄されてしまいます。ビタミンCを摂取するなら、毎日の食事や飲み物で摂取することをこころがけましょう。
レストランやコンビニでも野菜や果物を意識して食事に取り入れてみてください。
「ビタミンCが多い飲み物」についてよくある質問

ここまでビタミンCが多い飲み物について紹介しました。ここでは「ビタミンCが多い飲み物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
ビタミンCを手軽に摂取できるものは何でしょうか
神尾 澄恵
ビタミンCを手軽に摂取できるものとしては、ビタミンC含有量の多い飲料が効率よく摂取できます。含有量が多いものとして、アセロラドリンク、グレープフルーツジュース、青汁などです。また、ビタミンC含有量が強化された飲料も手軽に摂取できます。
食品では、果物、生野菜などです。特に果物ではキウイ、イチゴなど、野菜ではカットサラダなど。スーパーやコンビニでも購入できるため、忙しいときでも、比較的摂取しやすいのではないでしょうか。
まとめ
ビタミンCはヒトの体内では合成できない栄養素です。壊血病、肌荒れ、ストレス対策、貧血予防などに働く栄養素です。体内で合成できないため食品や飲料などで補う必要があります。手軽に摂取できる飲料としては、ビタミン強化の飲料のほか、ビタミンC含有量が多く含まれている飲料は、アセロラジュース、グレープフルーツジュース、青汁などです。飲料には加工の段階でビタミンCが減少しているものや、糖分が多く含まれているものもありますので、飲料を選ぶ際には食品表示のラベルを参考にしてください。
過剰摂取についての健康障害のリスクは少ないですが、まれに嘔吐や下痢、腎機能障害の報告がありますので、摂取量に関しては日本人の食事摂取基準2025年版の推奨量100㎎をひとつの目安にしましょう。
一度にたくさん摂取しても、水溶性ビタミンのため、尿とともに排泄されて体内に長時間溜めておくことができないです。摂取はこまめに、できれば毎食取り入れられるようにすることをおすすめします。飲料の他には野菜、果物に多く含まれています。毎日の食事にとりいれてみてはいかがでしょうか。
「ビタミンC」と関連する病気
「ビタミンC」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
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「ビタミンC」と関連する症状
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