「紅茶の種類でカフェイン量」が1番多いのは?一日の摂取量も管理栄養士が解説!

紅茶のカフェイン量はどれくらい?メディカルドック監修医がカフェインの一日の摂取量・カフェインレス紅茶のカフェイン量・カフェインの多い紅茶の種類・過剰摂取すると現れる症状・取りすぎてしまった際の対処法などを解説します。

監修管理栄養士:
流田 春菜(管理栄養士)
目次 -INDEX-
「カフェイン」とは?

カフェインの一日の摂取量

紅茶のカフェイン量はどれくらい?

カフェインレス紅茶のカフェイン量はどれくらい?

カフェインの多い紅茶の種類

【1位】アッサム
100 mLあたりのカフェインは約35㎎です。 コクがあって香りが強く、濃い味わいです。苦味成分のカフェインも多めです。ミルクとの相性がいいのでロイヤルミルクティーで飲むのがおすすめ。【2位】セイロン
100 mLあたりのカフェインは約33㎎です。 クセが少ないので、そのままでもレモンやミルクと合わせても美味しくいただけます。【3位】ダージリン(ファーストフラッシュ)
100 mLあたりのカフェインは約32㎎です。 フルーティな香りで「紅茶のシャンパン」とも呼ばれています。春の収穫時期に摘まれた物をファーストフラッシュといいます。茶葉は新芽のときがカフェイン量が多く、次第に減っていきます。新芽を使うファーストフラッシュではカフェイン量が多くなります。【4位】アールグレイ
100 mLあたりのカフェインは約28㎎です。 ベルガモットの香りをつけたフレーバーティーでさわやかな香りが特徴です。【5位】ダージリン(セカンドフラッシュ・オータムナル)
100 mLあたりのカフェインは約25㎎です。 夏(セカンドフラッシュ)や秋(オータムナル)に収穫した茶葉は、春摘み(ファーストフラッシュ)と比較するとカフェイン量が少なくなります。カフェインの効果

覚醒作用
カフェインはアデノシン受容体に拮抗し、神経伝達物質であるアデノシンの作用を抑制する働きがあります。それにより神経や心筋などの細胞を興奮させ、覚醒作用、いわゆる眠気覚ましの効果をもたらします。脳が活性化して集中力を高める働きがあります。脂肪燃焼効果
体内の脂肪を分解してエネルギーとして活用しやすくする働きがあります。カフェインを摂取するとアドレナリンが分泌され、ホルモン感受性リパーゼという酵素が活性化します。この酵素は体脂肪を分解し、脂肪酸をエネルギーとして使いやすくしてくれます。運動・トレーニングの前にカフェインを摂取することで脂肪燃焼をサポートすることができます。利尿作用
カフェインには一時的に尿の排出を促す「利尿作用」があります。これは腎臓の血流量を増やし、尿の生成をやや活発にするためです。ただし、日常的にカフェインを摂取している人では体が慣れてしまい、利尿作用は次第に弱まることが知られています。むくみの軽減につながることもありますが、カフェインを含む飲み物だけで水分補給を行うと脱水を招くおそれがあるため、カフェインを含まない飲料(水や麦茶など)も併せて摂るようにしましょう。カフェインを過剰摂取すると現れる症状

不眠
カフェインには覚醒作用があるため、就寝前にカフェインを摂取すると寝つきが悪くなることがあります。感受性には個人差がありますが、カフェインを摂取して30分後くらいから効果が出はじめ、数時間くらい持続するとされています。また、利尿作用もあるため夜中にトイレに起きて眠りが浅くなってしまうことも考えられます。めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え
交感神経が過剰に刺激されるため、めまいや心拍数の増加がおこることがあります。興奮して不安や震えが出ることもあります。下痢や吐き気、嘔吐
消化器官が刺激され、胃の不快感、下痢や吐き気、嘔吐などの消化器症状をおこすことがあります。空腹時にカフェインを摂取すると症状がでやすくなるので気をつけましょう。カフェインを取りすぎてしまった際の対処法

水分補給
カフェインの利尿作用で体内の水分が排泄されるため、カフェインを含まないミネラルウォーターやスポーツドリンクなどの飲み物で水分をこまめに補いましょう。カフェインの排出を促すとともに、体内のカフェイン濃度を薄めて症状をやわらげてくれます。軽めの運動・休息
ウォーキングなどの軽めの運動で血行を促進し、カフェインの排出を促すことも良いでしょう。ただし、動悸や心拍数の増加があるときは心臓に負担がかかるため運動は避け、横になって休みましょう。消化の良い食事
消化器症状があるときは、消化の良い食事をとるようにし、胃腸に負担をかけないようにします。排泄されたカリウムやマグネシウムを多く含む食事をとると良いでしょう。スポーツドリンクは効率的に摂取することができ、おすすめです。「紅茶のカフェイン量」についてよくある質問

ここまで紅茶のカフェイン量について紹介しました。ここでは「紅茶のカフェイン量」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
コーヒーと紅茶、どちらの方がカフェイン量が多いのでしょうか?
流田 春菜
コーヒーです。
粉末のコーヒー豆10gを熱湯150mLで浸出させたとき、カフェインは100mLあたり60㎎、インスタントコーヒーは2g使用した場合、1杯あたりのカフェインは80㎎です。紅茶は、茶葉5 gを熱湯360 mLで1.5〜4 分浸出させたとき、カフェインは100mLあたり30㎎です。紅茶に含まれるカフェイン量は、コーヒーの約半分程度です。
実は、原料の段階では紅茶の茶葉の方がカフェインを多く含みますが、抽出に使う茶葉の量が少ないため、最終的に一杯あたりのカフェイン量はコーヒーの方が多くなります。
紅茶は寝る前に飲まない方がいいのでしょうか?
流田 春菜
カフェインの代謝には数時間程度かかると言われていますので、就寝前4時間以内には摂取を控えることが望ましいでしょう。就寝前のリラックス効果を求める場合には、ノンカフェインのハーブティーや、カフェインレスの紅茶を選ぶと良いでしょう。




