【今が旬！】「ほうれん草には何の効果」があるかご存知ですか？管理栄養士が解説！

「ほうれん草」とは？

アカザ亜科の緑黄色野菜で、鉄分・ビタミンやミネラルが豊富で、一年中手に入る食材ですが、特に冬が旬の野菜です。

ほうれん草に含まれる栄養素

鉄分

100g当たり2.0mg程度含まれており、季節や品種によって差があります。特に冬採りのほうれん草は鉄分が比較的多いのが特徴です。鉄は赤血球の材料となり、酸素を体中に運ぶ重要な役割を担っています。ただし、ほうれん草に含まれる鉄は「非ヘム鉄」と呼ばれ、肉や魚に含まれる「ヘム鉄」と比べると吸収率が低い点に注意が必要です。吸収を高めるためには、ビタミンCを多く含む食材（ピーマン、レモン、いちごなど）と一緒に食べると効果的です。

ビタミンC

100g当たり35mg含まれています。 夏と冬のほうれん草では、栄養成分に差があります。夏採りのほうれん草(100g当たり20mg)より、本来の旬の時期である冬採りのほうれん草(100g当たり60mg)のほうが、ビタミンCは約3倍多くなります。 ほうれん草は加熱調理しても比較的ビタミンCが残りやすいのが特徴です。

カルシウム

100g当たり49mg含まれており、骨や歯の健康維持に役立ちます。ただし、ほうれん草にはシュウ酸が多く含まれており、カルシウムと結合して体外に排出されやすいため、実際の吸収率は低めです。そのため、効率よくカルシウムを取り入れるには、調理の工夫が大切です。具体的には、ほうれん草を茹でてアク（シュウ酸）を取り除いたり、乳製品や大豆製品などカルシウムを豊富に含む食品と組み合わせることで、吸収効率を高めることができます。例として、ほうれん草の白和えやほうれん草グラタンなどが挙げられます。

葉酸

100g当たり210μg含まれており、赤血球を作るのを助け、DNAを正常に作る材料にもなります。特に妊娠前から妊娠初期の女性にとっては重要な栄養素であり、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減する働きが知られています。また、動脈硬化の原因となるホモシステインの代謝にも関わっており、生活習慣病予防の観点からも注目されています。

食物繊維

100g当たり2.8g含まれており、他の多くの野菜よりも高い含有量を誇ります。食物繊維は腸内環境を整え、便秘の予防や改善に役立ちます。 ほうれん草には水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれており、水溶性食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにし、コレステロールの排出を助けます。不溶性食物繊維は腸を刺激して排便を促し、大腸がんの予防にもつながります。 また、腸内の善玉菌のエサとなることで腸内フローラを整え、免疫機能の維持や生活習慣病予防にも寄与します。

【男性】ほうれん草の効果

生活習慣病の予防

ほうれん草に含まれるビタミンEやビタミンC、β-カロテンなどの抗酸化ビタミンは、体内で発生する活性酸素を抑える働きがあります。これにより動脈硬化や心疾患など生活習慣病のリスクを軽減する効果が期待されます。

男性の健康維持

マグネシウムや葉酸、亜鉛などのミネラル類はエネルギー代謝や神経伝達に関わり、日常の活力維持をサポートします。特にマグネシウムは血管を拡張し血流を改善する働きがあり、心身の健康維持に役立ちます。

筋肉維持

鉄分が赤血球の生成を助け、筋肉への酸素供給を促進します。これにより運動時の持久力の維持や疲労回復のサポートにつながります。また、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB群も含まれているため、筋肉の健康を支えます。

高血圧予防

カリウムには体内の余分なナトリウムを排泄する働きがあり、塩分過多による血圧上昇を抑える効果が期待できます。高血圧予防や心血管系の健康維持に役立つ栄養素です。

【女性】ほうれん草の効果

月経痛の緩和・PMS予防

月経で失われやすい鉄分を補うことで、鉄欠乏性貧血の予防や症状の緩和に役立ちます。また、造血に必要な葉酸も豊富に含まれており、女性特有の体調管理に有用です。

妊娠中・授乳中のサポート

葉酸はDNAやタンパク質の合成を助け、細胞の再生や発育に欠かせません。妊娠初期に十分な葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害リスクを低減することが知られています。授乳期の母体や乳児の健康維持にも役立ちます。

美肌・免疫力向上

ビタミンA（β−カロテン）、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化ビタミンは、活性酸素による細胞の酸化ダメージを抑え、肌や粘膜の健康維持に寄与します。これにより、美肌効果が期待できるほか、風邪予防や免疫力のサポートにもつながります。

骨を丈夫にする

カルシウムに加え、骨形成に関わるマグネシウムやマンガンなどのミネラルも含まれており、骨や歯を丈夫に保つのに役立ちます。特に女性は更年期以降に骨粗鬆症リスクが高まるため、日常的に取り入れたい栄養素です。

むくみ予防

カリウムには体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、塩分過多によるむくみを和らげる効果が期待できます。立ち仕事や長時間のデスクワークでむくみが気になる方にもおすすめです。

ほうれん草の栄養素を効率的に摂取する方法

ほうれん草と一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品

①β−カロテンなどの脂溶性ビタミンは油と一緒に調理すると吸収率を高めることができます。 炒め物やオイルベースのドレッシングで摂るのがおすすめです。 油で調理するとビタミンAの吸収率が上がります。 ②カルシウムを多く含む食品(牛乳、チーズ、豆腐など)と一緒に食べると、シュウ酸がカルシウムと結合して便として排泄されやすくなります。 ほうれん草ポタージュやほうれん草の白和えで摂るのがおすすめです。 カルシウムを多く含む食品と一緒に摂取することで結石のリスクを抑える可能性があります。

ほうれん草の栄養効果を高める摂取タイミング

特定の時間帯よりは、相性の良い食材と一緒に摂取することが重要です。 β−カロテンやビタミンE、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンは油と調理すると吸収が促進され、鉄分の吸収にはビタミンCを多く含む食材と組み合わせるのが効果的です。

ほうれん草を食べる際の注意点

生食の危険性

シュウ酸が多いため、生のほうれん草を毎日食べ続けると体調不良や結石のリスクに繋がる可能性があります。

アク(シュウ酸)に注意

ほうれん草に含まれるシュウ酸は、過剰摂取すると、カルシウムとの結合によってシュウ酸カルシウムとなり、尿路結石などのリスクを高める可能性があります。 ほうれんを茹でてアク抜きしたり、短時間水にさらすことでシュウ酸を減らすことができます。

水にさらす時間に注意

切ったあとに水にさらす時間が長いと、水溶性ビタミンやミネラルが流出しやすいので注意が必要です。

ほうれん草の保存方法や期間

ほうれん草の鮮度を保つ保存方法

湿らせた新聞紙に包み、大きめのポリ袋に入れて野菜室で立てて保存すると鮮度が保てます。 すぐに食べきれない時は下茹でして冷凍保存がおすすめです。

ほうれん草の保存期間

スーパーなどの店頭では、フィルム包装されているもので3日から1週間、茹でてからは約2から3日程度の保存期間です。 茹でて冷凍保存する場合は約1ヶ月保存可能です。

ほうれん草の保存方法や期間

ほうれん草の鮮度を保つ保存方法

湿らせた新聞紙に包み、大きめのポリ袋に入れて野菜室で立てて保存すると鮮度が保てます。 すぐに食べきれない時は下茹でして冷凍保存がおすすめです。

ほうれん草の保存期間

スーパーなどの店頭では、フィルム包装されているもので3日から1週間、茹でてからは約2から3日程度の保存期間です。 茹でて冷凍保存する場合は約1ヶ月保存可能です。