高血圧に効果がある「マグネシウムを取りすぎる」と何の症状が出る?管理栄養士が解説!
公開日:2025/09/24

高血圧に効果がある「マグネシウムを取りすぎる」と何の症状が出る?管理栄養士が解説!

監修管理栄養士:
中島 三容子(管理栄養士)
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一般企業で約20年自動車部品の設計補助業務に従事したのち、栄養士の世界へ。2022年に管理栄養士資格取得後は、国家試験対策教材の制作サポートや食育コーディネートに携わる。また、持続血糖測定の管理事務および保健指導を行い、ひとりひとりの「なんとなくわかっちゃいるけど」に寄り添いアプローチする。
目次 -INDEX-
「マグネシウム」とは?

マグネシウムの一日の摂取量

マグネシウムの効果

骨や歯の形成
マグネシウムは、骨や歯の形成に欠かせない重要な栄養素です。体内のマグネシウムの約6割は骨や歯に貯蔵されており、これにより骨の構造を安定させています。また、血液中のマグネシウムが不足すると、体は骨に蓄えられたマグネシウムを溶出させて血中濃度を維持します。この機能は、長期間の不足が続くと骨密度の低下につながる可能性があります。補酵素として多くの代謝に関与
マグネシウムは、体内では酵素の補助因子としてエネルギー代謝など300種類以上の酵素反応に重要な役割を持っています。また、遺伝をつかさどる核酸の代謝やたんぱく質の合成にも必要です。精神の安定
マグネシウムは、神経の情報伝達を調整する働きがあり、神経の過剰な興奮を抑える作用があります。そのため、気分の安定やリラックスに寄与する栄養素として注目されています。筋肉収縮の調整
マグネシウムは、カルシウムが筋肉の収縮を調整するのを助けています。カルシウムは筋肉が収縮(縮む)方向に作用し、マグネシウムは弛緩(ゆるむ)方向に作用します。血圧のコントロール
マグネシウムは、カルシウムとともに血圧をコントロールしています。カルシウムが血管の筋肉を収縮させる(血管が縮む)ことで血圧が上がり、マグネシウムが血管の筋肉を弛緩させる(血管が拡がる)ことで血圧が下がります。マグネシウムを摂りすぎると現れる症状

下痢
通常の食事以外にサプリメントや薬でマグネシウムを摂り過ぎると、軟便や下痢を起こすことがあります。そのため、サプリメントや薬など通常の食事以外からの摂取による耐容上限量が設定されており、成人の場合は350mg/日となっています。なお、軟便や下痢の症状のほとんどは一過性に治まりますが、長引いたり心配な場合は主治医へご相談ください。筋肉麻痺
腎機能の障害と重なった場合などにマグネシウムを過剰に摂取すると、体に力が入らないなど筋肉麻痺を起こす可能性があります。サプリメントや薬の服用を中止し、ただちに主治医や薬剤師へ相談しましょう。低血圧
腎機能の障害と重なった場合などにマグネシウムを過剰に摂取すると、立ちくらみがするなど低血圧を起こす可能性があります。サプリメントや薬の服用を中止し、ただちに主治医や薬剤師へ相談しましょう。マグネシウムが不足するとどうなる?

吐き気、嘔吐、眠気、脱力感
マグネシウムの欠乏が進むと、エネルギーをうまく作ることができず、元気がなくなってしまい、その徴候として、食欲不振、吐き気、嘔吐、眠気、脱力感などがみられます。筋肉の痙攣、ふるえ、こむら返り
マグネシウムの欠乏が進むと、筋肉の痙攣、ふるえなどの症状があらわれることがあります。マグネシウムが不足することにより、筋肉の収縮・弛緩の調整がうまくいかなくなることが原因で、「こむら返り」としてあらわれることもあります。神経過敏、抑うつ感
マグネシウムの欠乏が進むと、神経情報の伝達がスムーズにいかず、イライラするなど神経過敏になったり抑うつ感があらわれる場合があります。マグネシウムを効率よく摂取する方法

マグネシウムを多く含む食品の摂取
・植物の葉緑素にマグネシウムが存在しているので、ほうれん草、小松菜、ケール、ブロッコリー、ゴーヤなど緑の濃い野菜はマグネシウムの多い食品の筆頭に挙げられます。ほうれん草(1食分1/4束=80g)にはマグネシウムが55mg含まれています。 ・玄米など精製していない穀類にマグネシウムは多く含まれています。玄米(小盛100g)で、マグネシウムを53mg摂ることができます。 ・大豆や豆腐、納豆などの大豆食品にも多く含まれています。納豆(1パック50g)、絹ごし豆腐(1/3丁100g)には、それぞれ50mgのマグネシウムが含まれています。 ・海苔、昆布、わかめなど海藻類にも豊富です。特にあおさ(素干し)は食品100gあたりでは全食品で最も多く、3200mgものマグネシウムが含まれています。1食分では、あおさ(2g)で64mg、カットわかめ(乾燥10g)で46mgのマグネシウムを摂ることができます。 ・魚介類にも多く、例えば、金目鯛(1切れ=100g)に73mg、あさり(10個)に80mg含まれています。マグネシウムと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
マグネシウムはカルシウムやビタミンB群と一緒に働くことで、より効果的に代謝や体の調整に関わります。特にカルシウムとのバランスは重要とされ、摂取量の比率について「2対1が望ましい」と言われることもありますが、科学的に厳密な基準が示されているわけではありません。大切なのは、どちらか一方に偏らず、バランスよく摂ることです。また、ビタミンB群とともに摂取することで、糖質・脂質・たんぱく質といった三大栄養素の代謝を助けます。たとえば、雑穀ごはんに魚料理と野菜を組み合わせたり、わかめや油揚げを使った味噌汁を添えるなど、和食を取り入れると自然にマグネシウムを確保することができます。マグネシウムの効果を高める摂取タイミング
酸化マグネシウムは、便秘症の治療に用いられる場合があります。この場合、医師の指示に従い、通常は1日1回、寝る前に水またはぬるま湯と一緒に服用することで、翌朝の排便を促す効果が期待されます。ただし、使用方法や適量は医師の指導に基づくことが重要です。「マグネシウムのとりすぎ」についてよくある質問

ここまでマグネシウムのとりすぎについて紹介しました。ここでは「マグネシウムのとりすぎ」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
マグネシウムサプリを摂りすぎるとどうなりますか?
中島 三容子
通常の食事以外にサプリメントや薬でマグネシウムを摂り過ぎると、軟便や下痢を起こすことがあります。そのため、サプリメントや薬など通常の食事以外からの摂取による耐容上限量が設定されており、成人の場合は350mg/日となっています。サプリメントや薬でマグネシウムを摂る場合は医師や薬剤師と相談のうえ、用量を守るようにしましょう。
まとめ
マグネシウムは様々な働きをもつ人体にとって大切な多量ミネラルのひとつであり、適切な摂取が健康に寄与します。日常の食事にマグネシウムを意識的に取り入れ、バランスの取れた食生活を心がけることが重要です。個人の判断で安易にサプリメントに頼ることは過剰摂取のリスクがあるため、不安がある場合は医療機関を受診して、必要な対策を講じることをお勧めします。「マグネシウム」と関連する病気
「マグネシウム」と関連する病気は6個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。整形外科の病気
循環器系の病気
- 高血圧症
- 虚血性心疾患
内科の病気
神経内科の病気
- 神経過敏症
消化器内科の病気
- 下痢症
「マグネシウム」と関連する症状
「マグネシウム」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。関連する症状
- 吐き気、嘔吐、食欲不振
- 眠気、脱力感
- 筋肉の痙攣、ふるえ、こむら返り
- 神経過敏、抑うつ感
- 軟便、下痢




