FOLLOW US

目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 医科TOP
  3. 薬に関するコラム
  4. AGA治療をやめるとどうなる?治療をやめるタイミングやリバウンドを防ぐ方法も解説!

AGA治療をやめるとどうなる?治療をやめるタイミングやリバウンドを防ぐ方法も解説!

 更新日:2023/04/20
AGA治療をやめるとどうなる?治療をやめるタイミングやリバウンドを防ぐ方法も解説!

「AGA治療は継続しなければならない」という話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。実際に、AGA治療は継続して受けるのが良いとされています。

なぜAGA治療は続けて受けなければならないのでしょうか。また、AGA治療をやめるとどのようなリスクがあるのでしょうか。

本記事では、AGA治療をやめたらどうなるのかについて詳しく解説しています。やめるタイミングなどについても紹介しているので、治療を受ける際の参考にできるでしょう。

AGA治療のやめどきに悩んでいる方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。

竹内 想

監修医師
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)

プロフィールをもっと見る
名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。

AGA治療をやめるとどうなる?

鏡で頭髪を見る男性
AGAによる薄毛や抜け毛は、AGA治療を行うことで改善できる可能性があります。そのため、AGAによる悩みを解消するために治療に取り組んでいる方は多いです。
AGA治療は、長期間継続することで効果が現れるとされる治療です。そのため、治療のやめどきが分からず悩んでいる方もいるでしょう。
なぜAGA治療は、長期間続けることが推奨されているのでしょうか。それには、治療をやめて薬の効果の持続性が切れることや、症状の進行などが起きることが関係しています。以下で詳しく解説していきましょう。

薬の有効成分が消失する

AGA治療では多くの場合、投薬による治療を行います。治療で使用される薬の中に、フィナステリドとデュタステリドという薬があります。
これらは、決められた用法・用量を守って内服することで効果が見込める薬です。髪の毛が成長する周期を整え、薄毛を改善したり毛が太く長く成長したりする効果が期待できます。
しかし、薬の有効成分は肝臓で代謝されます。そのため、薬の服用をやめると薬の効果が切れてしまうのです。このことから、AGA治療では薬の使用を継続することが必要になります。

薄毛が進行する

AGAは放置していると進行する病気です。AGAになると毛髪の成長周期が短くなり、毛髪が正常に育たなくなります。これによって薄毛が生じ、進行すると髪の毛が生えなくなってしまいます。
先に紹介したフィナステリド・デュタステリドは、病気の進行を抑える効果もある薬です。薬を継続して内服することで、薄毛の進行が抑えられます。
ただし、内服をやめると有効成分が消失するため、進行の予防効果もなくなってしまいます。このことから、AGA治療は半永久的に継続しなければならないといわれるのです。

AGA治療をやめたくなる理由

頭皮を触る男性
AGA治療をやめたいと思ってしまう理由には、いくつかの要因が挙げられます。まず、AGA治療は高額な費用がかかりやすいです。治療方法によって費用は異なりますが、薬代だけで6,000〜10,000円ほどが必要になります。それに加えて診察費や検査費などもかかるので、出費がかさみやすいでしょう。
また、治療が長期間に及ぶことも理由として挙げられます。AGA治療の効果が現れ始めるのは、治療開始から3ヶ月〜半年ほど経過したときです。それまでの間はほとんど効果がみられないため、治療が続かずやめてしまう方もいるでしょう。
加えて、効果が現れた後でも、病気の進行を抑えるためには治療の継続が必要です。しかし、治療を負担に感じてしまう方は、長く継続させることが難しいでしょう。
さらに、AGA治療には副作用もあります。中には重篤な副作用があるため、それが原因で治療を続けることが困難になってしまうケースもあります。

AGA治療をやめるタイミング

頭皮ケアをする男性
AGA治療の効果を持続させるためには、治療を継続させることが必要です。しかし、長期的に治療を続けることは難しいという方もいるでしょう。そのような方は、治療をやめる時期を見極め、適切なタイミングで治療をやめることが大切です。
また、場合によってはAGA治療の中断が推奨されるタイミングもあります。ここからは、AGA治療をやめるタイミングを紹介していきます。当てはまる方は、医師に相談したうえで治療をやめることを検討してみましょう。

発毛の効果に満足できたとき

AGA治療を受けて発毛の効果に満足できたときは、治療をやめるタイミングといえます。治療の効果が十分に感じられるようになるのは、治療開始から半年〜1年ほど経過したときです。その際にこれ以上の効果は必要ないと感じたら、治療をやめることを考えてみましょう。
ただし、AGAが完治したわけではないので、治療をやめたら症状が再度現れるのを留意したうえでやめるようにしてください。また、自己判断でやめることはせず、まずは担当医にやめることを相談してみましょう。

副作用がつらいとき

AGA治療では、副作用が生じる場合があります。使用する薬によって副作用は異なりますが、多毛症や皮膚炎などが挙げられます。また、ごくまれに循環器疾患・肝機能障害などの重篤な副作用が現れるでしょう。これらの副作用に悩まされている方は、治療を止めた方が良い場合があります。
ただし、使用する薬を変更することで、副作用が生じなくなる可能性があります。副作用が気になる方は医師に相談して、他の適切な治療方法を提案してもらいましょう。
また、ミノキシジルという薬には初期脱毛という副作用があります。この副作用によって、治療の初期に抜け毛の量が増えてしまいます。しかし、この副作用が生じるのは、薬がAGAに効いている証拠です。そのまま治療を続けていけば抜け毛は治まり、発毛の効果がみられるようになります。抜け毛が増えたからといって治療をやめることはせず、経過観察を行いながら治療を続けるようにしましょう。

肝機能の数値に異常が現れたとき

AGA治療で用いられる薬は、肝臓で代謝されます。そのため使用すると肝臓に負荷がかかり、肝機能障害が起きてしまうリスクがあります。AGA治療を行っている方は定期的に検査を受け、肝機能に異常が生じていないかを確認するようにしましょう。
異常がみられた場合は医師に相談し、必要に応じて治療を中断するようにしてください。なお、元々肝臓に不安がある方は、治療を受ける前に医師に相談しておきましょう。

子供を考え始めたとき

AGA治療で用いられるフィナステリドとデュタステリドの副作用として、性機能障害が挙げられます。勃起機能障害・機能障害などが生じる可能性があるため、子供を考え始めた方は治療を行わない方が良い場合があります。
また、これらの薬は女性が服用できない薬です。妊娠した女性や授乳期の女性が服用してしまうと、胎児や赤ちゃんに悪影響を及ぼすと考えられています。
薬は皮膚からも吸収されるため、触れてしまわないように薬の管理には注意が必要です。そのため、子供のことを考え始めた方は、AGA治療を一時中断することを考えましょう。

AGA治療の注意点

頭を抱える男性
「AGA治療を始めたはいいけどやめどきが分からない」「治療をやめたくなってしまった」など、治療を受ける中で悩みを抱えてしまう方もいるでしょう。そのような方は、これから紹介する3つの注意点を意識したうえで治療を受けるようにしましょう。
これらの注意点をおさえておけば、納得のいく治療が受けやすくなります。

治療のゴールを決める

AGA治療を受ける際には、事前に治療のゴールを決めておくと良いでしょう。ゴールが決まっていることで、治療のやめどきが分からなくなる心配がなくなります。また、治療を続けるモチベーションにもなるでしょう。
具体的にいえば、「薄毛を解消したい」「髪の毛の量を増やしたい」などの目標を設定することがおすすめです。

自己判断で治療をやめない

AGA治療をやめたいと考えた場合でも、自己判断でやめないようにしましょう。治療をやめる際には、医師に相談するようにしてください。そうすることで、治療をやめるよりも適切な方法が提案される可能性があります。
例えば、副作用のために治療をやめることを考えたとしましょう。その場合は、適切な薬に変更すると副作用に悩まされなくなる可能性があります。
また、投薬治療以外にもメソセラピー・植毛といった治療方法もあります。AGA治療は医師と協力して行うものです。まずは医師に相談して、意見を聞いてからやめるかどうかを決めるようにしましょう。

最低でも半年は続ける

AGA治療の効果はすぐには現れません。効果がみられ始めるには、3ヶ月〜半年ほどの期間が必要になります。そのため、治療を始めてすぐに「効果がみられないから」と中断することはおすすめできません。最低でも半年は治療を続けてみて、治療の効果を確認するようにしましょう。
半年で効果が現れなければ、別の治療方法を試すという選択肢もあります。AGA治療は長期に及ぶので、すぐに諦めないことが大切です。

AGA治療をやめたときにリバウンドを防ぐ方法

鏡で頭皮を確認する男性
AGA治療をやめると、治療によって治まっていた症状がリバウンドしてしまいます。そのため、効果を持続させたい方は、AGA治療を継続することが必要です。少しでも治療の負担を減らしたい方は、医師に減薬の相談をしてみましょう。これまでの治療で発毛の効果が出ているのであれば、減薬を行っても効果が持続されるでしょう。
ただし、自己判断では減薬を行わないようにしてください。減薬のタイミングや量が適切でなければ、治療の効果が望めなくなったりリバウンドが起きてしまったりします。減薬は必ず医師に相談して、正しく行うようにしましょう。

編集部まとめ

頭皮の状態を確認する医師
AGA治療を行うと、薄毛や抜け毛の改善が期待できます。ただし、治療をやめると病気が進行し、症状がリバウンドしてしまいます。

そのため、AGA治療は長期間行うことが必要です。発毛の効果を持続させるために、治療は継続的に行うようにしましょう。

しかし、副作用や金銭的な事情により、治療の継続が難しくなるケースもあります。その場合は、治療をやめる適切なタイミングを見極め、医師に相談したうえでやめるようにしましょう。

また、治療を始める前には治療のゴールを決めておくことも大切です。ゴールがあることでやめるタイミングがつかみやすくなり、治療のモチベーションもアップします。

ただし、AGA治療は継続することが望ましいとされます。可能であれば、治療方法の変更や減薬などの処置を行い、治療を続けるようにしましょう。

治療をやめることを考えたら、まずは医師に相談してみてください。医師の意見を聞いたうえで、適切な選択ができるようにしましょう。

この記事の監修医師