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「骨肉腫は何科を受診」すれば良い?病院選びのコツや疑いのある症状を医師が解説!

 公開日:2026/02/16
「骨肉腫は何科を受診」すれば良い?病院選びのコツや疑いのある症状を医師が解説!

骨肉腫は、骨に発生する腫瘍中では少なくないがんです。

骨肉腫は主に膝周りや肩の周囲で痛むことがあり、成長期である10代の頃に多く発症することがわかっています。

これらの理由から成長痛と勘違いすることもあり、ケガをしていないのに痛むとなると何科で受診すればいいのか戸惑う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、骨肉腫の診療科・診断・検査方法・症状について解説していきます。ぜひ、参考にしてください。

松繁 治

監修医師
松繁 治(医師)

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経歴
岡山大学医学部卒業 / 現在は新東京病院勤務 / 専門は整形外科、脊椎外科
主な研究内容・論文
ガイドワイヤーを用いない経皮的椎弓根スクリュー(PPS)刺入法とその長期成績
著書
保有免許・資格
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会認定 脊椎脊髄外科指導医
日本整形外科学会認定 脊椎内視鏡下手術・技術認定医

骨肉腫とは

骨肉腫とは、骨に腫瘍が発生する病気です。骨肉腫の罹患数は年間で200人程といわれており、代表的な希少がんの一つとして分類されています。
骨に腫瘍が発生する病気はさまざまありますが、骨肉腫による発生が最も多いことがわかっています。発症年齢の約7割は10代の成長期や思春期の年齢であり、残りの3割は40歳以上での発生です。
発生場所の6割は大腿骨と脛骨の膝節側に腫瘍が発生し、次に上腕骨の肩に近い部分、大腿骨の股関節側に腫瘍が発生しやすいといわれています。骨肉腫の原因は現在も明確ではありません。
しかし、一部の症例では網膜芽細胞腫やリ・フラウメニ症候群、放射線治療の二次がんなどが関係あるのではないかといわれています。

骨肉腫は何科を受診すればよい?

骨肉腫は希少がんでもあることから、治療に対応できる医療機関が少なく、情報も不足していることがあります。そのため、治療成績のある医療機関で受診をするのが望ましいでしょう
大学病院では多数の診療科があることを利点とし、診療科協力のもと連携をとり、患者さんに適切な治療方法を選択していただけるように努めています。

整形外科

整形外科は、骨・関節・筋肉・神経などの運動器官を形成している組織の病気やケガを扱ってくれる診療科です。子どもからお年寄りの方まで診てもらえるため、ケガをしていなくても身体に違和感を覚えた際は整形外科で受診してみましょう。

小児科

小児がんは成人に比べて発見が難しく、がんの進行も速いといわれています。しかし、成人に比べて化学療法に対する効果が極めて高いのも事実です。
そのため、大人のがんと小児のがんでは病気に対するアプローチ方法が異なることもあります。小児科のなかでも、骨肉腫を対応可能としている小児腫瘍科や小児を対象とした腫瘍外科などで診てもらうようにしましょう。

骨肉腫の診断・検査方法

骨肉腫は稀な病気であることから、実績のある医療機関でも正確に判断するには時間がかかってしまうため、早期の診断と治療が重要になってきます。骨肉腫は正確な診断のうえで、初めて正しい治療を行うことができます。
骨肉腫の疑いがある場合は、治療経験の豊富な医療機関で診断・検査を行ってもらうようにしましょう。

血液検査

血液検査は、血液に含まれている細胞・酵素・抗体の数を数値化し、病気の診断やリスクを見つけるために行われる検査方法です。骨肉腫の疑いがある場合、アルカリホスファターゼ(ALP)という酵素の値が高くなっていることがあります。
しかし、骨の成長が速い小児の場合、もともとのアルカリホスファターゼの数値が高いため、血液検査だけでは確定診断はできません。

X線検査

X線検査とは、放射線の一種であるX線を用いてがんの有無を確認するために最初に行われる検査方法です。一方向から1回だけX線を照射し、身体のなかの様子を平面上に写し出し、1枚の画像にします。
その画像をもとに判断を重ねていきますが、一方向からの撮影方法であるため臓器が重なっていたり、骨の外側に異常があったりする際は正確な判断ができない場合があります。X線検査にかかる時間は5分程度で撮影した部位をすぐに確認することができるのが特徴です。

CT検査・MRI検査

CT検査とは、がんの広がりや転移を確認するために体内の断面を画像にする検査方法です。どちらもX線を用いますが、CT検査は広範囲で体内の状態を立体的に確認することができるのが特徴です。
検査時間は10〜15分程度で終わります。しかし、検査結果が出るまでに2〜3日かかる場合があります。撮影の部位・検査項目・各病院によっても異なるので、気になる方は確認してみましょう。
骨肉腫は、腫瘍が骨からしみ出して骨の外側に塊を作るため、X線検査では見えにくいとされています。そのため、CT検査を行いさらなる詳しい診断が必要であると考えられます。
MRI検査とは磁気・電波を使用し、体内の断面を画像にする検査方法で磁気共鳴画像とも呼ばれています。問題がある部分と正常な部分の差がわかりやすく抽出されるのが特徴です。検査時間はCTと違い15〜45分と長くかかることもあります。

骨シンチグラフィ検査

骨シンチグラフィ検査とは、少量の放射線を出す物質を含んだ薬を静脈から注射し、別の骨への転移があるかどうかを調べる検査方法です。
腫瘍が発生している骨の部分に放射性物質が集まるため、がん転移を確認する場合には利用されることが多い検査です。注射をしてから3時間程度で薬が全身に浸透し、その後の撮影時間は30分程度で終了します。時間を要する検査にはなりますが、飲食の制限はありません。

病理検査

病理検査とは、病気が疑われている部分の組織や細胞を採取し、病理医が顕微鏡で観察する検査方法です。細かく観察していくことで、病態の把握・診断をすることができます。
病理検査の採取方法は病理組織検査と細胞診検査の2種類がありますが、骨肉腫の疑いがある場合は、針や手術で採取する病理組織検査が行われます。最終的には病理検査をしなければ確定診断はできないとされる程重要な検査です。

骨肉腫の症状

繰り返しになりますが、骨肉腫は10代に発症することが多いことから、成長痛の症状と似ており判断が曖昧になりがちです。放置をし続けてしまうとほかの臓器への転移も起こりやすくなるので、次のような症状に当てはまる方は迅速に医療機関の受診をしてください。

痛み

骨肉腫の好発部位が大腿骨遠位、脛骨近位、上腕骨近位であることから膝・肩周囲の痛みを感じることが多いです。初めは運動時や歩行時に感じることがありますが、次第に安静時や夜間の痛みを感じるようになる場合があります。ケガをしていない場合、数週間〜数ヵ月間痛みが続く場合は、医療機関の受診を推奨します。

腫れ

腫れも痛み同様に骨肉腫の最初の症状として現れます。腫瘍が骨の内部で増殖し、周囲の組織を圧迫することで腫れてしまうのが原因です。
稀に骨盤や背骨に発生する場合もありますが、表面から腫れがわかりにくいため診断されるまでに大きくなっていたり、麻痺が出るまで気付かなかったりすることもあります。

骨折

骨は形を維持しながらも、常に破壊と再生を繰り返しているのが特徴です。骨に異常が発生するとこのバランスが崩れてしまい、骨が硬くなってしまう骨硬化や古くなった骨が溶かされる骨吸収の現象が起きます。その結果、骨折しやすくなるといわれています。

発熱

発熱はさまざまな原因によって引き起こされる症状ですが、骨肉腫の疑いがある場合の発熱は、がんが生成する発熱物質による腫瘍熱と考えられます。がんの転移が多い場合に腫瘍熱を伴うことがあります。

骨肉腫は何科を受診するのかについてよくある質問

ここまで骨肉腫の診療科・診断・検査方法・症状などを紹介しました。ここでは「骨肉腫は何科を受診すればよいか」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

骨肉腫の治療にはどのようなものがありますか?

骨肉腫の治療には次のようなものが挙げられます。
  • 手術
  • 薬物療法
手術の方法は、患者さんの年齢・病態・発生場所によって異なります。そのため、治療前に患者さんやご家族と相談をしながら担当医と検討していきましょう。標準的な治療方法としては、約2ヵ月〜3ヵ月の薬物療法を行った後に手術を行い、手術後に再び薬物療法を行うことが治療方法として世界的に確立されています。手術前後に薬物療法を行うことで骨肉腫の再発率を低下させ、治癒率も向上することがわかっています。

骨肉腫が疑われる場合の受診の目安について教えてください。

次のような症状がある場合は医療機関への受診をおすすめします。
  • 肩や膝などに痛みがある
  • 数ヵ月以上痛みが続く
  • 安静にしていても痛い
  • 腫れが大きくなっている

ケガをしていない場合の数ヵ月にわたる痛みは不明瞭な点が多いため、受診をするのが望ましいでしょう。また、骨肉腫の特徴として安静時にも痛みを感じることがあるのが特徴です。稀な病気ではありますが、早期発見と迅速な治療が重要になってきます。

編集部まとめ

骨肉腫の診療科・診断・検査方法・症状について解説しましたが、いかがだったでしょうか。

骨肉腫の治療を正しく行うためにも、些細な症状でも気にかけ早期発見をすることが重要だと考えます。

この記事を読んで少しでも参考になれば幸いです。

骨肉腫と関連する病気

「骨肉腫」と関連する病気は2個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

  • 網膜芽細胞腫
  • リ・フラウメニ症候群

網膜芽細胞腫とは、網膜に腫瘍が発生する病気です。網膜芽細胞腫に罹患してしまうことで、骨肉腫といった別の悪性腫瘍を引き起こすことがあるといわれています。がん抑制遺伝子の1つであるRB1遺伝子・TP53遺伝子が変異してしまうことが骨肉腫と関係しているのではないかといわれています。

骨肉腫と関連する症状

「骨肉腫」と関連している、似ている症状は3個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

骨肉腫は血液の流れに運ばれて肺の外側に最も転移しやすい病気です。ただし、転移の数が相当多くないと呼吸困難といった症状はあらわれにくい傾向があります。診断時に肺転移がある場合でも、術前の薬物療法と手術での転移巣切除により、20〜30%の症例で治癒が期待できるといわれています。

この記事の監修医師