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「白血病裂孔」の主な症状・原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2025/12/23
「白血病裂孔」の主な症状・原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

白血病裂孔とは?Medical DOC監修医が白血病裂孔を引き起こす白血病の種類・症状・原因・治療法などを解説します。

今村 英利

監修医師
今村 英利(タイムルクリニック)

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2009年新疆医科大学を卒業し、中国医師免許を取得。2019年に日本医師免許を取得。神戸大学大学院(腫瘍・血液内科学講座)にて血液悪性腫瘍の研究に従事。2019年に日本医師免許と医学博士号を取得。赤穂市民病院、亀田総合病院、新宿アイランド内科クリニック院長、在宅医療(訪問診療)などを歴任後、2024年9月タイムルクリニックに院長として着任。現在は、内科・皮膚科全般の疾患を幅広く診療している。

「白血病」とは?

白血病とは、赤血球、白血球、血小板といった血液細胞の元となる造血幹細胞ががん化したことによっておこる血液のがんです。白血病は大きく分けて4つのタイプに分かれます。リンパ球になる細胞ががん化するリンパ性白血病と、白血球の元になる細胞ががん化した骨髄性白血病に分かれます。また、これらの白血病はそれぞれ、急激にがん細胞が増殖する急性白血病とゆっくりと増殖する慢性白血病に分けられるのです。

「白血病裂孔(はっけつびょうれっこう)」とは?

白血病裂孔とは、急性骨髄性白血病に特有の所見です。白血病細胞が急激に増殖すると血液中には多くの白血病細胞と少数の正常な成熟細胞がみられるようになります。このため、中間段階の血球がみられません。この現象を白血病裂孔と言います。一方、慢性骨髄性白血病では、各分化段階での白血病細胞がみられ、裂孔はみられません。

白血病裂孔を引き起こす白血病の種類

急性骨髄性白血病

急性骨髄性白血病とは、白血球になる前の骨髄芽球(こつずいがきゅう)という細胞に異常が起こりがん化する病気です。がん化した細胞(白血病細胞)が骨髄で無制限に増えていきます。骨髄で白血病細胞がどんどん増加するため、正常な血液細胞がつくられなくなり、このために貧血や出血傾向、発熱などさまざまな症状がみられるようになります。
急性骨髄性白血病は進行が早いため、急に症状があらわれることが多いです。放置すれば、命に関わることもあり、早期に発見し治療につなげることが重要です。

白血病裂孔の代表的な症状

白血病裂孔は病名ではなく、前述したように急性骨髄性白血病で見られる未熟な細胞(芽球)と成熟した白血球の間に「谷」ができる状態を指し、白血病裂孔がみられやすい急性骨髄性白血病では、白血病細胞が無制限に増殖し、正常な血液細胞がつくられなくなるため、正常な白血球、赤血球、血小板が減少します。これに伴い様々な症状がみられるようになります。

貧血に伴う症状

赤血球が減少し、貧血となると、息切れや動悸などの症状がみられやすくなります。少し動いただけでも、息切れや動悸がみられるような場合には何か病気が隠れている可能性が高いです。これらの症状が続く場合には、まず内科を受診して相談しましょう。

血小板が少なくなることで起こる症状

血小板は出血したときに、血液を凝固し止血する役目を担っています。このため、血小板が減少すると出血しやすくなります。鼻出血や歯肉の出血がみられたり、女性であれば月経量が多くなったり、体に内出血がみられることも多いです。このような症状がある場合、血小板が少なくなっている可能性が考えられます。白血病特有の症状ではありませんが、血小板が少なくなり、出血傾向がある場合早めの治療が必要となります。このような出血の症状に気がついたら、まずは内科もしくは血液内科で相談をしましょう。

正常な白血球が減少することで起こる症状

正常な白血球が少なくなると、感染しやすい状態となります。そのために、発熱したり咳が持続したりという感染に伴う症状がおこりやすいです。また、一旦感染した場合に治癒しづらく、重症化すると、命に関わることもあります。他の症状と合わせて、発熱がある場合には、早急に医療機関を受診して相談しましょう。

白血病裂孔がみられやすい急性骨髄性白血病の原因

白血病裂孔は、急性骨髄性白血病に特徴的な現象です。なぜ、白血病裂孔がみられるのかというと、急激に未熟な白血病細胞が無制限に増え、少数の正常な白血球細胞と未熟な白血病細胞という状態となるためです。中間段階の血球がみられない状態となるのは、急激に白血病細胞が増加することが原因ですが、急性骨髄性白血病はどのような原因が考えられるでしょうか。急性骨髄性白血病の多くは原因不明ですが、発症に影響する因子がいくつかわかっています。

放射線被ばく、抗がん剤などのがん治療歴

大量の放射線被ばくは急性骨髄性白血病の発症の原因となります。また、放射線治療についても同様に急性骨髄性白血病のリスクの上昇がみられます。がん治療では抗がん剤治療や放射線治療などが行われることが多いです。がん治療後に白血病を発症する方もおり、これを二次性白血病と言います。

ベンゼンなどの化学物質への曝露

ベンゼンへの曝露が急性骨髄性白血病の原因となる事も知られています。曝露後に急性骨髄性白血病を発症するまでの期間の中央値は10年と報告されています。職業などで有機溶剤を使用する場合には十分に取扱いに注意し、白血病の発症に気をつけなければなりません。

喫煙歴

タバコを吸う人は、さまざまながんのリスクが上昇することが分かっていますが、骨髄性白血病も喫煙者に多いです。たばこに含まれている発がん性物質が口の粘膜もしくは唾液に溶けて胃腸から吸収されると、血液中をめぐり骨髄に運ばれて、造血幹細胞の遺伝子を傷つけます。その結果、白血病につながる遺伝子の異常や染色体異常を引き起こし、白血病発症に関与すると考えられています。

急性骨髄性白血病の治療法

化学療法

急性骨髄性白血病の治療は、年齢や体の状態により治療法が選択されます。基本的な治療は、治癒を目指した強力な他剤を併用する化学療法です。複数の細胞障害性抗がん剤や分子標的薬を用いた薬物療法がおこなわれます。しかし、高齢者や臓器の障害がある場合には強力な治療を行うことが困難な場合があり、状態に合わせた治療が選択されます。
また、急性骨髄性白血病は遺伝子変異などから予後を分類し、これにより幹細胞移植も含めた最適な治療の選択が検討されます。

造血幹細胞移植

造血幹細胞移植は、白血病に対して完治を目指して行われる治療法です。移植前に大量の化学療法や全身放射線治療などの前処置を行った後に造血幹細胞が含まれる細胞液を点滴で注入します。移植後10日~2週間程度で白血球数が増加して無事に生着しているかを確認します。造血幹細胞移植は重い合併症を起こすこともあるため、適応を十分に検討しなければなりません。
急性骨髄性白血病の予後分類で、予後中間群や不良群に対しては寛解導入のための化学療法後に続いて同種造血幹細胞移植が推奨されています。また、再発・難治性の症例などでも適切な症例に同種造血幹細胞移植が行われることがすすめられます。予後分類での適応や再発・難治例の場合には、患者さんの病状を十分に把握し、移植を行うべきか検討されます。
ご自身の治療法については担当医に確認をしましょう。

「白血病裂孔」についてよくある質問

ここまで白血病裂孔について紹介しました。ここでは「白血病裂孔」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

白血病で一番多い症状について教えてください。

今村 英利今村 英利 医師

さまざまな報告により結果が異なりますが、急性白血病の多い症状は、全身倦怠感や発熱という結果でした。そのほかにも、感染症による症状や出血、リンパ節の腫れ、歯肉の腫れなどが症状として見られることが多いようです。

まとめ

白血病裂孔は、急性骨髄性白血病でみられる現象です。急激に骨髄で未熟な白血病細胞が増えることで起こります。急性骨髄性白血病は急激に発症し、放置すると命に関わる病気です。骨髄で正常な血球細胞がつくられなくなるために、貧血や血小板減少による出血傾向、白血球減少による重症な感染を引き起こします。早急に治療を開始する必要があります。
初期症状は、全身倦怠感や発熱などの症状が多いです。症状自体は、特徴的なものではありませんが、体調不良が持続したり、いつもと異なる体調の悪さを感じたら、まず医療機関を受診して相談することが大切です。

「白血病裂孔」と関連する病気

「白血病裂孔」と関連する病気は1個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

血液内科系

白血病裂孔は急性骨髄性白血病の特徴的な現象です。この白血病裂孔は末梢血液像の所見として見られます。そのため、病院を受診して血液検査をしなければわかりません。白血球数の異常や、白血病細胞がみられた場合には、血液内科を紹介され、早急に治療が検討されると考えられます。指示に従い、早急に血液内科を受診するようにしましょう。

「白血病裂孔」と関連する症状

「白血病裂孔」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

白血病裂孔がみられる場合、正常な血液細胞がつくられないために上記の様な症状がおこりやすいです。いずれも白血病特有の症状ではありませんが、いくつかみられる場合、長く持続する場合にはまず内科を受診して相談をしましょう。

この記事の監修医師