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「女性ホルモンが少ない人」の特徴はご存知ですか?少ないと現れる症状も医師が解説!

 公開日:2026/04/08
女性ホルモンが少ない人の特徴

女性ホルモンが少ない人の特徴とは?メディカルドック監修医が女性ホルモンが少なくなると現れる症状・病気や女性ホルモンを上手にコントロールする方法なども解説します。

木村 香菜

監修医師
木村 香菜(医師)

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名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

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「女性ホルモン」とは?

「女性ホルモン」とは?

女性ホルモンとは、女性の体と心の働きを支える重要なホルモンです。主にエストロゲンとプロゲステロンの2種類があり、月経や妊娠に関わるだけでなく、骨や血管、皮膚、脳の働きにも影響します。
女性ホルモンは一生を通して一定ではなく、思春期に増加し、妊娠可能年齢で安定し、閉経に向けて徐々に低下します。ホルモン量の変化は体調の変化として現れるため、その働きを理解しておくことが大切です。

女性ホルモンはどこから分泌されるの?

女性ホルモンはどこから分泌されるの?

女性ホルモンは主に卵巣から分泌されますが、その調節には脳の働きが深く関わっています。
分泌の中心は卵巣です。脳の視床下部と下垂体が指令を出し、卵巣がエストロゲンとプロゲステロンを分泌します。この「視床下部―下垂体―卵巣系」という仕組みによって、月経周期が保たれています。
閉経後は卵巣の機能が低下するため、女性ホルモンの分泌は大きく減少します。その結果、さまざまな体調変化が起こります。

女性ホルモンの働き(役割)

女性ホルモンの働き(役割)

女性ホルモンは生殖機能だけでなく、全身に影響を与えます。ここでは代表的な働きを整理します。

月経周期を整える働き

エストロゲンは卵胞の発育とともに分泌が増え、子宮内膜を厚くして妊娠に備える環境を整えます。その後、排卵が起こるとプロゲステロンが分泌され、受精卵が着床しやすい状態を維持します。
妊娠が成立しなかった場合、両者の分泌が低下し、子宮内膜がはがれ落ちて月経となります。このように、女性ホルモンは月経周期の中心的役割を担っています。バランスが崩れると月経不順や無月経が起こることがあります。

骨を守る働き

エストロゲンは骨を壊す細胞(破骨細胞)の働きを抑える作用があります。骨は常に作り替えられていますが、エストロゲンが低下すると骨の分解が進みやすくなります。
閉経後に骨粗しょう症の発症が増えるのは、このホルモン低下が関係しています。自覚症状がないまま骨量が減少することもあるため、定期的な検査が重要です。

血管を守る働き

エストロゲンは血管の内皮機能を保ち、血管の柔軟性を維持する働きがあります。また、脂質代謝にも関与し、悪玉コレステロールの増加を抑える方向に作用します。
閉経後はこれらの保護作用が弱まり、動脈硬化が進みやすくなります。結果として心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まると考えられています。

皮膚や粘膜を保つ働き

エストロゲンはコラーゲン産生を促し、皮膚の弾力や潤いを維持します。分泌が低下すると、乾燥や小じわが目立つことがあります。
また、腟や尿道の粘膜の健康維持にも関与しており、低下すると腟の乾燥や性交痛、尿トラブルにつながることがあります。

脳や自律神経への影響

女性ホルモンはセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質に影響を与え、気分や睡眠、意欲の調整に関わっています。
急激なホルモン変動があると、不安感や抑うつ気分、集中力低下が生じることがあります。更年期に精神症状が目立つ背景には、こうした神経系への影響があります。

女性ホルモンが少ない人の特徴

女性ホルモンが少ない人の特徴

女性ホルモンの減少は外見の変化だけでなく、心身の状態にも影響します。ここでは代表的な特徴を解説します。

肌や髪の変化

皮膚の乾燥、ハリの低下、小じわの増加などがみられることがあります。エストロゲンは皮膚の水分保持やコラーゲン産生に関わるため、低下すると変化が現れやすくなります。
また、抜け毛の増加や髪のボリューム低下を感じる人もいます。外見の変化が心理的ストレスにつながることもあります。

気分の変動

イライラや不安感、気分の落ち込みなどの精神症状が出現することがあります。些細な出来事に強く反応したり、涙もろくなったりすることもあります。
こうした変化は性格の問題ではなく、ホルモンの影響による可能性があります。

疲れやすさ

十分に睡眠をとっても疲労感が抜けないことがあります。集中力の低下や仕事効率の低下を自覚する場合もあります。
自律神経の乱れや睡眠の質の低下が関与していると考えられます。

月経の変化

周期が不規則になる、経血量が減る、無月経になるなどの変化がみられます。40代以降では更年期の影響が考えられますが、若年女性では早発閉経や視床下部性無月経の可能性もあります。
異常が続く場合は婦人科受診が必要です。

骨密度の低下など長期的な健康リスク

骨量の減少は自覚症状がないまま進行することがあります。将来的に骨折リスクが高まり、生活の質に影響します。
若いうちからのホルモン低下は、長期的な健康管理の観点でも注意が必要です。

女性ホルモンが少ないと現れる症状

女性ホルモンが少ないと現れる症状

ホルモン低下による代表的な症状を整理します。

ほてり

突然、顔や上半身が熱くなり、汗をかくことがあります。数分で治まることもあれば、日常生活に支障をきたす場合もあります。
自律神経の調整機能の乱れが背景にあります。

寝汗

夜間に大量の汗をかき、睡眠が妨げられます。睡眠不足が続くと日中の倦怠感につながることもあります。

月経が乱れる

周期の乱れや無月経が続くと、将来的な骨量低下にも影響します。軽視せずに原因を確認することが重要です。

骨密度の低下

腰痛や背部痛で検査を受け、骨粗しょう症が判明することがあります。早期の骨密度測定が推奨されます。

心血管疾患のリスクが増加

脂質代謝の変化や血管機能低下により、動脈硬化が進行します。高血圧や脂質異常症の管理が重要です。

女性ホルモンが少なくなる原因

女性ホルモンが少なくなる原因

ホルモン低下の原因は多岐にわたります。

加齢

閉経に向けて卵巣機能が徐々に低下します。個人差がありますが、40代後半から変化が現れることが多いです。

強いストレス

視床下部の働きが乱れ、排卵が停止することがあります。長期間の精神的負担はホルモン分泌に影響します。

急激な体重減少

過度なダイエットや摂食障害により、体脂肪が減少するとホルモン分泌が抑制されることがあります。

過度な運動

エネルギー消費が摂取量を上回ると、無月経になることがあります。特に、女性アスリートで問題になることがあります。

卵巣の病気や治療による影響

卵巣摘出術や抗がん剤治療後にはホルモン分泌が低下します。治療後のフォローが重要です。

女性ホルモンが少なくなるとどんな病気になりやすい?

女性ホルモンが少なくなるとどんな病気になりやすい?

女性ホルモンの低下は、一時的な体調不良だけでなく、将来的な疾患リスクにも関係します。ここでは代表的な病気を解説します。

骨粗しょう症

骨粗しょう症は、骨量が減少し、骨がもろくなる病気です。エストロゲンには骨の分解を抑える働きがあるため、閉経後は骨量が急速に低下します。
初期には自覚症状がないことが多く、背中や腰の痛み、身長の低下、軽い転倒による骨折がきっかけで見つかることがあります。
発症の背景にはホルモン低下に加え、カルシウム不足や運動不足も関係します。
治療は、骨密度検査で評価したうえで、ビスホスホネート製剤や活性型ビタミンD製剤などを使用します。
特に閉経後の方は、症状がなくても整形外科や内科で骨密度検査を受けると将来の骨粗しょう症対策にもつながるでしょう。

脂質異常症・動脈硬化

エストロゲンは脂質代謝に関与し、悪玉コレステロール(LDL)の増加を抑える方向に働きます。
ホルモンが低下するとLDLが増えやすくなり、動脈硬化が進行します。
自覚症状はほとんどありませんが、放置すると心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。
血液検査でコレステロール値を確認し、必要に応じて生活習慣改善や薬物治療を行います。
健康診断で異常を指摘された場合は、内科を受診してください。

更年期障害・抑うつ症状

更年期障害は、閉経前後にホルモンが大きく変動することで起こる症状群です。
ほてりや発汗、動悸に加え、不安感や抑うつ気分が現れることがあります。
精神症状が強い場合、日常生活に支障が出ることがあります。
治療にはホルモン補充療法(HRT)、漢方薬、抗うつ薬などが用いられます。
症状が続く場合は婦人科や心療内科を受診し、適切な評価を受けることが重要です。

女性がホルモンバランスを上手にコントロールする方法

女性がホルモンバランスを上手にコントロールする方法

女性ホルモンの分泌は年齢とともに変化しますが、生活習慣を整えることで症状を軽減できる場合があります。ここでは実践しやすい方法を紹介します。

十分な睡眠を確保する

睡眠は自律神経を整え、ホルモン分泌のリズムを安定させます。
就寝前のスマートフォン使用を控え、毎日同じ時間に寝起きすることが大切です。
夜間の寝汗や不眠がある場合は、環境調整だけでなく医療機関への相談も検討します。

栄養バランスのとれた食事

大豆製品に含まれるイソフラボンは、体内でエストロゲン様作用を示します。
豆腐や納豆、味噌などを日常的に取り入れることが一つの方法です。
また、カルシウムやビタミンDは骨の健康維持に欠かせません。
偏った食事や極端なダイエットはホルモン低下を招くため注意が必要です。

適度な運動を続ける

ウォーキングや軽い筋力トレーニングは、骨量維持と血流改善に役立ちます。
運動はストレス軽減や睡眠の質向上にもつながります。
無理な運動や過度なトレーニングは逆効果になる場合があるため、継続可能な範囲で行うことが大切です。

ストレスをため込まない

強いストレスは視床下部の働きを乱し、排卵停止や月経不順の原因となることがあります。
深呼吸やヨガ、趣味の時間を確保することも有効です。
気分の落ち込みが長く続く場合は、我慢せず医療機関を受診してください。

ホルモン補充療法(HRT)を検討する

症状が強い場合、婦人科でホルモン補充療法を行う選択肢があります。
エストロゲンを補うことで、ほてりや発汗などの症状が改善することがあります。
一方で、乳がんや血栓症などのリスク評価も必要です。
自己判断でサプリメントに頼るのではなく、医師と相談のうえ治療方針を決めることが重要です。

「女性ホルモンが少ない人の特徴」についてよくある質問

「女性ホルモンが少ない人の特徴」についてよくある質問

ここまで女性ホルモンが少ない人の特徴について紹介しました。ここでは「女性ホルモンが少ない人の特徴」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

女性ホルモンが低下しているサインとなる症状について教えてください。

木村 香菜医師木村 香菜(医師)

ほてり、寝汗、月経不順、気分の落ち込み、腟の乾燥などが代表的です。症状が続く場合は婦人科で相談してください。

まとめ

女性ホルモンは月経だけでなく、骨や血管、皮膚、脳など全身に影響を与えます。減少するとほてりや月経不順だけでなく、骨粗しょう症や心血管疾患のリスクも高まります。気になる症状がある場合は自己判断せず、婦人科など専門医に相談することが重要です。

「女性ホルモン」と関連する病気

「女性ホルモン」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

婦人科の病気

整形外科の病気

  • 骨粗しょう症

内科の病気

精神科・心療内科の病気

女性ホルモンの低下により、さまざまな病気が起こりえます。

「女性ホルモン」と関連する症状

「女性ホルモン」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 発汗
  • 疲れやすさ
  • イライラ感
  • 月経のみだれ

女性ホルモンに関連する症状にはこれらのようなものがあります。

この記事の監修医師