「男性ホルモンが多い女性」の特徴はご存知ですか?性格の特徴も医師が徹底解説!

男性ホルモンが多い女性の特徴とは?メディカルドック監修医が女性の体内で男性ホルモンが分泌されるメリット、デメリット・性格の変化や分泌される原因・減らし方などを解説します。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
- 「男性ホルモン」とは?
- 女性の場合男性ホルモンはどこから分泌されるの?
- 女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんなメリットがある?
- 女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんなデメリットがある?
- 男性ホルモンが多い女性の特徴
- 女性の体内で男性ホルモンが多くなると性格はどうなる?
- 女性の体内で男性ホルモンが多く分泌される原因
- 女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんな病気になりやすい?
- 女性が男性ホルモンの分泌を減らすにはどうしたらいいの?
- 「男性ホルモンが多い女性」についてよくある質問
- まとめ:女性にとっても適正な男性ホルモンの維持が必要
- 「男性ホルモン(女性)」と関連する病気
- 「男性ホルモン(女性)」と関連する症状
「男性ホルモン」とは?

男性ホルモンとは、アンドロゲンと呼ばれるホルモンです。このアンドロゲンの大部分がテストステロンで占められます。男性では、主に精巣で産生されます。
男性ホルモンの働きは、①男性化作用(陰茎の発育、造精機能の発達、性欲の維持、射精、勃起作用、男性における攻撃性維持など)②同化作用(筋肉量の増加、骨への作用、赤血球増加、脂質代謝への影響、インスリン抵抗性への関与)などです。
この男性ホルモンは男性だけではなく、女性でも分泌されます。男性と比較すると5〜10%程度と少量ですが、女性にも男性ホルモンが存在します。
女性の場合男性ホルモンはどこから分泌されるの?

女性でも男性ホルモンの分泌があります。女性の場合は、副腎や卵巣から分泌されます。女性では、コレステロールを原料に卵巣で男性ホルモンが合成され、アロマターゼという酵素の作用で女性ホルモンに変換されます。このため、女性ホルモンを産生するために男性ホルモンは不可欠です。
女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんなメリットがある?

男性ホルモンは女性の体の中でも重要な役割を果たしています。
筋肉や骨の質の向上
女性にとっても男性ホルモンの分泌が、筋肉量の維持や体脂肪がつきにくい体を維持することに関係していると考えられています。また、骨に対しても骨密度を保つ方向に働き、加齢に伴う骨量減少や骨粗しょう症のリスクを軽減する働きを持ちます。
性機能への作用
性欲を維持したり、性的満足感に関与すると言われています。また、卵細胞の成長成熟に必要なホルモンです。女性において男性ホルモンが低すぎることが不妊の原因となる事もあります。しかし、テストステロンの過剰産生は排卵障害をきたすこともあり、女性ホルモンとのバランスが重要となります。
精神・感情・認知機能への作用
自信・意欲・集中力を維持して、抑うつ傾向を改善する働きがあります。また、やる気が出たり、好奇心・競争心を維持したり、リーダーシップを発揮する効果があると言われています。このように好奇心を保ち、抑うつ傾向を改善することから認知機能を保つ効果があるのです。
女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんなデメリットがある?

女性の体内で男性ホルモンが存在することは問題ないのですが、過剰になると問題となります。男性ホルモンが過剰となった場合にどのような問題が起こるのでしょうか。
生殖関連への影響
男性ホルモンが過剰に分泌されると多嚢胞性卵巣症候群(PCO)を招く恐れがあります。PCOになると、定期的な排卵が起こらず不正出血がおこったり、無月経や月経不順の原因となります。また、排卵障害のため不妊症となる事も少なくありません。
皮膚・体毛への影響
男性ホルモンが過剰となると、顔や腕、足などの体毛の増加がみられることがあります。また、皮脂が過剰に分泌されやすく、ニキビが出やすくなります。
生活習慣病への影響
男性ホルモンが高いことで、肥満やインスリン抵抗性、高インスリン血症が起こりやすくなります。このため、糖尿病の合併も高くなるとの報告があります。また、高血圧や心血管疾患の合併も起こりやすく、注意が必要です。
男性ホルモンが多い女性の特徴

男性ホルモンが高い女性で起こりやすい特徴を挙げます。これらの特徴が重なる場合、特に月経不順を合併する場合には婦人科で相談をしましょう。
肥満
男性ホルモンが高い人では、肥満を認めることも多いです。また、女性で男性ホルモンが高いことで起こる多嚢胞性卵巣症候群は減量をすることで改善することもあるため、肥満を防ぎ男性ホルモンを正常に保つようにしましょう。
多毛
男性ホルモンが高いと多毛となる事が多いです。顔面や腕、足などの見える部分の体毛が濃くなるため、女性の場合には気になる方が多いでしょう。
声が低い
男性ホルモンが多くなると、声が低めになる事も少なくありません。
月経不順
男性ホルモンが多くなると、女性ホルモンのバランスが崩れ、排卵障害が起こりやすくなると考えられています。このため、不正出血や月経不順などが起こりやすく、排卵障害も起こるため不妊の原因ともなります。多嚢胞性卵巣症候群の可能性も少なくありません。月経不順の場合、一度婦人科で相談をしてみましょう。
にきびができやすい
男性ホルモンが多くなると、皮脂の過剰分泌が起こりにきびができやすくなります。
女性の体内で男性ホルモンが多くなると性格はどうなる?

女性で男性ホルモンが多い場合にみられやすい性格についてあげていきたいと思います。もちろん、男性ホルモンのみが性格を決めているわけではないため、あくまで参考として考えましょう。
リーダーシップを発揮しやすい
優れたリーダーシップをとる人では女性でも男性ホルモンが高いと言われています。
積極的
男性ホルモンが多い女性では、積極的な性格になる傾向があるようです。
性欲がある
男性ホルモンは性欲を調整しているホルモンであるため、性欲が高い傾向があるとされています。
女性の体内で男性ホルモンが多く分泌される原因

卵巣疾患・副腎疾患
卵巣腫瘍や副腎腫瘍により過剰に男性ホルモンが分泌されることがあります。また、多嚢胞性卵巣症候群などの病気でも男性ホルモンが多く分泌されるため、治療の必要があります。
肥満
肥満があると男性ホルモンの分泌が多くなります。また、コレステロールが男性ホルモン合成の原料となっているため、過剰摂取することで多くなる可能性もあります。バランスの良い食事をし、肥満とならないように気をつけましょう。
ストレス
睡眠不足や疲労も含めストレスが多い人では注意が必要です。ストレスは交感神経が優位となり、男性ホルモンの分泌を増やします。このため、なるべくストレスがかからないように生活環境を整え、男性ホルモンの分泌が多くならないようにしましょう。
女性の体内で男性ホルモンが分泌されるとどんな病気になりやすい?

多嚢胞性卵巣症候群(PCO)
多嚢胞性卵巣症候群は①月経が不順②卵巣に小さな嚢胞がたくさんある③男性ホルモンが高くなるなどホルモン値のバランスが崩れている。と、いう特徴が3つそろうと診断されます。排卵障害が起こり、不正出血や無月経、月経不順の原因となります。
原因ははっきりとしていませんが、この病気が不妊症の原因にもなり、また子宮内膜増殖症や子宮体癌の原因ともなるため、症状からPCOが疑われた場合には、婦人科を受診して相談してみましょう。
不妊症
男性ホルモンの分泌が多くなると、排卵障害を引き起こし、不妊症の原因にもなります。特に避妊をしていなくともなかなか妊娠しない場合には一度婦人科で相談をしてみましょう。
糖尿病
男性ホルモンが多い状態では、肥満やインスリン抵抗性を引き起こすことが報告されています。このため、糖尿病の発症が多いことも言われています。PCOの女性の約10%が40歳までに糖尿病を発症するとの報告もあるため、注意が必要です。
女性が男性ホルモンの分泌を減らすにはどうしたらいいの?

男性ホルモンの過剰な分泌を減らし、適正な状態とするにはどのようにすればよいかについて大切なことをいくつか挙げましょう。
適正体重を維持する
肥満を解消し、適正体重を維持することがまず大切です。
睡眠時間を確保する
睡眠時間が少なく、身体にストレスがかかると、男性ホルモンの分泌が多くなる可能性があります。睡眠時間をしっかりと確保しましょう。
ストレスをため込まない
ストレスをためることがホルモンのバランスを崩し、男性ホルモンの分泌過剰につながると言われています。ストレスをなるべくためこまないように気をつけましょう。
「男性ホルモンが多い女性」についてよくある質問

ここまで男性ホルモンが多い女性について紹介しました。ここでは「男性ホルモンが多い女性」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
性行為後は女性の体内でも男性ホルモンが分泌されるのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
女性において性行為後の男性ホルモンの分泌に関する研究自体があまり多くなく、はっきりとしたことは分かっていません。しかしある研究では、性行為後もテストステロンの有意な変化はなかったと報告されています。
体毛が多い女性は男性ホルモンが多いと言えるでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
男性ホルモンの分泌が多いと体毛が濃くなる傾向があると言われています。しかし、そのほかの影響もあるため、断定されるわけではありません。気になるようであれば、内分泌内科や婦人科で相談をしてみると良いでしょう。
まとめ:女性にとっても適正な男性ホルモンの維持が必要
男性ホルモンというと、男性のみに分泌されていると誤解されがちですが、女性でも男性ホルモンは分泌されています。男性ホルモンが少ないと、性機能の低下や骨密度や筋肉量の低下、気分障害などさまざまな症状が出ます。しかし、多くても不妊の原因となったり、生活習慣病の合併をきたすこともあり、バランスよく男性ホルモンが分泌されることが大切です。
睡眠時間を確保し、肥満を防ぎ、ストレスをため込まない様にすることが非常に大切です。それでも、男性ホルモンが多いのではないかと疑う症状があったり、月経不順が続く場合には婦人科で相談をしてみましょう。多嚢胞性卵巣症候群の場合には不妊症や子宮体癌の原因となる事もあり、注意が必要です。
「男性ホルモン(女性)」と関連する病気
「男性ホルモン(女性)」と関連する病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内分泌系
- 副腎腫瘍
- 先天性副腎過形成
- 糖尿病
- 肥満
男性ホルモンの分泌が多い場合、その原因は病気に伴うホルモンの分泌異常の可能性や、肥満などが考えられます。また、男性ホルモンの異常に伴い多嚢胞性卵巣症候群や不妊症を起こしている可能性もあるため、気になる症状がある場合には婦人科や内分泌内科で相談をしてみましょう。
「男性ホルモン(女性)」と関連する症状
「男性ホルモン(女性)」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 多毛
- にきび
- 肥満
- 声が低い
- 月経不順
- 抑うつ症状
- 不安障害
男性ホルモンが多いことで上記の様な症状が出ることがあります。いくつかあてはまり、気になる場合には婦人科もしくは内分泌内科を受診して相談をしてみましょう。
参考文献




