「血圧の正常値」はご存知ですか?年齢別の正常値・理想的な血圧の値も医師が解説!


監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
血圧とは?
血圧は、心臓が血液を送り出す際に血管内にかかる圧力のことです。 心臓は1分間で60~90回鼓動を繰り返し、絶え間なく全身に血液を送り出します。送り出された血液に含まれる赤血球は、細胞一つひとつに酸素と栄養を運び、健康を維持します。 ある程度の血圧がなければ全身に血流が届きません。しかし、血圧が高すぎると血管が破裂して、致命的な疾患を招くリスクが上がります。そのため、適正な血圧を維持することが健康寿命を伸ばします。 血圧は一般的に、収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の2つを測定します。血圧の数値で体の何がわかる?
血圧の数値は将来の病気のリスクを知ることができます。 血圧が高すぎると心臓や血管に大きなダメージを与えます。低すぎると全身に血液が循環しにくくなり、めまい、失神を引き起こします。血圧の測定方法
日本高血圧学会のガイドライン(2019年)では、上腕式(腕に巻く)血圧測定器を使い、2回計測することが望ましいとしています。 上腕式の血圧測定器具は、空気ポンプが内蔵されたベルト(カフ)を正しく巻き、ひじをテーブルに置いて測定します。 血圧測定は静かな環境で背もたれ付きの椅子に腰掛け、数分安静にしてから計測します。足を組む、しゃべる、測定前に飲酒や喫煙、カフェイン摂取は血圧が乱れる原因になるので、これらの行動は控えましょう。 トイレを我慢すると血圧が上がりやすいので、事前に済ませておきましょう。 医療機関で血圧測定をすると、緊張して普段と異なり血圧が上昇してしまうことがあります。「白衣高血圧」と呼ばれており、一般的には予後は良好ですが、非高血圧と比較すると心血管イベントのリスクが上がると言われており、注意深く経過を見ることが必要と言われています。一般的な血圧の正常値(最高血圧・最低血圧)
血圧には医療機関で測る「診察室血圧」と、家庭で測る「家庭血圧」があります。 診察室血圧の正常値は120/80mmHg以下、家庭血圧の正常値は115/75mmHg以下です。年齢別・血圧の正常値
75歳未満の血圧の正常値は120/80mmHg以下(診察室血圧)、115/75mmHg以下(家庭血圧)です。また、高血圧は診察室血圧で140/90mmHg以上、家庭血圧で125/75mmHg以上で診断されます。ここでは年代別の血圧平均値と、注意したい点をご紹介します。| 性別 | 男性 | 女性 | ||
|---|---|---|---|---|
| 血圧 | 最高血圧(収縮期血圧) | 最低血圧(拡張期血圧) | 最高血圧(収縮期血圧) | 最低血圧(拡張期血圧) |
| 10代 | 不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
| 20代 | 115.9 | 68.1 | 105.7 | 63.8 |
| 30代 | 117.2 | 73.8 | 108.0 | 66.4 |
| 40代 | 125.4 | 80.6 | 113.7 | 70.9 |
| 50代 | 129.7 | 81.0 | 121.8 | 74.5 |
| 60代 | 134.1 | 78.3 | 130.6 | 76.7 |
| 70代以上 | 133.9 | 74.5 | 133.1 | 73.9 |
10代の血圧の特徴
10代は低血圧に注意したい年代です。初潮やホルモンバランスの変化、環境ストレスなどで低血圧になりがちです。 本態性低血圧という、特に原因のない低血圧もあります。また、起立性低血圧がある事も少なくありません。しかし病気や体質、薬の副作用が原因の低血圧の可能性もあり、原因を調べることが重要です。 立ちくらみなどの症状が頻繁にみられる場合は、一度は内科を受診しましょう。20代の血圧の特徴
20代の血圧の平均値は男性で115.9/68.1mmHg、女性で105.7/63.8mmHgと理想的な数値です。また、120/80mmHg以下の正常血圧の割合は77.1%、降圧剤を飲んでいる率は0.8%とこの年代はまだ血圧が高い方は少ないといえます。 しかし近年は暴飲暴食などで肥満者が増え、若い世代でも動脈硬化が始まる可能性があります。会社の定期検診は必ず受け、自分の血圧を把握しましょう。 糖尿病など基礎疾患がある方は、20代でも高血圧になることがあります。数値が外れている人は何らかの疾患が隠れている可能性があります。140/90mmHg以上の場合は早急に内科を受診しましょう。30代の血圧の特徴
30代の血圧の平均値は男性で117.2/73.8mmHg、女性で108/66.4mmHgで、正常値の範囲ですが20代より上がっています。正常血圧の割合は、74.1%、降圧剤を飲んでいる率は0.9%と20代と比較してやや血圧は上昇し、降圧剤を内服している割合もやや増加します。 仕事や育児ストレス、女性なら妊娠、出産で血圧が急上昇しやすい世代です。妊婦健診で高血圧(妊娠高血圧症候群)を指摘されることも珍しくありません。産婦人科の指導に従い治療を行いましょう。 定期健診で血圧を把握し、140/90mmHg以上の場合は早めに内科を受診しましょう。40代の血圧の特徴
40代から徐々に健康面に問題が出てきます。血圧平均値も男性で125.4/80.6mmHg、女性で113.7/70.9mmHgと、男性では最低血圧が高値血圧(正常と高血圧の中間)に入ります。正常血圧の割合は51.7%と急激に減少し、降圧剤を内服している割合は6.2%と増加します。 本格的に対策をすべき年代なので、定期検診は必ず行いましょう。たとえ正常値でも減塩や運動を意識して行い、血管を労りましょう。女性は更年期に入り、高血圧や動脈硬化のリスクが上がる年代です。50代の血圧の特徴
50代となると、生活習慣病の割合が増え動脈硬化が徐々に進行します。血圧の平均値は男性で129.7/81.0mmHg、女性で121.8/74.5mmHgと、さらに上昇し高値血圧に入る年代です。正常血圧の割合は、半数を切り33.7%と減少し、降圧剤を内服している割合は17.6%と多くなります。 定期検診で高血圧と診断されるリスクが上がる年代です。もし指摘されたら必ず早めに内科を受診して下さい。減塩や運動なども併せて行いましょう。60代の血圧の特徴
60代から高血圧は、だれでも起こる身近な症状になります。血圧の平均値が男性で134.1/78.3mmHg、女性で130.6/76.7mmHgと、最低血圧は50代に比べて若干下がります。正常血圧の割合は、わずか17.6%まで落ち込みます。また、降圧剤を内服している割合は36.1%まで上昇します。最低血圧の低下は、動脈硬化がさらに進行し血管の弾力性が低下しているためといえます。[え大1] 60代以降は動脈硬化の進行が進む時期です。動脈硬化を進行させないためにも血圧を正常化するように生活習慣を改善させましょう。70代以降の血圧の特徴
70歳以上の平均値は男性で133.9/74.5mmHg、女性で133.1/73.9mmHgと60代と比較して男性ではやや低下がみられるようになります。また、男女ともに最低血圧は低くなる傾向です。これは、動脈硬化がさらに進行していることを示しています。 75歳以降でも収縮期血圧140mmHg未満を目標とします。収縮期血圧を140mmHg未満とすることで死亡抑制効果があると考えられています。しかし、高齢であるためふらつきなどの生活に支障が出ていないかを個別に判断するべきです。また、高齢者であっても心血管系疾患や腎疾患など併存する病気がある場合には収縮期血圧を130mmHg未満を目指すことも検討すべきであるといえます。70代、80代の降圧については患者さん毎の病状にもよるため、一概にいえないことが多いです。まずは自分の降圧目標がどの程度となるのか主治医に確認をしてみましょう。「血圧が高い(高血圧)」特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「血圧が高い(高血圧)」に関する病気を紹介します。 どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。脳梗塞
高血圧を放置すると、動脈硬化が悪化します。血管の内部に過度な圧力がかかると、血管の壁が肥大し硬くなります。これが動脈硬化の原因です。 動脈硬化は血管内部にコレステロールの塊や血栓が詰まって狭くなり、脳梗塞を起こすことがあります。 身体の片側だけ動きにくい、ろれつが回らない、顔の半分だけだらりと下がる場合は脳梗塞の兆候です。ただちに救急車を呼び、救急搬送を依頼して下さい。脳神経外科、神経内科などで治療を行います。くも膜下出血
高血圧に血管が耐えられなくなると、動脈瘤というコブができます。この動脈瘤が脳の血管に発生し、破裂するとくも膜下出血を起こします。 鈍器で殴られたような激しい頭痛、意識障害、麻痺、感覚障害、けいれんなど激しい症状が出ます。 死亡や重い後遺症が出る危険な疾患です。ただちに救急車を呼びましょう。心筋梗塞
心臓は生涯動き続け、多くの酸素と栄養を必要とする臓器です。 心臓へ酸素や栄養を運ぶのは、冠動脈という血管です。冠動脈が動脈硬化を起こすと血管内が細くなり、やがて心臓への血流が十分にできなくなります。 酸素と栄養が供給されないと、虚血に陥った部位の心筋が壊死します。これが心筋梗塞です。締め付けられるような激しい胸の痛みが20分以上続くと、心筋梗塞を疑います。痛みは左胸だけでなく顎や左肩、左腕まで広がることがあり(放散痛)、歯痛と勘違いすることがあります。 顔面蒼白になり冷や汗、吐き気、意識低下が起こることもあります。 循環器内科で治療を行います。症状が重くて動けないときは、ただちに救急要請しましょう。狭心症
心筋梗塞と同じ原理で起こる症状です。狭心症は冠動脈の血流が不安定で、血流が回復することがあります。血流が回復すると、症状は治まります。 胸が締め付けられる激しい痛みが数分から10分間程度続くと、狭心症を疑います。 狭心症の痛みは徐々に強くなるのが特徴です。心筋梗塞になる前に、早急に循環器内科を受診して下さい。動脈硬化
高血圧を放置すると血管が高い圧力にさらされ続け、血管壁が厚く硬くなります。さらに血管内部にコレステロールが溜まり、詰まりやすくなります。これらの症状が動脈硬化で、放置すると心筋梗塞や脳梗塞などの原因となるのです。 動脈硬化は、血管が詰まらない限り症状が出にくく、自覚症状がありません。進行すると、めまい、耳鳴り、足の痛み、足が冷たい、胸の痛み、顔面や手足の麻痺などの自覚症状が出ることがあります。50代以降に悪化するため、定期検診で血圧を測り、異常があればすぐ医療機関に受診しましょう。高血圧
血圧が140/90mmHg以上の状態を高血圧と定義します。 日本では推定4,300万人の方が高血圧と考えられ、誰でも高齢になれば高血圧リスクが上がります。長年放置するとやがて動脈硬化が悪化し、致命的な疾患を発症します。 加齢、肥満、塩分過多、飲酒や喫煙、運動不足、ストレスは高血圧を悪化させます。若いころから禁煙、減塩を心がけ、飲酒はほどほどに抑えましょう。健診で高血圧を指摘されたら、早急に内科を受診しましょう。「血圧が低い(低血圧)」特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「血圧」に関する病気を紹介します。 どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。糖尿病
糖尿病は進行すると、自律神経障害を合併することがあります。自律神経は血圧をコントロールしますが、自律神経障害が起こると、血圧を上げることが難しくなります。また、立位をとった時めまいを起こす起立性低血圧など、さまざまな症状を引き起こします。 自律神経障害をきたさないためには、血糖値を安定させることが欠かせません。内科に通い、治療と日常生活の改善に努めましょう。起立性低血圧
起立性低血圧は、起き上がって数秒後に血圧が急激に下がる症状です。立ち上がるとめまい、ふらつき、耳鳴り、失神などが起こります。 自律神経の乱れにより発症し、高齢者、糖尿病の方に多い症状です。長い間寝込んでいた方に起きることもあります。貧血のように見えますが、血液には異常がありません。 立ち眩みが起こったらすぐにしゃがむ、横になることで改善します。日常生活に支障があれば、一度は内科で相談をしましょう。不整脈
心臓は電気刺激で動きを制御します。右心房にある洞結節という神経から電気刺激が始まり、心筋全体に伝わります。しかし、伝導路に問題が生じる、関係ないところから電気刺激が始まると、脈に異常が起こります。これが不整脈です。 心臓から十分な血流が押し出されないため低血圧になります。めまい、ふらつき、脱力感などさまざまな症状が現れます。不整脈の多くは経過観察でよい場合が多いですが、中には致命的な不整脈もあります。不整脈に気がついたときに、循環器科を受診しましょう。低血圧
血圧が100/60mmHg以下を低血圧と定義します。 原因不明の体質的なものから、疾患や薬の副作用など、原因はさまざまです。めまい、ふらつき、集中力低下など、日常生活の質を下げてしまいます。 疾患が隠れていることがあるので、放置せずに一度は循環器内科を受診し、検査を行いましょう。高血圧の予防法
減塩
高血圧を改善する、代表的な食事療法は「減塩」です。1日あたり6g以下が目標です。 なぜ減塩が血圧を下げるのでしょうか。塩辛い食べ物を食べると喉が渇くことは、誰でも経験したことがあるはずです。 血液中のナトリウム濃度が上がると、濃度を下げるために脳の中枢神経が水分を摂取するよう働きかけます。水分を摂ると血液量が増え、血圧が上がります。 これらの病態を防ぎ、血液量を適正に保つためには、減塩が効果的です。適正体重までのダイエット
日本肥満学会のガイドラインでは、体重を1kg減らすと、収縮期血圧(最高血圧)が約1.0mmHg下がるとされています。 たとえ肥満でなくてもウエストが太くなる、体重が増え続けるのは高血圧リスクを上げます。食べ過ぎ、飲みすぎは控え、野菜を増やす食生活を意識しましょう。適度な有酸素運動
高血圧の原因になる肥満を改善するには、適度な有酸素運動が効果的です。1日30分(または1回10分を複数回)の、軽く汗をかく程度の運動を始めましょう。 速足でウォーキング、水中ウォーキング、サイクリング、室内運動など、自分に合う運動を続けましょう。理想は毎日ですが、週に3~4日でも効果はあります。低血圧の予防法
低血圧予防は日常生活の改善が何より大切です。予防法は1つだけ実践するよりも、日常全般すべてを改善したほうが効果は高まります。バランスの良い食事と、適度な水分補給
血中にある程度水分がなければ、血圧が下がります。のどが渇いていなくても、定期的に水を飲みましょう。 特に女性は月経で血を失い、貧血になりやすくなります。食事はたんぱく質、鉄分、ビタミンなどを多めに摂取しましょう。適度な有酸素運動と睡眠を
低血圧の人は、筋肉量が少ないことが多いです。筋肉量を増やし、体力をつけることで低血圧に伴う症状が軽減することもあります。有酸素運動を継続して行うことは、低血圧の人にはお勧めです。 また、十分な睡眠をとり、体調を整えることも低血圧の予防に有効です。ストレス解消を心がける
低血圧の原因になる自律神経調節障害は、ストレスで悪化します。できるだけ自分を労り、ストレスを解消させましょう。 適度な運動と睡眠も、ストレス軽減に役立ちます。「血圧の正常値」についてよくある質問
ここまで血圧の正常値について紹介しました。ここでは「血圧の正常値」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
一般的な女性の血圧の正常値はどれくらいでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
医療機関で測る診療室血圧で120/80mmHg以下、家庭血圧は115/75mmHg以下が正常値です。特に男性、女性で区別はありません。
病気や死亡のリスクのある血圧の値はどれくらいでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
血圧が130/80mmHg未満では脳心血管病による死亡リスクが低いことが分かり、これが75歳未満の成人での降圧目標です。これより高い血圧では脳心血管病の死亡リスクが増加すると報告されており、この降圧目標を達成できるように治療します。 75歳以上の高齢者や、脳血管障害患者、尿蛋白陰性の腎臓病患者では、140/90mmHgが降圧目標です。
理想的な血圧の値について教えてください。
伊藤 陽子(医師)
診察室血圧130g/80mmHg未満が理想です。この範囲なら心血管リスクを低減し、健康寿命を伸ばします。
血圧は最高血圧と最低血圧どちらの正常値に注意すべきですか?
伊藤 陽子(医師)
どちらも注意すべき数値です。しかし、両方とも正常値まで下がらないことも多いです。この場合、収縮期血圧130mmHg以下を優先して血圧の治療を行います。 これは、冠動脈疾患に対する研究で、収縮期血圧130mmHg未満の降圧を達成している場合、拡張期血圧が80mmHg未満を達成した群は達成しない群と比較し、全死亡、心血管死亡、心筋梗塞、狭心症、脳卒中のリスクは同等であったとの報告もあるためです。
血圧の正常値と平均値は同じ数値ですか?
伊藤 陽子(医師)
正常値と平均値は異なります。正常値はガイドラインで一律に定められた数値ですが、平均値はある集団の血圧を測り、統計した結果です。たとえば高齢者の血圧平均値は、若い人の平均値より高くなります。
高血圧の診断基準となる値は以前と変わったのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
診断基準に変更はありません。 ただ、一部の全国健康保険協会(協会けんぽ)で、令和6年4月より「未治療の方の、医療機関の受診勧奨基準は160/100mmHg以上」という通達を出したことが誤解を生んだと考えられます。 140/90mmHg以上の方で生活習慣を改善しても下がらない場合は、医療機関を受診して下さい。
まとめ 血圧の正常値は120/80mmHg未満!
血圧は高齢になるほど上がる傾向があります。高血圧を放置すると血管のしなやかさを失い、硬化すると血圧が上がりやすくなります。 高血圧対策に、ぜひ減塩を始めましょう。 QOLを下げる低血圧は食生活や睡眠など、日常生活の改善が効果的です。治療と併せ、できることから実践していきましょう。「血圧」の異常で考えられる病気
「血圧」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。 各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。内科系の病気
- 糖尿病
- 甲状腺疾患(甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症)




