「日本と韓国」の「キムチ」は何が違うの?キムチの効果も解説!【管理栄養士監修】

焼肉店やご家庭でキムチは定番の漬物ですが、キムチは辛くて苦手という人もいるかもしれません。
今回はキムチの体への効果や、日本と韓国のキムチの違い、食べ合わせについてご紹介します。

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
保有免許・資格
管理栄養士資格
目次 -INDEX-
発酵食品とは
『発酵食品』とは、微生物の力で食材に含まれるデンプン・糖・タンパク質などを分解・合成することで、身体に効果的な栄養価を高めた食品のことをいいます。
発酵食品『キムチ』の効果
キムチは体によいと聞きますが、具体的にはどのような効果があるのか紹介します。
腸内環境を整える
キムチには、植物性乳酸菌が豊富に含まれています。この植物性乳酸菌は、腸内環境を改善し免疫力を高める効果が期待できます。
内臓脂肪の燃焼
キムチに使われる唐辛子に含まれるカプサイシンには、内臓脂肪を燃やし血流をよくする効果が期待できます。
代謝・免疫力が上がる
カプサイシンには、代謝を⾼め、⾎流を促し、体を温めることで免疫⼒を⾼める効果も期待できます。
抗酸化作用
唐⾟⼦には、活性酸素から体を守る抗酸化作⽤があるとされるビタミンAやβカロテンも含まれています。がん・生活習慣病などの予防効果が期待できます。
日本と韓国のキムチを比較
よく韓国のキムチは辛い・酸っぱいといわれます。ここでは、日本のキムチと韓国のキムチを比較していきます。
日本のキムチと韓国のキムチの違い
韓国のキムチは発酵を重視していますが、日本のキムチは初めからおいしく食べられるようにあまり発酵させていないことが多いようです。
見分けるポイントとして、韓国の熟成発酵キムチには「キムチくんマーク」がついています。これは韓国の熟成キムチのみに記載が許されたマークで、韓国の伝統製法で作られたキムチである証です。
辛みは?
韓国のキムチの辛みは強いです。辛みの強い味わいがキムチの醍醐味とされています。日本のキムチは辛さを抑えた優しい味わいが特徴です。
酸味は?
韓国のキムチは酸味が強いです。これは、発酵が進み乳酸菌の量が増えるからです。日本のキムチは、シャキシャキとした新鮮な野菜の食感や味を楽しむ傾向があります。
旨味は?
韓国のキムチはアミノ酸の旨味成分や、酢酸・乳酸という成分が合わさって食品に複雑な旨みが与えられ、濃厚な旨味とコクがあります。日本のキムチは、あっさりとした旨味を感じます。
キムチとよい食べ合わせ
キムチのアレンジレシピはいろいろありますが、食べ合わせがよい食品はどのようなものがあるか紹介します。
納豆
納豆のナットウキナーゼが血栓を溶けやすくし、キムチのニンニクによって血栓ができにくくなるという相乗効果があります。また、納豆菌と乳酸菌を一緒に摂ると、キムチの乳酸菌が増える効果もあります。
豆腐
豆腐は植物性タンパク質・食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える効果があります。 また、キムチに多く含まれるカプサイシンが腸の運動を促し、便秘にも効果的な組み合わせです。
チーズ
チーズのような乳製品はカルシウムを多く含みます。これは野菜が原材料のキムチには足りない栄養素であり、チーズを組み合わせることでカルシウムを補うことができます。
まとめ
キムチは食材を発酵させることにより、栄養価を高め、消化吸収をしやすくする働きがあります。
日本のキムチと韓国のキムチでは発酵過程に違いはありますが、どちらも腸内環境の改善や、免疫力を高める効果が期待できます。
今回ご紹介した発酵キムチの選び方やアレンジレシピを参考にしてみてください。