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『白内障』の治療は早めが安心! 手術の適切なタイミングと放置するリスクを紹介

 公開日:2026/03/14
『白内障』の治療は早めが安心! 手術の適切なタイミングと放置するリスクを紹介

白内障はゆっくり進行するため、つい治療を後回しにしがちですが、放置すると見え方だけでなく転倒や事故のリスクも高まります。今回は、治療を早めることで得られるメリットや、手術時期を判断するポイントについて、平井德久眼科の德久先生に聞きました。

※2026年2月取材。

德久 照朗

監修医師
德久 照朗(平井德久眼科)

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医学博士。日本眼科学会認定専門医。2013年、東京慈恵会医科大学卒業。東京労災病院眼科前医長。厚木市立病院眼科前医長。

白内障の治療は早い方がいい理由

白内障の治療は早い方がいい理由

編集部

白内障は、なぜ早めに治療した方がいいのですか?

德久 照朗先生德久先生

早い段階で治療を行えば、視機能の回復がスムーズかつ手術の負担も比較的軽く済む傾向があるからです。白内障はゆっくり進行する病気で、進行するほど視力低下や見えにくさが日常生活に影響します。放置すると生活の質が低下し、転倒や事故のリスクも高まるため、「まだ我慢できる段階」で相談することが大切です。

編集部

生活の面では、どのようなメリットがありますか?

德久 照朗先生德久先生

早期に治療を行うことで視界の明るさや鮮明さが改善し、読書や運転、外出への不安が減るメリットがあります。視力低下を我慢し続けると行動範囲が狭まり、活動量の低下につながることもあります。

編集部

早期に治療を受けることは、手術の安全性にも関係しますか?

德久 照朗先生德久先生

はい、関係します。白内障が進行し過ぎると水晶体が硬くなり、手術操作が難しくなることがあります。まだ早期であれば超音波による負担が少なく、手術時間も短縮しやすい傾向があります。結果として、早期であればあるほど合併症のリスクを抑えやすく、術後の回復も比較的スムーズになります。

編集部

白内障が進むと水晶体が硬くなるのですね。

德久 照朗先生德久先生

そうですね。水晶体の硬さは5段階で評価されます。白内障手術は、水晶体の硬さが2か3程度の段階で行われることが多く、比較的安全に進めやすいとされています。4まで進むと手術中の負担が大きくなり、術後の回復が遅れたり、合併症のリスクが高まったりする可能性があります。見え方に不安を感じたら、早めに眼科で相談することが大切です。

編集部

視力が少し落ちただけでも、治療を考えるべきですか?

德久 照朗先生德久先生

視力検査の数値だけでなく、「かすむ」「まぶしい」「夕方に見えづらい」などの自覚症状も重要な判断材料です。生活に支障を感じている場合、軽度でも治療することで日常のストレスを減らすことができます。

治療が遅れるとどうなるか?

治療が遅れるとどうなるか?

編集部

白内障を放置すると、どのような問題が出てきますか?

德久 照朗先生德久先生

白内障を放置すると視力低下が進み、かすみやまぶしさが強くなります。これにより日常生活での転倒や事故のリスクが高まり、外出や運転を控えるようになる人もいます。

編集部

視力低下以外の影響はありますか?

德久 照朗先生德久先生

白内障が進行すると眼底の検査が難しくなり、ほかの目にまつわる病気の発見が遅れる可能性もあります。また、視力低下は行動量や意欲の低下にもつながり、社会的な活動や運動量が減ることがあります。さらには高齢者の場合、視覚情報の低下が認知機能や生活の自立度に影響したり、社会的な孤立やうつ症状を招いたりする可能性も示唆されています。視力低下を「年齢のせい」と放置しないことが重要です。

編集部

白内障が進行して、うつになることもあるのでしょうか?

德久 照朗先生德久先生

はい。白内障が進行すると目に入る光が減って、体内時計を調整する刺激が弱くなり、その結果、生活リズムが乱れて気分の落ち込みや抑うつ状態になることがあります。ほかにも、極度に進行すると水晶体が溶け出して強い炎症を起こし、失明に至る危険性もあります。見え方の変化を感じた段階で、早めに眼科を受診することが重要です。

編集部

症状を我慢している人が多いのはなぜですか?

德久 照朗先生德久先生

白内障は痛みが少なく、ゆっくり進行する病気だからですね。「まだ大丈夫」と思ってしまったり、「手術が怖い」と我慢してしまったりする人が多いのが現状です。手術自体は多くの場合、10分以内で終了する上にほとんど痛みもありません。しかも術後の満足度は非常に高く、「もっと早く受ければよかった」という人もたくさんいます。自覚症状が強く出た時点では、かなり進行しているケースもあるため、我慢が習慣化する前に、定期的な眼科受診で目の状態を確認してください。適切なタイミングを逃さず、手術を決断してほしいと思います。

治療のタイミングの見極め方

治療のタイミングの見極め方

編集部

白内障治療の適切なタイミングはいつでしょうか?

德久 照朗先生德久先生

「見えにくさが生活に影響しているか」が一つの目安ですね。読書や運転、仕事に支障を感じ始めた時点で、治療を検討する価値があります。特に気を付けたいのは、日常的に車を運転している人です。本人は見えているつもりでも、実際には視力が低下していることがあります。人の命に関わる問題だからこそ、少しでも見え方に不安があれば、早めに眼科での検査・治療をおすすめします。

編集部

視力が良くても治療が必要なことはありますか?

德久 照朗先生德久先生

あります。視力が保たれていても、まぶしさやコントラストの低下、夕方の見えづらさが強い場合は、生活の質が下がっている可能性があります。こうした症状は、視力検査だけでは評価しにくいため、症状を具体的に医師へ伝えることが大切です。

編集部

年齢によって、治療するかしないかを判断しても大丈夫でしょうか?

德久 照朗先生德久先生

年齢だけで治療時期を決めることはありません。どの年齢でも、生活に支障があれば治療の対象になります。特に若くして白内障を発症した場合には、進みが早いので注意が必要です。年齢よりも、目の状態と生活背景を総合的に判断することが大切です。

編集部

高齢者でも手術を受けられるのでしょうか?

德久 照朗先生德久先生

受けられます。ただし、全身状態を見て手術が可能かどうか判断します。一般に、高齢になるほど持病の悪化や認知機能の変化、白内障自体の進行などにより、手術の難易度が上がる傾向にあります。そのため、体力に余裕があるうちに受けることをおすすめします。

編集部

そのほか、白内障手術を検討した方がよい人の特徴を教えてください。

德久 照朗先生德久先生

白内障手術を積極的に検討した方がよいのは、強い近視や強い遠視がある人です。水晶体のにごりを取り除くだけでなく、屈折を整えることで見え方が改善し、日常生活の負担を軽くすることができます。また、緑内障を合併している人の場合、白内障と緑内障の手術を同時に行うことで、長期的な視野障害の進行を抑えられ、点眼薬の必要量が減ったり、点眼薬自体が不要になったりすることもあります。迷ったらぜひ、医師に相談し、適切なタイミングで治療を受けてほしいと思います。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

德久 照朗先生德久先生

治療を迷う場合は、定期的に眼科で経過を確認しながら判断するのが安心です。進行が緩やかで、医師から「まだ手術を受けなくても大丈夫」と言われた人は、少なくとも半年に1回を目安に受診し、状態をチェックしましょう。一方、「そろそろ治療を考えた方がよい」と言われた人は少なくとも3カ月に一度受診をして、進行状態を把握してください。進行度や今後の見通しを医師から説明してもらうことで、納得して手術時期を選ぶことができます。一人で悩まず、早めに専門医に相談してください。

編集部まとめ

白内障の進行は個人差があり、手術のタイミングに悩む人がたくさんいます。大切なのは自己判断せず、定期的に眼科で状態を確認することです。医師の説明を受けながら、自分の生活や安全面も踏まえて、納得できるタイミングで手術しましょう。

医院情報

平井德久眼科
所在地 東京都江戸川区平井4丁目7-16 德久ビル2階
診療科目 眼科
診療時間 午前: 月火木金土 9:00~12:00
午後: 月火木金 15:00~18:30 土 14:00~17:00
休診日 水・日・祝

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