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ストレスが「頭痛」を引き起こすのはご存じですか? ロキソニン飲み過ぎのリスクや対処法も医師が解説!

 公開日:2025/03/20

頭痛に悩む現代人はかなり多く、生活に支障が出てしまう人も少なくありません。頭痛には種類があり、ストレスと深く関係する頭痛もあるのだそうです。今回は、ストレスが関与する頭痛の種類と、その対処法などを「あい内科クリニック」の柳本先生に解説していただきました。

柳本 昌子

監修医師
柳本 昌子(あい内科クリニック)

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東邦大学医学部卒業。その後、済生会若草病院内科、国立循環器病研究センター脳神経内科、介護老人保健施設みやじま、間中病院で経験を積む。2002年、神奈川県横浜市に「あい内科クリニック」を開院。日本医師会認定産業医。

頭痛の原因・種類

頭痛の原因・種類

編集部編集部

実際のところ、頭痛で悩んでいる人は多いのでしょうか?

柳本 昌子先生柳本先生

はい、非常に多いと言われています。医療機関に受診していない人を含めると、「日本人の約4割がなんらかの頭痛に悩まされている」というデータもあるほどです。

編集部編集部

頭痛の原因はなんですか?

柳本 昌子先生柳本先生

そもそも頭痛には、脳や体に異常がないのに起こる「一次性頭痛」と、脳の病気や頭の血管の異常によって起こる「二次性頭痛」があります。頭痛と一口に言っても、日常的に起こる頭痛から脳に病気があり早急な治療が必要な頭痛まで、原因や種類は様々です。

編集部編集部

頭痛にも種類があるのですね。

柳本 昌子先生柳本先生

一次性頭痛の中では、「片頭痛」と「緊張型頭痛」の2つが一般的です。片頭痛は頭の一部分が拍動するようにズキズキ痛むのが特徴で、緊張型頭痛は後頭部や頭全体が押さえられるような痛みが特徴です。次に多い一次性頭痛として、目の周囲から頭の前〜側部にかけて激しい痛みが続く「群発頭痛」があります。

「ストレスによる頭痛」とは?

「ストレスによる頭痛」とは?

編集部編集部

ストレスによる頭痛があると聞きました。

柳本 昌子先生柳本先生

先述した緊張型頭痛は、たしかにストレスと関係しています。ほかにも、肩こり・首のこりや眼精疲労なども原因として挙げられます。

編集部編集部

それは知りませんでした。

柳本 昌子先生柳本先生

ストレスを感じると首や肩の筋肉が緊張して、血行が悪くなることで頭痛が起こりやすくなるのです。また、心理的なストレスが神経系を刺激し、痛みの感覚を増幅させることもあります。緊張型頭痛だけでなく片頭痛や群発頭痛も同様です。つまり、慢性的なストレスが続くと、頭痛も慢性化するということですね。

編集部編集部

血行の悪化が頭痛を引き起こすのですね。

柳本 昌子先生柳本先生

頭痛のメカニズムは明確になっていない部分もあるのですが、緊張型頭痛は頭や首、肩の筋肉が緊張し、血行が悪化すると乳酸などの疲労物質が蓄積し、周囲の神経を刺激することで痛みが発生すると言われています。また、過剰な筋肉の収縮が神経を圧迫し、頭全体に痛みを引き起こしてしまいます。

編集部編集部

緊張型頭痛の特徴について、もう少し詳しく教えてください。

柳本 昌子先生柳本先生

頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが緊張型頭痛の特徴ですが、ほかにも痛みは軽度〜中程度で、動いても悪化することは少ないなどの特徴があります。通常、吐き気や嘔吐はなく、午後から夕方にかけて痛みが強くなる場合があります。痛み自体は軽度〜中程度なので、なんとなく「体質かもしれない」と考えて受診しない人がいますが、そのまま放置して日常生活で苦しんでいるケースは多いようです。

緊張型頭痛の予防法・対処法

緊張型頭痛の予防法・対処法

編集部編集部

緊張型頭痛の予防法はありますか?

柳本 昌子先生柳本先生

ストレスを溜めないことが予防のポイントです。適度な運動やリラクゼーション、十分な睡眠を心がけましょう。また、長時間同じ姿勢を避け、定期的にストレッチをおこなうことで首や肩の筋肉の緊張をほぐすことも有効です。加えて、マインドフルネス(瞑想)やヨガによる頭痛予防や痛み軽減の効果も、統計学的に立証されつつあり、昨今注目されています。

編集部編集部

緊張型頭痛が起きたときの対処法についても教えてください。

柳本 昌子先生柳本先生

痛みが出たときは、温かいタオルで首や肩を温め、血行を促進することが有効です。また、軽いストレッチやマッサージで筋肉の緊張を和らげましょう。痛みが強い場合には、市販の鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)が一時的な緩和に役立つこともあります。

編集部編集部

緊張型頭痛が慢性化した場合はどうすればいいですか?

柳本 昌子先生柳本先生

頭痛が頻繁に起きる場合や慢性化してしまった場合は、専門の医師に相談することをおすすめします。その際は、お近くの「頭痛外来」や「頭痛専門外来」などを受診するといいでしょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

柳本 昌子先生柳本先生

緊張型頭痛は市販の薬で改善する人も多いですが、薬を飲みすぎることでかえって治りにくくなる場合があります。特に市販されているロキソニンやイブクイックなどの薬は効果が高いため、頼りすぎて受診を後回しにしてしまう人は少なくありません。もし市販薬を飲み過ぎて効果を感じにくくなったり、症状に不安を感じたりした場合は、我慢せず医療機関を受診することをおすすめします。「たかが頭痛で病院に行っていいのだろうか?」と迷うかもしれませんが、ハードルを高く考えず気軽に相談してくださいね。

編集部まとめ

ストレスが原因の頭痛は、適切な対処法を知ることで症状を緩和しやすくなります。自分に合った方法でストレスを上手にコントロールし、快適な日常を取り戻しましょう。また、つらい症状が続く場合は、市販薬で長期間様子をみるよりも、専門医に相談することをおすすめします。

医院情報

あい内科クリニック

あい内科クリニック
所在地 〒227-0038 神奈川県横浜市青葉区奈良1-18-13
アクセス 横浜高速鉄道こどもの国線 「こどもの国駅」 徒歩10分
診療科目 内科、脳神経内科
電話番号 045-960-6240

この記事の監修医師

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