美容外科手術で残ってしまった傷跡がレーザー治療で綺麗になるってホント?

美しさを求めておこなう美容外科手術ですが、手術後に残ってしまった傷跡に悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。最近では、手術後の傷跡を改善するためにレーザー治療を選ぶ方が増えているようです。ただし、治療を始めるタイミングや効果、そして気をつけるべき点は人それぞれ異なります。この記事では、ziz CLINICの村岡史子先生に、美容外科手術後の傷跡に対するレーザー治療の仕組みや具体的な注意点について詳しく伺いました。

監修医師:
村岡 史子(ziz CLINIC)
美容外科手術後のレーザー治療

編集部
美容外科手術の傷跡は、ケガや火傷の傷跡とどのように異なりますか?
村岡先生
美容外科の手術跡は、切開によって皮膚のすべての層に傷がついています。一方、ケガや火傷の傷跡は深さや範囲がまちまちで、一律ではありません。また、美容外科手術は清潔な環境でおこなわれるため、感染リスクが低いことが特徴です。そのため、治療の際にはケガや火傷の傷跡よりも整った条件で進められることが多いですね。
編集部
美容外科手術後にレーザー治療を開始するベストなタイミングはありますか?
村岡先生
手術後の傷が落ち着くには一般的に約半年かかり、一見治って見えても皮膚内部ではまだ色々おこなわれている時期です。ただし、早い段階で赤みや盛り上がりを抑える「585」という色素レーザー機器などを用いた治療を行うことも可能です。通常は半年後からの治療が推奨されますが、傷跡の状態に応じて治療開始の時期が変わることもあります。
編集部
傷跡が完全に見えなくなることはありますか? どの程度まで綺麗になるのか教えてください。
村岡先生
完全に傷跡を消すことは難しいですが、適切な治療をおこなうことでかなり目立たなくすることは可能です。特に小さな傷であれば、ほとんどわからなくなるケースもあります。一方、大きな傷や深い傷の場合は治療回数が多くなることもありますが、目立ちにくい状態に改善することが期待できます。
手術跡の状態で効果に違いはある?

編集部
古い手術跡と新しい手術跡で、レーザー治療の効果に違いはありますか?
村岡先生
古い傷跡と新しい傷跡では治療内容が異なります。新しい傷跡では赤みや盛り上がりを抑える治療が多く、古い傷跡では落ち着いた白い瘢痕などをさらに改善する治療がおこなわれます。10年以上経過した傷跡でも治療は可能ですが、大きな傷の場合はレーザーでは治療が難しくなることもあります。傷跡の状態に応じて計画を立てることが重要です。
編集部
傷跡の深さや色素の濃さ、色などの状態によって、レーザー治療の効果に違いはありますか?
村岡先生
レーザー治療で十分な効果が得られない場合、外科的な処置や「N-DERM」という機器を用いた治療が選択肢として挙げられます。特に白い一本線の場合は切除をすると同様の一本線が残ってしまうので、「N-DERM」も有効の場合があります。医師と相談し、自分に合った治療方法を選ぶことが大切です。
編集部
美容外科手術後のレーザー治療は、どの部位の治療を希望する人が多いですか?
村岡先生
目頭切開や小鼻縮小、人中短縮、口角挙上など、お顔の中心で隠せない部分を希望される方が多いですね。特に粘膜や眼球に近い部位は治療が難しいため、専門的なクリニックでの対応が推奨されます。治療可能な部位については、事前に医師とよく相談することが重要です。
編集部
レーザー治療を受けられない美容外科手術の傷跡はありますか?
村岡先生
眼球付近や粘膜部分は、安全性の観点から治療が難しいことが一般的です。これらの部位の治療を検討する場合は、専門医に相談して適切な対応を求めるようにしましょう。安全を最優先とした治療計画が重要です。
手術跡をきれいにするためにできること

編集部
レーザー治療を受けた後、傷跡が元に戻ってしまう可能性はありますか?
村岡先生
一度改善された傷跡が元に戻ることは基本的にありません。ただし、治療効果がわかりにくい場合もあります。そのため、定期的にケアを続け、医師の指導に従うことが効果を高めるポイントです。時間をかけて治療に取り組む姿勢が大切です。
編集部
手術の傷跡に対するレーザー治療の効果を高めるために自分自身でできることはありますか?
村岡先生
保湿を徹底して肌を乾燥させないことや日焼け対策が重要です。また、手術後半年程度はテーピングをおこなうことで、傷跡の広がりや盛り上がりを抑える効果が期待できます。適切なスキンケアを日常的に取り入れることで、治療の効果をより高めることが可能です。
編集部まとめ
美容外科手術後の傷跡に対するレーザー治療は、傷跡を目立たなくするための効果的な選択肢の一つです。ただし、傷の状態や部位によっては治療が難しいケースもあるとのことでした。適切なスキンケアや専門医の診断を受けることで、自分に合った治療法を見つけると教えて頂きました。本記事が、レーザー治療の特性や可能性を正しく理解し、最適な選択をするための一助となれば幸いです。
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