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顔のたるみ改善に「小顔ローラー」じつは逆効果なワケとは? 医師が教える“正しいたるみ対策”

 公開日:2024/09/16

「小顔ローラーで顔をコロコロするだけで小顔になる」と聞いて、実践している人も多いと思います。しかし、その一方で「小顔ローラーはたるみの原因で逆効果」という話も……。一体、どちらが本当なのでしょうか。「PRISM Beauty Clinic」の畑山先生に解説していただきました。

畑山 知輝

監修医師
畑山 知輝(PRISM Beauty Clinic)

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順天堂大学医学部医学科卒業。その後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、島田総合病院、大手美容外科で経験を積む。2024年、東京都町田市に「PRISM Beauty Clinic」を開院。日本美容外科学会(JSAS)、日本美容皮膚科学会、日本美容内科学会、日本抗加齢医学会の各会員。

顔のたるみの原因は?

顔のたるみの原因は?

編集部編集部

なぜ、顔のたるみが起きるのですか?

畑山 知輝先生畑山先生

顔のたるみは様々な原因がありますが、加齢が最も関係しています。年齢を重ねると皮膚の弾力に大きく関与している「コラーゲン」や「エラスチン」といった成分が減少していきます。そうすると肌の弾力が失われ、ハリがなくなり、たるみが生じてしまうのです。

編集部編集部

ほかにも原因はありますか?

畑山 知輝先生畑山先生

加齢に伴って「表情筋の衰え」も関わってきます。表情筋は顔の皮膚や脂肪を支えている筋肉ですが、年齢とともに減少すると皮膚や脂肪を支えるのが難しくなってしまいます。その結果、重力に従って下へ垂れ下がり、たるみになってしまうのです。

編集部編集部

加齢以外にもたるみの原因はありますか?

畑山 知輝先生畑山先生

乾燥が進むと肌の水分量が減少し、ハリや弾力が失われてしまいます。また、紫外線を浴びることもたるみの原因です。紫外線を浴びると、コラーゲンを生み出す細胞にダメージを与え、老化を進ませてしまうのです。

編集部編集部

様々なことが原因になるのですね。

畑山 知輝先生畑山先生

はい。そのほかに、むくみや肥満、急激なダイエットも皮膚をたるませる原因になり得ます。

小顔ローラーは効果ある? むしろ逆効果?

小顔ローラーは効果ある? むしろ逆効果?

編集部編集部

自宅でできるセルフケアとして小顔ローラーが有名ですが、効き目はあるのでしょうか?

畑山 知輝先生畑山先生

たしかに、たるみが気になる人のなかには、自宅で小顔ローラーや美顔ローラーと呼ばれる商品を使用している人も多いと思います。市販されていますし、手に入りやすいことから使用する人が多いのだと思いますが、満足のいく結果が得られている人はあまり多くないのではないでしょうか。

編集部編集部

それはなぜですか?

畑山 知輝先生畑山先生

たるみの原因は皮膚の表層にあるのではなく、もっと深いところにあるからです。じつのところ、たるみの原因は真皮や皮下組織、筋膜層といった皮膚の深いところにあり、そこに乾燥やダメージが進むことで、表面の皮膚がたるんでしまうのです。また、筋肉の衰えをローラーで改善することはできません。

編集部編集部

では、小顔ローラーは意味がないということですか?

畑山 知輝先生畑山先生

そうですね。むしろ、使い方を誤ると逆効果になることすら考えられます。ローラーを皮膚の上で転がすことで摩擦が起こり、色素沈着の原因になることがあるからです。また、誤った使い方により、さらにたるみがひどくなることもあります。例えば、革製のカバンに対してローラーをコロコロすれば、革がへたれてしまいますよね。これと同じことを顔におこなえば、皮膚がへたれてしまうのは想像できると思います。

医療機関でのたるみ対策とセルフケア

医療機関でのたるみ対策とセルフケア

編集部編集部

それでは、たるみにはどのように対処したらいいのでしょうか?

畑山 知輝先生畑山先生

最も効果が期待できるのは、医療機関での治療です。たるみ対策には様々な治療法がありますが、一般的なのは糸を使ってリフトアップする「糸リフト」です。時間が経つと体内に吸収される糸を皮膚の中に埋め込んで皮膚のたるみや脂肪を持ち上げる方法で、メスを入れる必要がないことに加え、自然に見えるとして人気を集めています。

編集部編集部

ほかには、どのような治療法がありますか?

畑山 知輝先生畑山先生

原因によって異なりますが、超音波を当てて皮膚の再生を促し、皮膚を引き締める治療法や、高周波による熱作用でたるんだ皮膚を持ち上げる治療法などもあります。また、たるみの原因が脂肪の場合には、脂肪吸引の治療も効果が期待できます。

編集部編集部

セルフケアでは、どのような点に注意すればいいのでしょうか?

畑山 知輝先生畑山先生

まずは乾燥に気をつけてください。また、冬や曇りの日でも紫外線対策をして、肌の奥にあるコラーゲンを守り、ハリを維持することも大切です。加えて、表情筋トレーニングも顔のたるみ予防に役立ちます。

編集部編集部

自分でできることもあるのですね。

畑山 知輝先生畑山先生

そうですね。首や肩のマッサージをすると首回りの血行が良くなり、顔がすっきり見えることもあります。特にデスクワークで首や肩がこっている人は、マッサージやストレッチをしてみるのもいいかもしれません。そのほか、タンパク質がメインの食事を意識することも重要です。タンパク質の摂取量が少ないと皮膚がへたれてくるので、しっかり摂るようにしましょう。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

畑山 知輝先生畑山先生

皮膚のたるみは個人差が大きいため、実年齢より若く見えたり老けたりするという変化量も大きくなります。「実年齢より老けて見えるのは避けたい」と思うならセルフケアも重要ですが、間違ったセルフケアをするとかえって老けて見えることもあるので、正しい知識を身につけることが必要です。もしセルフケアでも対処が難しい場合や、ワンランク上のたるみ取りを目指す場合には、ぜひ、美容医療を検討してみてはいかがでしょうか。

編集部まとめ

皮膚のたるみがあると実年齢よりも老けて見えることもしばしば。しかし、小顔ローラーで手っ取り早くセルフケアできるものには、落とし穴も存在することがわかりました。たるみが気になる場合には、まず医師の診察を受けてアドバイスを求めるのが良さそうですね。

医院情報

PRISM Beauty Clinic

PRISM Beauty Clinic
所在地 〒194-0013 東京都町田市原町田6丁目21−32 Grest町田 4階
アクセス 小田急小田原線・JR横浜線「町田駅」 徒歩3分
診療科目 美容皮膚科、美容外科

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