デリケートゾーンの「副皮」って切除した方がいいの? 医師が切除するメリットや手術を解説
デリケートゾーンの治療となるとセンシティブになる女性も多いはず。特に女性器はあまりほかの人と比べることができないため、形や大きさなどでひとり悩んでいる人も多いのではないでしょうか? 今回は悩みを抱える女性も多い「副皮」について、切除した方がいい場合やケアの方法などをSOL CLINICの向井先生にお聞きしました。
監修医師:
向井 英子(SOL CLINIC)
副皮とはなに?
編集部
副皮とはなんですか?
向井先生
女性器の一部であり、陰核包皮(いんかくほうひ)の外側にある余剰皮膚のことをいいます。
編集部
副皮がない人もいると聞きました。
向井先生
はい、必ずしも全員にあるわけではなく、まったくない人もいれば、片側だけにある人もいます。あるいは、二重や三重になっている人もいるように、非常に個人差があります。
編集部
副皮がないからといって、別に異常ではないのですか?
向井先生
いえ、異常ではありません。ちなみに副皮というのも医学的な用語ではなくいわゆる俗称で、小陰唇とも区別がつきにくいので混同している人も多いと思います。
副皮を切除する手術とは?
編集部
副皮を切除する手術があると聞きました。
向井先生
はい、女性器形成の治療のひとつで、「副皮切除術」という治療です。これは文字通り、副皮を切除して女性器の形を整える手術のことです。
編集部
なぜ副皮を切除するのですか?
向井先生
副皮があると、ひだの間に汚れや垢がたまりやすく、においのもとや炎症の原因となることがあります。また、「見た目が悪い」「左右のバランスが悪い」など、女性のコンプレックスになることもあります。そのため、副皮を切除する人もいます。
編集部
副皮があるからといって、必ず切除しなければならないわけではないのですね。
向井先生
もちろん、必ず切除しなければならないわけではありません。しかし副皮は小陰唇以上に汚れがたまりやすい場所なので、気になって相談にいらっしゃる女性も少なくありません。
編集部
手術が必要かどうか、カウンセリングで相談できるのですか?
向井先生
副皮の状態は人によって異なるので、カウンセリングで悩みをしっかりお聞きします。副皮のある人は小陰唇肥大を合併していることが多く、小陰唇と合わせて巨大ひだを形成することがあります。そのため、小陰唇縮小と同時に行うとより効果が実感できると思います。
副皮の手術はどのように行われる? 注意点は?
編集部
副皮切除はどのように行われるのですか?
向井先生
まずは、カウンセリングで副皮の大きさを確認します。全体のバランスを確認しつつ、ご希望の大きさや形などをお聞きしながら、デザインを決定します。手術中は局所麻酔のほか、クリニックによっては静脈麻酔や笑気麻酔を使用することもあり、できるだけ術後に痛みが生じないように配慮します。
編集部
出血量はどれくらいですか?
向井先生
主に電気メスや高周波メスを使用して手術するため、出血がほとんどありません。小陰唇を切除した場合は、ガーゼ1枚が汚れるかどうか、といったくらいの出血量ですよ。
編集部
切除した傷跡は目立ちますか?
向井先生
もともと副皮周囲は傷が非常に目立ちにくい部位です。しわやひだに隠れているため、手術の傷跡が目立つことはないと思います。
編集部
手術後、ダウンタイムはあるのですか?
向井先生
手術後しばらくは患部にむくみがあります。また、個人差はありますが、出血、痛み、腫れ、かゆみなどの症状が出ることもありますが、だいたい1カ月経過すると落ち着き、3カ月くらい経過すると自然な状態になります。
編集部
誰でも手術を受けられるのですか?
向井先生
糖尿病などの基礎疾患がなければ特に制限はなく、どなたでも手術を受けることができます。年齢制限も特にありません。
編集部
手術時間はどれくらいですか?
向井先生
小陰唇だけを切除する場合は約30分、小陰唇と副皮両方を切除する場合は合計で40分くらいです。
編集部
最後に、MedicalDOC読者へのメッセージがあれば。
向井先生
自分に副皮があるのかどうかわからないという女性は非常に多く、においや汚れなどの原因が副皮にあることに気づいていないというケースも少なくありません。そのため、まずは状態の確認だけでも良いので、ぜひ一度カウンセリングにお越しいただければと思います。副皮だけでなく、デリケートゾーンの悩みはほかの人に相談しづらいもの。どんなことでも構わないので、困っていることがあればぜひお気軽にご来院ください。
編集部まとめ
デリケートゾーンの形状は個人差が大きいこともあり、ひとりで悩んでいる人も多いのではないでしょうか? そんなときは、ぜひ専門医に相談をしましょう。形状や機能、におい、汚れなどどんなことでも相談にのっていただけるので、まずはカウンセリングを活用してみてください。
医院情報
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