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【闘病】嫌な喉の痛み… まさかの「ステージ4の悪性リンパ腫」だった(2/2ページ)

 更新日:2025/02/21
【闘病】コロナ禍に悪性リンパ腫と診断されるも完全寛解。「医療の努力と進歩に感謝しかない」

日々進歩していく医療に救われた。情報の取捨選択も大切な理由。

日々進歩していく医療に救われた。情報の取捨選択も大切な理由。

編集部編集部

あなたの病気を意識していない人に一言お願いします。

大沼弥生さん大沼さん

悪性リンパ腫という病名から不治の病であるとも思われがちですが、抗がん剤が大変よく効く病気です。病型によっては6割以上の方が治癒します。また、私と同じ濾胞性(ろほうせい)リンパ腫は多くの方が再発を繰り返しながらも、その都度違う治療法で寛解し、長生きされている方が多いそうです。血液のがんなので体を切るという治療(手術)もありません。とにかくこの病気は少なくとも数十種類の病型があるので、それに応じた治療を行うことで寛解が十分目指せるものだということを知ってもらえたらと思います。そして抗がん剤の副作用ですが、一番懸念される吐き気は、吐き気止めの良い薬があるのでまったくと言っていいほど起こりませんでした。初回~2回目に少しむかむかした程度で、薬を飲むとすぐに治りました。そのほかも様々な副作用はありましたが、対症療法で何とか乗り越えられました。副作用は人によってかなり違う、ということも知ってほしいです。

編集部編集部

医療従事者に望むことはありますか?

大沼弥生さん大沼さん

当時はコロナ禍だったにも関わらず、先生から看護師さん、スタッフの方々まで、大変よくお世話していただきました。感謝の言葉しか浮かびません。そして、大勢の治験者さん達の協力と、開発者と医療者の尽力によって薬が開発されて後世の患者の命を救っていることを、自分が患者になって初めて意識しました。治験に参加されて残念ながら効果が得られず、命を落とされた方もたくさんいらっしゃると思います。そのような方々のデータの積み重ねで効果のある薬が誕生し、多くの人の命を救っていることに改めて感謝申し上げます。

編集部編集部

最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。

大沼弥生さん大沼さん

悪性リンパ腫やそのほかのがんになったとしても、医学は日々進歩しており、どんどん良い薬も開発されています。そしてネットには病気の経験者をはじめさまざまな情報があふれているので、取捨選択して自分にとってためになる情報を取り込むことも有意義であると思います。

編集部まとめ

大沼さんは、「がんは、患者が治療法を選択していく時代だと思います」とおっしゃられていました。取材を通して、インターネットの情報を鵜呑みにするのではなく、自分の病気の参考になる情報を取捨選択することの大切さ、そして、納得した上で治療を受けることの大切さを実感しました。

この記事の監修医師

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