脂肪吸引後のボコボコは失敗? 医師が脂肪吸引手術で知っておきたい失敗例と対策を解説

佐々木先生

脂肪吸引は、カニューレと呼ばれる細い管を使って、お腹や太もも（下半身）、顔などにある余分な皮下脂肪を吸引して取り除く手術のことです。

佐々木先生

そうですね。気になる部位の脂肪を取りたい量だけ吸引することができるので、部分痩せをしたい人にはおすすめです。傷跡も数mmなので目立たず、時間の経過と共にほとんど分からなくなっていきます。

佐々木先生

脂肪吸引は、脂肪細胞自体の数を減らします。例えば、100ある脂肪細胞が20に減ったら、その20の脂肪細胞が肥大しても以前のようには太りませんよね。したがって、「脂肪吸引をした部位」に限って言えば、脂肪吸引はエステや食事制限などと比べるとリバウンドしにくい痩身法なので、術後は以前よりも太りにくい身体になっていることが実感できると思います。

佐々木先生

そうかもしれませんね。しかし、脂肪吸引は麻酔をしておこなうれっきとした「手術」です。起こり得るリスクや合併症などをきちんと理解した上で施術を受けることが大事です。

佐々木先生

稀ではありますが、傷跡の引きつれや傷跡からの感染、内出血による血腫、知覚異常などの合併症が起こるリスクがあります。また、合併症とまではいかなくても、「自分の期待していたような仕上がりにならなかった」ということも起こり得ます。

佐々木先生

ボディラインが不自然になってしまったり、脂肪吸引後の皮膚がボコボコになってしまったり、「期待していた細さにならなかった」という人もいらっしゃるようです。

佐々木先生

まずお伝えしておきたいのは、脂肪吸引後しばらくはダウンタイムの症状として、「皮膚のボコボコ」や「突っ張り感」などがみられるということです。これらに関しては、時間の経過とともに気にならなくなっていきます。もう1つ知っておいていただきたいのは、吸引量が多い場合、余ってたるんだ皮膚がカーテンのようになり、うねりが出てしまう可能性があるということです。

佐々木先生

「脂肪を取りすぎた」、もしくは「取り残しがある」など、取り方にムラがあるケースに問題があります。これらの場合は、いつまでも改善しないどころか、術後の腫れが引くとさらに目立つようになってしまい、修正のための再手術が必要になってしまいます。

佐々木先生

信頼できるドクターもしくはクリニックを選ぶことが最も大事であると考えます。価格やインターネット上に掲載されている情報、雰囲気などで決めるのではなく、ご自身が納得できるまで選ぶことが重要です。

佐々木先生

最近、少し問題になっているのは、カウンセリングをする医師、実際に脂肪吸引をする医師が異なっているというケースです。「腕のある医師に施術してもらった！」と思っていたら、じつは実績の少ない医師が施術していたということがあるようです。カウンセリングでストレートに質問をしてみて、「私が施術しますので安心してください」と自信を持って言える先生なら信頼できると思います。

佐々木先生

カウンセリングが丁寧であったり、吸引する脂肪の術前デザインや吸引量にこだわりを持っていたり、万が一何かあった時のアフターフォローもしっかりしているクリニックを選ぶと安心できると思います。また、他院での失敗例などの修正手術まで手掛けている先生は技術的に信頼できます。他院で上手くいかなかったということは、それだけ難しい症例ということですが、そうしたケースの手術も受けているというのは確かな技術がある証拠です。

佐々木先生

「脂肪を吸引する」という、一見シンプルに思える手術ですが、綺麗かつ痛みが少なくおこなうためには、高い技術と繊細さが要求されます。最近は、クリニックのHPなどの症例写真以外にも、実際に経験した人の口コミやレビューなどをチェックすることができるので、参考にしてみてください。また、より自然に仕上がっているかを見極めるポイントとしては、写真だけでなく実際に動いている（顔であれば笑ったり話したりしているところ、二の腕であれば腕を上げたり回したりしているところなど）動画などはとても参考になると思います。