【闘病】あのとき詳しく検査していれば… 特発性血小板減少性紫斑病と全身性エリテマトーデスを発症して(2/2ページ)

娘のためにも倒れてなんかいられない

編集部
今までを振り返ってみて、後悔していることなどありますか?
Donさん
会社での健康診断で血液検査をしたとき、「何やら数値がおかしい」となったことがありました。それで2~3回、採血し直されたのですが、最後の問診で先生と話したとき、「まれに血が固まらないようにする液と混ざって変な結果になることがある。気になるようなら自分でまた病院に行ってね」などと説明されたことがありました。「血小板減少性紫斑病」と診断される半年前のことです。
編集部
「変な結果」と言われたのですか?
Donさん
はい。いま思えばこのときの検診で血小板減少性紫斑病の徴候があったのではないかと思います。「別に再検査しなくてもいい」みたいな口調だったので、私も特に気に留めずにいましたが、結果的として後に血小板減少性紫斑病がみつかり、その後、全身性エリテマトーデスも発覚しました。あのときに戻れるなら、ほかの病院で検査していたらよかったなと思います。
編集部
現在の体調や生活はどうですか?
Donさん
おかげさまで、出産後の大変な時期を乗り越えて家に帰ってきましたが、欲しくて欲しくてたまらなかった待望の赤ちゃんがいるだけで幸せです。そっちに意識が向いたからなのか、体調はかなり良くなりました。「娘のためにも倒れてなんかいられない」っていう気合いみたいなものが、体調を安定させてくれているのかもしれません。
編集部
現在は安定しているのですね。
Donさん
安定といっても、私の場合は「入院にならないくらい」という程度です。健康体に戻ったというわけではなく、1日1日、朝起きた時の状態はいつも気にしています。「今日は大丈夫だな」とか、「今日はしんどい日だな」と。
編集部
医療機関や医療従事者に望むことはありますか?
Donさん
もっと専門の先生が増えて、色んな医療機関で膠原病の検診ができるようになってほしいなと思います。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
Donさん
私の病気「全身性エリテマトーデス」は、見た目には全く健常者と変わらないのですが、とても疲れやすく、時々起き上がれないこともあります。周囲からは分かりづらいので、ヘルプマークをつけています。もし、ヘルプマークをつけている方がいたら、見た目はなんともなさそうでも、助けが必要な存在だと認識していただけると嬉しいです。それだけで本当に、気持ちが楽になります。
編集部まとめ
中には検査を早く受けたところで、判明後治しようもない病もありますが、それでも検査の結果に違和感を感じたり、納得できなかったりしたら、再度よく調べてもらうことが大切になりそうです。また、Donさんが最後に訴えていたように、「ヘルプマークをつけられてる方がいたら、助けが必要な存在だと認識していただけたら」と思います。