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【管理栄養士監修】PMSを緩和するための食事メニューとは?

 更新日:2023/03/27
【管理栄養士監修】PMSを緩和するための食事メニューとは?

月経前になるとイライラしたり、いつも以上に食べすぎてしまったり、様々な症状が現れるPMS(月経前症候群)。自分では制御できない症状に悩みを抱えている女性も多いのではないでしょうか。そんな悩ましいPMSも、毎日の食事で少しでも緩和できる方法があったら嬉しいですよね。今回はPMSを緩和する食事のコツを管理栄養士の平辻さんに解説していただきました。

平辻 巴純

監修管理栄養士
平辻 巴純(管理栄養士)

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神戸松蔭女子学院大学卒業。卒業後、管理栄養士として調剤薬局に就職。現在は幅広い層へ健康の認知を広げるため、ライターとして活動中。健康系のメディアでコラムを執筆。「健康的にキレイになりたい」と思っている方のために有益かつ正しい情報を発信している。

PMSには栄養バランスのよい食生活を

PMSには栄養バランスのよい食生活を

編集部編集部

PMS(月経前症候群)に悩まされている女性は多いかと思いますが、食事で緩和できるのでしょうか?

平辻 巴純さん平辻さん

完全に緩和することはできませんが、食事も関係していると考えられています。PMSの原因はホルモンバランスの乱れといわれており、栄養バランスのいい食事でホルモンバランスを整えていくことが大切です。症状の緩和が期待できる栄養素の積極的な摂取も効果的です。

編集部編集部

栄養バランスのいい食事とは一体どういったものなのでしょうか?

平辻 巴純さん平辻さん

まごわやさしい」という食生活を聞いたことがないでしょうか? 健康的な食生活を送るための食材の頭文字をとったものです。豆類、ごま、わかめなどの海藻類、魚類、しいたけなどのきのこ類、芋類の7種類を指しています。意識していないと不足してしまいがちな食材になるので、毎日の食事に積極的に取り入れていきましょう。

編集部編集部

反対に避けた方がいい食事はありますか?

平辻 巴純さん平辻さん

特に女性に多い欠食でしょうか。ダイエットのために食事を減らしている、朝ごはんを食べないという方も多いかと思いますが、こういった食生活の乱れはホルモンバランスの乱れにも繋がるため注意が必要です。食事量が減ると栄養素も枯渇し、基礎代謝の低下や体の不調が出やすい状態になってしまいます。また、無理なダイエットからの食べすぎによるリバウンドなどもホルモンバランスの乱れに繋がります。

食べすぎてしまう時は血糖値を上げすぎない

食べすぎてしまう時は血糖値を上げすぎない

編集部編集部

PMSが原因で食べすぎてしまう時はどうすればいいでしょうか?

平辻 巴純さん平辻さん

食欲が増して食べすぎてしまうことは誰しもありますよね。血糖値を急激に上げてしまうとかえって食欲が増したりイライラの原因になったりする可能性があります。そういった時は、血糖値を上げづらい食品を選ぶのがおすすめです。それ以外では、あらかじめ食べすぎ防止の工夫をしておくのも必要ですね。食べる分を先に小皿に取り分けておく、なるべくよく噛んで食べるなどが効果的です。

編集部編集部

具体的にはどのような食事がいいのでしょうか?

平辻 巴純さん平辻さん

炭水化物の量は毎食一定にし、食物繊維を積極的に摂るのがおすすめです。食物繊維は野菜やきのこ、海藻類などに多く含まれています。玄米、全粒粉パンなど食物繊維が豊富なため主食にするのもいいですね。食物繊維が体にいいだけでなく、食べごたえのある食材が多く、かさ増しにもなるため、食べすぎの防止にも効果的です。食事の時は、食物繊維が多く含まれている食品から食べるようにすると血糖値を上げづらく、いつもより少ない量で満腹になりやすくなります。

編集部編集部

甘い物が食べたくなり、つい食べすぎてしまいます。どうしたらいいでしょうか。

平辻 巴純さん平辻さん

甘い食べ物も血糖値の急激な上昇の原因になります。どうしても食べたい時は、低GIの高カカオチョコレートや低糖質なものが食べるようにしましょう。おやつのおすすめはナッツです。女性ホルモンのバランスを整える助けなど女性に嬉しい栄養素が多く含まれています。どうしても甘い物が食べたい時は、お菓子よりも果物やヨーグルトなどの方が血糖値も上げづらく低カロリーでおすすめです。

情緒が安定しない時はホルモンバランスを整える栄養素を

情緒が安定しない時はホルモンバランスを整える栄養素を

編集部編集部

PMSになるとイライラしてしまうことがあります。何かおすすめの食事や栄養素はありますか?

平辻 巴純さん平辻さん

イライラしてしまうときは、ビタミンB6やカルシウム、マグネシウムを摂取するのがおすすめです。精神を安定させる神経系の働きを助ける効果があり、玄米や牛乳などに多く含まれています。その他、抗ストレスホルモンの生成に必要なビタミンCもおすすめです。不足しがちな野菜や果物などからバランスよく摂取しましょう。

編集部編集部

気分が沈んでしまう時は何がいいでしょうか?

平辻 巴純さん平辻さん

幸せホルモンというのを聞いたことはないでしょうか。「セロトニン」という感情のコントロールに関与するホルモンです。セロトニンを増やすためには「トリプトファン」を積極的に取りましょう。豆腐や納豆、味噌などに豊富に含まれているので、冷奴や納豆ご飯など大豆製品中心のメニューがおすすめです。その他、牛乳やチーズなどの乳製品にも含まれています。

編集部編集部

その他、ホルモンバランスを整える食事法はありますか?

平辻 巴純さん平辻さん

イソフラボン」という女性ホルモンの働きを助ける栄養素があります。女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用があり、女性ホルモンの乱れの解消に役立ちます。豆乳や豆腐、納豆などこちらも大豆製品に多く含まれています。大豆製品はPMS対策に嬉しい食材といえますね。

編集部まとめ

多くの女性を悩ませているPMSですが、規則正しくバランスのとれた食事を心がけ、ホルモンバランスを整えることが大切です。食べすぎてしまう時は、なるべく血糖値を急激に上げない工夫と食生活の偏りに注意をしましょう。自身の症状に合わせて、体の調子を整えてくれる栄養素を摂るのも効果的です。PMSを緩和して快適な暮らしに役立ててみてください。

この記事の監修管理栄養士