【闘病】もう顔と指先しか動かせない… 幼少期に発症した脊髄性筋萎縮症(2/2ページ)

自分の人生は自分で決めることが出来る

編集部
もし昔の自分に声をかけられたら、どんな助言をしますか?
上田さん
自分のできることが少ないからこそ、その中でしたいことは遠慮せず全力で取り組んで欲しいと伝えたいです。病気の分、生き急ぐことが多いので「丁寧さも同じくらい感覚として持てる人であれ」とも伝えたいです。
編集部
現在の体調や生活などの様子について教えてください。
上田さん
大学卒業後から、夢だった音楽活動などに取り組んでいますが、現在は、ほぼ顔と指先しか動かすことができなくなっています。生活の介助と共に、外出への介助も、さらにお願いすることが増えています。コロナ禍になってからは、自宅での創作活動や訪問リハビリを受けながら、先の生活に向けて日々できる分だけの準備や挑戦をしています。
編集部
医療従事者に望むことはありますか?
上田さん
望むことはなく、診察や入院をする度に、親身に接してくださるので、心から感謝しています。ありがとうございますとお伝えしたいです。
編集部
最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。
上田さん
コロナ禍で「今までの生活が当たり前では無い」と強く実感しました。息抜きもろくにできず、毎日希望が見えない日も増えたと思います。だからこそ、この機会をいただき、僕が生きていたということを残せたなら「自分の人生は自分で決めることができる」と、少しでも言えるのではないかと思います。僕の体験を共有させていただくことで、いつか何かの力やきっかけのひとつになったら、僕は本当に幸せです。
編集部まとめ
上田さんは、2歳のころから脊髄性筋萎縮症を発症しました。当初は数年の命と言われるものの、症状が緩やかになり、現在まで、大きな治療をすることなく、生活されてきました。「人の可能性は無限大だ」ということを証明していきたいと考えているそうで、このインタビューに参加してくれました。今後の、制作活動にも期待したいところです。





