【闘病】「ダラダラしている訳じゃない」 線維筋痛症と診断されるまでの苦悩(2/2ページ)

理解してくれない医師の言葉に傷ついた

編集部
もし昔の自分に声をかけるとしたら、どんな助言をしますか?
大谷さん
発症したばかりの頃はあまりの激痛に耐えきれず、「死にたい」とも考えました。病院へ行っても「痛みに執着しすぎている」「もっと筋トレしなさい」「そんなに痛いはずがない」と、批判的な言葉しかなかったです。そんな状態が続いた5年間は、つらく苦しかったですね。今は理解してくれる方もたくさんいますし、自らが病気のことやヘルプマークについて発信する立場になっています。「負けないで前を向いてください。努力は少しづつ報われています」と伝えたいですね。
編集部
あなたの病気を知らない方へ、一言お願いします。
大谷さん
線維筋痛症は「見た目は普通、しかし実は大変な激痛と闘っている」、そんな病気です。もし、友達や知り合いが、痛みや倦怠感で動けなくても、怠けている、サボっている、やる気がない、そのように思わないであげてください。各々のペースで一生懸命に毎日を送っています。みなさんが想像できない痛みを伴いながら。そして、医師でも診断が困難な病気です。どうか1日も早く線維筋痛症を診断のできる医師が増えることを望みます。難病指定となり、治療が受けやすくなってほしいですね。
編集部
ほかにも伝えたいことなどがありましたら、聞かせてください。
大谷さん
ヘルプマークの存在を多くの方に知って頂きたいです。外見から分からなくても援助や配慮を必要としていることを知らせるマークです。カバンなどにヘルプマークを付けている方が困っているようでしたら、『何か出来ることはありますか?』とお声がけいただけるととても有難く思います。
編集部まとめ
激痛が続くと、メンタルに多大な影響を及ぼします。今回の大谷さんも5年間もの間なかなか診断がつかないどころか、ドクターハラスメントのような言葉に傷ついてきました。やはり、職業・立場に関わらず、同じ人間同士のミスマッチは起こり得るもの。大谷さんのように、視野を広げ別の病院、医師を訪ねてみることの大切さを改めて感じさせられました。





