【闘病】自由奪われ「死にたいと思った」。中学で脳出血してからの日々(2/2ページ)

目次 -INDEX-
「なんでもできる」を実践する

編集部
言語聴覚士を目指しているそうですね?
松川さん
最初は作業療法士になりたいと思ったのですが、患者さんに寄り添える言語聴覚士を目指すことにしました(取材時)。
編集部
今、目標ややりたいことはありますか?
松川さん
今は障がい者の就労施設で働いていますが、障がい者は健常者と比べて給料が安く、不遇な対応を受けている人もいます。ですから、障がい者が活躍できるような会社を作りたいと思っています(取材時。現在はすでに設立済み)。
編集部
会社を作るにあたってなにか努力はされていますか?
松川さん
今はウェブデザインを勉強しています。ライティングにも興味があります。自己投資をしながら、いろんな勉強をしていきたいですね。
編集部
病気を意識していない人に一言お願いします。
松川さん
とくに意識しなくていいと思います。個人的には、壁を作り、特別に感じているのは障がい者側だと思います。人によると思いますが、あえて言えば、かわいそうとか、情けをかけるのはやめてほしいです。そうされることで余計に惨めに感じてしまいます。障がい者と健常者には、たしかに色の違いはありますが、明確に区別せずにグラデーションとして見てもらえばと思っています。
編集部
医療従事者に向けてなにか言いたいことはありますか?
松川さん
安全を考えすぎて、制限をかけるのはよくないと思います。例えば、外を歩くリハビリをしていても、雨の日はリハビリ内容を変更されることがあります。でも、退院して、普段の生活に戻ったら雨でも外出する機会はありますからね。病院側の気持ちもわかりますが、より実践向けのリハビリが必要だと思います。トライアンドエラーを繰り返しながら、チャレンジする機会を作って欲しいです。
編集部
最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
松川さん
私の体験記事を読んで頂きありがとうございます。病気・障がいは、様々なことを教えてくれます。今まで、当たり前にできていたことのありがたみ、新たな気づきなどです。いま、闘病中の方は苦しかったり・悔しい事もたくさんあると思いますが、今出来ることに目を向けていただけたら嬉しいです。
編集部まとめ
中学生という多感な時期に発病し、死ぬことまで考えた松川力也さんですが、現在は、言語聴覚士として活躍されています。障がいがあっても「なんでもできる」という気持ちでさまざまなことにチャレンジし、障がい者の手助けをしたいと会社も作りました。ほかにも講演会に登壇するなど、活発に活動されています。今後のご活躍も非常に楽しみです。