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皮膚科医が教える「お肌のためにやめた方がいいメイク」

 更新日:2023/03/27

肌トラブルの原因にもなりかねないメイク。はたして、化粧品の成分の影響なのでしょうか、それともやり方に問題があるのでしょうか。もしかしたら、知らないうちに間違った方法をしているのかもしれません。そこで今回は、「やめた方がいいメイク」の棚卸しを、「富士見スキンクリニック飯田橋」の小渕先生にお願いしました。

小渕 英里医師

監修医師
小渕 英里(富士見スキンクリニック飯田橋 院長)

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東京女子医科大学医学部卒業。東京女子医科大学東医療センター(現・東京女子医科大学附属足立医療センター)皮膚科はじめ、都内複数皮膚科・美容皮膚科クリニック勤務を経た2021年、東京都千代田区に「富士見スキンクリニック飯田橋」を開院。人それぞれに異なる悩みや理想に添った診療を心がけている。日本皮膚科学会専門医、日本内科学会認定医。日本美容皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会、日本医真菌学会の各会員。

メイクによる肌荒れの原因とは

メイクによる肌荒れの原因とは

編集部編集部

メイクと肌荒れに関して、色々な説がありますよね?

小渕 英里医師小渕先生

たしかに様々な説を見かけますが、肌荒れを起こしているとしたら主に2つの原因があると思います。「成分が肌に合わない」か「毛穴詰まりを起こしている」ということです。化粧品が肌に合わないとかゆみや赤みが出ますし、毛穴詰まりを起こしているとニキビになりやすいです。

編集部編集部

なるほど。まずは「化粧品が合わない」場合の対策について教えてください。

小渕 英里医師小渕先生

何が原因かすぐにはわからないと思うので、「シンプルな成分、刺激の少ない化粧品を選ぶ」、「使用するアイテムの数を減らす」ことから試してみましょう。なお、自然由来品やオーガニックは要注意です。刺激が強かったり、アレルギー物質を含んでいたりすることもあります。

編集部編集部

もう一方の「毛穴詰まり」、つまりニキビ対策としては何が考えられますか?

小渕 英里医師小渕先生

しっかりとメイクを落とすことが大切です。カバー力の高いメイクは「落としにくいメイク」でもあるため、しっかり洗ってお肌を清潔にしましょう。また、洗浄力の高いクレンジングはバリア機能低下にもつながるので、しっかりとした保湿も忘れずにしてください。加えて、メイク用品を選ぶときは、ニキビになりにくいとされる「ノンコメドジェニック」を活用してみてはいかがでしょうか。そのほかに、油分の少ないファンデーションもニキビ対策になります。

編集部編集部

メイク道具も関係してきそうですね。

小渕 英里医師小渕先生

そうですね。ブラシやスポンジは、菌が繁殖しないよう小まめに洗ってください。他方で、「ニキビパッチ」や「クッションファンデーション」の類いは、毛穴詰まりの懸念があるので推奨しません。これらは「やめた方がいいメイク」に含まれるでしょう。

メイクがもたらす悪影響

メイクがもたらす悪影響

編集部編集部

続けて、メイクの目への影響についても教えてください。

小渕 英里医師小渕先生

一般には、アイライナーなどで「涙の出口」をふさいでしまうと、ドライアイなどになりやすいとされています。また、マツエクによる悪影響もあります。

編集部編集部

具体的に何が悪影響なのでしょうか?

小渕 英里医師小渕先生

「エクステが落ちてしまうことを気にして、よく洗わずに不衛生でいること」です。ただし、「やめた方がいいメイク」ではなく、「しっかり落とす必要のあるメイク」という趣旨になります。

編集部編集部

とはいえ、ゴシゴシ落とすのも肌に悪いですよね?

小渕 英里医師小渕先生

はい。十分な量のクレンジングをよくなじませたり、専用リムーバーやアイシャンプーで優しくきちんと洗ったりしましょう。まぶたはデリケートな箇所ですし、汚れがたまりやすい箇所でもあります。

日常生活での注意点

日常生活での注意点

編集部編集部

ゴシゴシこするのが悪い理由も知っておきたいです。

小渕 英里医師小渕先生

摩擦でお肌のバリアが壊れてしまうからです。また、刺激により色素沈着やシミの原因になります。このゴシゴシは、「メイクを落とす、洗う」という場面に限らず、「メイクをする」場面でも要注意です。メイクは乗せるように置くのがコツです。

編集部編集部

保湿もしっかりしておいた方がいいですよね?

小渕 英里医師小渕先生

はい。皮脂を洗い去った後は、化粧水やクリームなどの保湿剤でリカバーしてください。なお、化粧水を使用するときにパチパチと肌を叩くのはよくない行為です。音がしないよう、ゆっくりプレスして成分を浸透させるイメージが正しいケアとなります。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

小渕 英里医師小渕先生

当院では、スキンケアの仕方など、患者さんの日常に一歩踏み込んだアドバイスをさせていただいています。もしかしたら、上述のような間違ったケア方法を知らず知らずのうちにやってしまっているかもしれません。お肌の悩みで気になることがあれば、お気軽に皮膚科医までご相談ください。ぜひ、気づきの場所としてもご活用いただければと思います。

編集部まとめ

刺激の強い化粧品と落としにくいファンデーションの使用が、「お肌のためにやめた方がいいメイク」の代表格とのことでした。医学的知見を求めるなら皮膚科の医師が専門なので、頼ってみてはいかがでしょうか。

医院情報

富士見スキンクリニック飯田橋

富士見スキンクリニック飯田橋
所在地 〒102-0071 東京都千代田区富士見2丁目11-10 レオビルディングB1F
アクセス 東京メトロ・JR「飯田橋駅」 徒歩2分
診療科目 皮膚科、美容皮膚科、アレルギー科

この記事の監修医師