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食べる順番を野菜から! 「ベジファースト」に変えるだけで痩せるって本当!?

 更新日:2023/03/27

ダイエットにはさまざまな方法がありますが、なるべく続けやすく簡単で効果的なダイエット法があるとうれしいですよね。中でも、食べる順番を変えるだけで痩せるという「ベジファースト」は本当に効果があるのでしょうか? 今回はベジファーストについて、「管理栄養士」の広田さんに伺いました。

広田千尋

監修管理栄養士
広田 千尋(管理栄養士)

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病院や保健センター、保育園等に管理栄養士として13年間勤務。その後、2020年より独立。現在はフリーランスとしてコラム執筆やレシピ作成を中心に、栄養や食に関する正しい知識をわかりやすく伝えることをモットーに活動中

ベジファーストで痩せる仕組みとは

ベジファーストで痩せる仕組みとは

編集部編集部

食べる順番を野菜からに変えるだけの「ベジファースト」は本当に痩せますか?

広田千尋広田さん

野菜から先に食べる「ベジファースト(ベジタブルファースト)」は、正しく取り入れることで減量が期待できます。実際に減量効果がみられたという研究報告もあり、食べる順番を変えるだけでいいので、手軽に続けやすいことも魅力です。

編集部編集部

食べる順番を変えただけで、なぜ痩せられるのでしょうか?

広田千尋広田さん

痩せる要因は、二つあると考えられます。一つ目は、野菜などの食物繊維を先に摂ることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができるためです。血糖値の急上昇を抑えることで、インスリンの分泌も緩やかになり、余った糖が脂肪に変換されるのを防ぐことができます。二つ目は野菜のカサで胃が膨らみ、食べすぎを防ぐことができるためです。また、野菜などの食物繊維を先に摂ることで消化吸収がゆっくりになるので、満腹感が持続しやすく間食を減らすのにも役立ちます。

編集部編集部

ベジファーストで減量効果が得られやすいのは、どのような人でしょうか?

広田千尋広田さん

効果が出やすいのは、「早食いでたくさん食べてしまう人」「野菜不足の傾向がある人」「間食が多くなりがちな人」などです。肥満の人は早食いの傾向があるため、ベジファーストの効果がより期待できます。

ベジファーストは「野菜たっぷり」がポイント

ベジファーストは「野菜たっぷり」がポイント

編集部編集部

ベジファーストはどうやって取り組めばいいのでしょうか?

広田千尋広田さん

ベジタブルファーストという名前の通り、野菜類を先に食べてから、ほかの食材を食べるようにします。野菜だけでなく、きのこ類やひじき、わかめなどの海藻類でも野菜と同じような効果が期待できます。

編集部編集部

野菜はどのくらいの量を食べたらいいのでしょうか?

広田千尋広田さん

厚生労働省の健康日本21(第二次)が示している成人1日あたりの野菜摂取量の目標値は1日350g以上とされているので、1食あたりの目安は120gほどです。120gは、生野菜でいうと両手いっぱいにのる量、温野菜では片手にのる量が目安となります。「両手いっぱいのサラダ」、または「小鉢2品」をイメージしましょう。

編集部編集部

ベジファーストを実践すれば、ほかのメニューは変えなくても大丈夫でしょうか?

広田千尋広田さん

基本的にはいつもと同じメニューで構いません。ただし、ベジファーストの目的の一つに「食べすぎを防ぐ」というものがあるので「いつも食べすぎてしまう」「ご飯を大盛りにしてしまう」という人は、食事全体のボリュームを落とすように意識すると効果が得られやすいでしょう。

ベジファーストは食事のバランスも整えてくれる

ベジファーストは食事のバランスも整えてくれる

編集部編集部

ベジファーストで、気をつけることはありますか?

広田千尋広田さん

野菜の量が少なかったり、早食いしてしまったりすると、ベジファーストの効果が思うように得られないかもしれません。効果を十分に得るには、たっぷりの野菜をよく噛んで、ゆっくりと食べることが大切です。ゆっくりとは、最低でも5分以上が目安です。減量効果が報告されたという研究では、主食を食べる前に5分以上かけて野菜を食べる方法がとられていました。慣れないうちはタイマーをセットして5分計って食べてみましょう。意外と長く感じるはずです。

編集部編集部

野菜なら何でも大丈夫でしょうか?

広田千尋広田さん

かぼちゃやとうもろこしなどの野菜、さつまいもやじゃがいもといった芋類は、ほかの野菜に比べると糖質が多いため、先に食べる野菜にはむきません。ごぼう、オクラ、ブロッコリー、キャベツといった食物繊維の多い野菜を先に食べるようにして、糖質が多い野菜は後にするなどの工夫が必要です。

編集部編集部

ベジファーストには、どのようなメニューがおすすめですか?

広田千尋広田さん

よく噛んで食べる必要のあるメニューや、食物繊維をたっぷり摂れるメニューがおすすめです。キャベツ、レタス、きゅうりなどの生野菜を使ったサラダや、きんぴらごぼう、切り干し大根の炒め煮など、噛み応えのあるメニューがいいでしょう。ほかにもオクラ、ブロッコリー、しいたけ、エリンギ、ひじきやわかめを使ったメニューは食物繊維が摂れるのでおすすめです。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージがあれば。

広田千尋広田さん

ベジファーストで野菜を最初にたっぷり食べる習慣が身に付けば、野菜不足解消にも役立ち、食事全体のバランスも自然と整ってきます。ダイエットだけでなく、将来の健康な体づくりにもつながるので、ぜひ毎日の習慣として取り入れてみてください。

編集部まとめ

ベジファーストは実際に減量効果がみられたという研究報告もあり、食べる順番を変えるだけでいい、手軽で続けやすいダイエット法だということがわかりました。ポイントは「たっぷりの野菜をよく噛んでゆっくり食べる」ことです。手軽に始められるダイエット法を探していた方は、まずはベジファーストから取り組んでみてはいかがでしょうか。

この記事の監修管理栄養士