【漫画付き】ブルーライトカットメガネって実際どれくらい効果があるの? メガネで防止するのはおすすめですか?
監修ドクタープロフィール:
西岡 大輔(川崎おぐら眼科クリニック 院長)
鹿児島の名門ラ・サール高等学校から杏林大学医学部に入学。卒業後は名古屋逓信病院、東京大学医学部眼科で研修医として研鑽を積む。その後、宮田眼科医院、関東労災病院を経て、2014年に川崎おぐら眼科クリニックを開院。「患者様と向き合う」をモットーに地域の眼科医療向上に尽力するかたわら、非常勤医師として横浜南共済病院にも勤務。赤ちゃんの頃から診察している患者様の成長を我が子のように温かく見守る子ども好きの一面を持つ九州男児。日本眼科学会 眼科専門医。
そもそも「ブルーライト」とは何か?
ブルーライトとは、人が見ることのできる可視光線のうち、波長の短い光のことを言います。日常生活ではスマートフォンやパソコンのディスプレイ、LED照明などから発せられていますが、長寿命・省エネ・明るさを特徴とするLEDの光は特にブルーライトが多いとされています。
西岡先生眼球の構造を横から見ると、前から角膜、水晶体、硝子体、網膜を形成していますが、ブルーライトは一番後ろの網膜まで達します。網膜はカメラで言えばレンズを通った光が集まって像を結ぶ「フィルム」の部分に相当する重要な器官です。
今はデジタルカメラですからフィルムなんて見たことがないという人もいるかもしれませんが、カメラの構造自体は何となくお分かりですよね。理屈としては、ブルーライトによってこの大事なフィルム(=網膜)に傷がつくと、きれいな写真が撮れないということです。また、一番表面の角膜に傷がつくと、痛みを感じたり目の奥がズキズキしたりします。
ブルーライトカットの効果とブルーライトカットメガネをおすすめする医学的な根拠はない
西岡先生おそらくそういう理屈なのでしょう。では、今挙げたような症状、疾患を予防できるか? という点ですが、医学的な研究などは行われてはいるものの、今のところ医学的には根拠はないとされています。こういった仕様のレンズはいくつかのメーカーから発売されていますが、実際にそのカット率を調べたデータによりますと、多くても50%、つまり半分です。
購入する側からすると、100%カットしていると思う方もいるかもしれませんね。現段階で言えることは、市販されているメガネでは効果は証明されていないということです。ですから、各個人の判断で購入、使用するべきでしょう。
参考リンク:「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000184703.pdf
編集部まとめ
ここだけの話、編集部でもブルーライトカットのメガネを使っている者がいるだけに、意外な結果でした。もしもカット率が100%ならばまた違った結果なのかもしれませんが、現時点では医学的に根拠はないそうです。それよりもパソコン作業の環境を見直したり、無駄にスマホをいじって過ごす時間を減らすことのほうが大切なのかもしれませんね。夏の紫外線で目が日焼けするというお話も知らなかった方が多いのでは?
お肌だけではなく、目のUV対策も忘れないようにしましょう!
医院情報
医療法人社団 川崎おぐら眼科クリニック
電話番号 044-599-1212
住所 神奈川県川崎市幸区小倉5-19-23
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休診日 日曜・祝日
診療科目
・一般眼科
・小児眼科
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