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内視鏡の種類は?内視鏡検査の流れや治療についても詳しく解説

 公開日:2024/05/24
内視鏡の種類は?内視鏡検査の流れや治療についても詳しく解説

内視鏡検査にはどのような種類があるかご存知ですか?

身体の内部をカメラで検査できる内視鏡検査は、病気の早期発見・早期治療に有効です。

定期的に内視鏡検査を受けることで、胃がんや大腸がんなどの重大な病気を防げる場合も少なくありません。

内視鏡検査の種類やメリットを理解して、どのような場合に内視鏡検査を受けるべきなのかも知っておきましょう。

横須賀 淳

監修医師
横須賀 淳(よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック)

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2005年:東京慈恵会医科大学卒業
2005年:東京慈恵会医科大学附属病院初期臨床研修医
2009年:東京慈恵会医科大学附属病院消化器肝臓内科 入局
2013年:厚木市立病院 内科 医長
2014年:東京慈恵会医科大学附属病院消化器肝臓内科 助教
2018年:よこすか医院 院長

主な内視鏡の種類と特徴

主な内視鏡の種類と特徴
内視鏡の種類は、大きく分けると上部消化管内視鏡と下部消化管内視鏡があります。どちらも消化管の内部を調べる検査には変わりありませんが、挿入方法や検査部位は大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。内視鏡の主な種類と、検査の流れを解説します。

胃カメラ(上部消化管内視鏡)

いわゆる胃カメラは、専門的には上部消化管内視鏡と呼ばれ、口や鼻から挿入して食道・胃・十二指腸までを検査します。口から挿入する際に舌の付け根が圧迫され、嘔吐反射で辛い思いをする患者さんがかつては少なくありませんでした。
現在では、のどへの局所麻酔や鎮静剤の使用により大幅に苦痛は軽減されています。また、口ではなく鼻から挿入する経鼻内視鏡は、舌の付け根が圧迫されないため嘔吐反射も起こりづらい検査方法です。

胃カメラ(上部消化管内視鏡)の流れ

胃カメラをする際は胃を空にする必要があるため、通常、前日の20時以降は食事を避けます。前日の夕食を20時までに済ませた後は固形物は食べないようにして、当日の朝食も取らずに検査を行います。胃カメラは病院によっては経口か経鼻かを選ぶことができ、経鼻の方が苦痛は少なくなるでしょう。
のどや鼻に局所麻酔を行って、検査自体は10~20分程になります。恐怖感が強い方は鎮静剤を使用し、検査終了後も鎮静剤が切れるまで1時間程は回復室で待機します。その後、検査結果の説明を受けて、胃カメラ検査は終了です。

大腸カメラ(下部内視鏡検査)

いわゆる大腸カメラは、専門的には下部内視鏡検査と呼ばれ、肛門から挿入して直腸・結腸・盲腸までを検査します。
腸は身体の中で大きく蛇行しているため、挿入した内視鏡が腸壁に当たると強い痛みを感じることがあります。近年普及している下部内視鏡は受動湾曲機能を備えており、先端が腸壁に触れると自動的に湾曲し、腸壁への刺激を軽減する検査が可能です。

大腸カメラ(下部内視鏡検査)の流れ

大腸カメラをする際には大腸を空っぽにしなければいけないため、胃カメラよりも食事制限や下剤の服用などが必要となります。検査前日の20時までに夕食は済ませ、夕食は消化しやすいメニューとしましょう。検査当日の朝8時頃に、腸管洗浄剤を2リットル飲み干してから検査となります。遠方の場合や高齢でトイレが近い方は、病院の待機室で飲むことが可能な場合もあります。
大腸カメラは肛門に力が入ると挿入しずらいため、鎮静剤を使用してウトウトした状態で検査を行うこともあります。検査自体は10~20分程で、鎮静剤を使用した場合は検査後に鎮静剤が切れるまで回復室で待機し、その後に検査結果の説明を受けて終了です。

内視鏡検査で発見できる主な病気

内視鏡検査で発見できる主な病気
内視鏡検査は、消化管の中をカメラで見ることで、病気を早期発見できる検査です。かつては自覚症状が出るまで病気に気付かず、手遅れになってしまうケースが少なくありませんでした。
しかし、内視鏡が発達するにつれて病気の早期発見や病気になる前の兆候をつかめるようになり、早期治療が可能になっています。上部消化管内視鏡と下部内視鏡で、どのような病気が発見できるかを見ていきましょう。

胃カメラ(上部消化管内視鏡)

胃カメラは口や鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸までを検査します。この部位は食物がほぼ消化されていない状態で通過していく道であり、強力な胃酸に晒されやすい部位でもあります。
粘膜の状態を検査して、病気につながる兆候がないかなどを早めに知っておきましょう。

逆流性食道炎

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで起こる食道粘膜の炎症です。胃酸は強力な酸性で、胃酸で胃が溶かされないように、胃の粘膜からは胃酸を中和する粘液が常に分泌されています。
食道粘膜にはこのような機能がないため、胃酸が逆流してくると粘膜が溶かされて痛みや胸焼けなどが生じます。

胃がん・食道がん

胃がんは、かつて日本人のがん死亡者数で1位だった時期もあり、2020年は1年で4万人以上が死亡しているがんです。胃の粘膜にがん化した病変が発現し、周りの細胞に浸潤しながら広がっていきます。
早期発見できれば部分的に切除可能で、早期治療によって完治することも少なくありません。食道がんは逆流性食道炎などで食道に炎症が起きていると発症しやすいため、胃や食道の状態を定期的に検査することが重要です。

胃炎・胃潰瘍

胃酸の中和が十分ではなく、胃粘膜が胃酸で溶かされて炎症を起こすのが胃潰瘍です。ストレスや薬剤によって発症することもありますが、ピロリ菌感染によって発症するケースも少なくありません。

十二指腸がん・十二指腸ポリープ

十二指腸は膵液によって胃酸を中和して粘膜が溶かされないように守っていますが、この機能が正しく働かないと十二指腸潰瘍となります。
十二指腸潰瘍は十二指腸がん発症の大きな原因となり、十二指腸がんや胃がんはポリープが進行して発症することがほとんどです。ポリープとはがんに進行する前の小さな病変であり、ポリープの段階で発見・切除すればがんに進行する確率を大幅に低くできます。

アニサキス症

アニサキス症は魚に生息する寄生虫のアニサキスに感染して起こる症状で、強い胃痛や下痢を起こします。アニサキス症が疑われる場合は胃カメラで検査し、アニサキスを発見したら内視鏡の鉗子で駆除するのが一般的な治療方法です。
アニサキスに感染していても症状が出ないこともあり、定期的な内視鏡検査で発見されるケースもあります。

大腸カメラ(下部内視鏡検査)

大腸カメラは肛門から挿入して、直腸・結腸・盲腸までを検査できます。大腸は約1.5mあり、大腸カメラ胃カメラよりも遥かに長く湾曲しているため、高度な技術と高性能な内視鏡が必要です。
大腸は便が溜まる器官であるため、便に含まれる有害物質などに起因する病気が発生しやすい部位です。便秘や下痢など排便関連の悩みがある際は、定期的に大腸カメラを受けて大腸の状態を知っておきましょう。

大腸がん

大腸がんは日本人女性の死亡数1位のがんであり、男性でも2位となっています。大腸がんが進行すると大腸全切除で人工肛門となり、生活の質が大きく低下するため、早期発見・早期治療が重要です。

大腸ポリープ

大腸ポリープは大腸がんに進行する前の小さな腫瘍であり、ポリープの段階で発見・切除すれば大腸がんに進行する確率は大きく低下します。
ポリープには周りの細胞に浸潤しない良性のものもありますが、大きくなると排便困難などの症状が出るため、良性であっても切除するケースがほとんどです。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は大腸粘膜に慢性的な炎症が生じる疾患で、下痢・血便・腹痛などの症状があります。
原因ははっきりわかっておらず、根本的な治療法も確立されていませんが、対症療法により症状を軽減することは可能です。大腸カメラで症状の進行具合を検査し、症状に合わせた治療薬を選択します。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、大腸に炎症や潰瘍などの器質的異常がないにも関わらず、ぜん動運動に異常を生じる疾患です。主な症状は突発的な下痢・便秘で、ストレスによる悪化も少なくありません。
食事療法・薬物療法・ストレス緩和などによって症状を軽減するのが主な治療方法です。

クローン病

クローン病は、消化管の粘膜に慢性的な潰瘍や炎症を起こす疾患です。進行すると腸壁に穴が開く瘻孔や、腸管が詰まる狭窄を生じ、重症の場合は手術が必要になります。
大腸カメラによってクローン病を早期発見し、薬物療法で症状を軽減すれば瘻孔や狭窄への進行リスクは軽減できます。

内視鏡検査を受けるタイミング

内視鏡検査を受けるタイミング
内視鏡検査は、どのようなタイミングで受けるべきでしょうか?定期的な人間ドックのメニューにある場合を除いて、患者さんが自ら申し込まなければ内視鏡検査を受ける機会はありません。
病気を早期発見・早期治療するためにも、以下のような症状があれば内視鏡検査を早めに受けましょう。

胃の不快感・胸焼け・胃痛

胃の痛みや不快感・胸焼けは胃や食道が炎症を起こしている可能性があります。
胸焼けが続く場合は逆流性食道炎の可能性があり、食道がんに進行する場合もあるので、早めの検査を受けましょう。

みぞおちの辺りが痛い

みぞおちの辺りの痛みは、胃の痛みであることが少なくありません。胃はおへその辺りと思っている方も少なくありませんが、胃はみぞおちの辺りにあるため、胃が炎症を起こしているとみぞおちが痛くなります。

のどや胸につかえる感じがある

食道にできた腫瘍が大きくなると、のどの詰まりや食べ物を飲み込みづらい感覚が生じます。
喋ることを仕事にしている方は声帯ポリープの可能性もあり、早期に発見して切除すれば、声の機能はほぼ失わずに治療可能です。

便に血が混ざっている・排便時に出血(便潜血)

初期の大腸がんは痛みなどの症状が少なく、便潜血で発見されることがほとんどです。
がんの位置によって便潜血の色は異なり、肛門に近い部位のがんでは赤い血が混じりますが、肛門から遠い部位のがんでは真っ黒な便となります。

食欲不振・急激な体重減少

大腸がんや胃がんが進行していると、胃腸の機能が低下して栄養を吸収できなくなり、体重減少を起こすことがあります。
減量を意識していないのに急激に体重が減っている場合は、消化管の検査を受けるようにしましょう。

腹痛・腹部膨満感など

大腸がんが進行して腫瘍が大きくなると、大腸が詰まって便秘や腹部膨満感を起こすことがあります。食べる量が過剰でないのに食後の膨満感が続く場合は、大腸の疾患を疑った方がよいでしょう。

40歳以上で内視鏡検査を受けたことがない

胃がんや大腸がんは年齢に比例して発症数が増え、40代から徐々に増加し始めます。特に家族に胃がんや大腸がんを経験した方がいる場合には、定期的に内視鏡検査を受けるようにしましょう。

内視鏡によるポリープ切除

内視鏡によるポリープ切除
内視鏡は消化器の病気を発見するための検査装置として開発されましたが、現在では治療装置としても進化しています。
大腸カメラでポリープを発見した場合、その場で内視鏡に搭載された器具を用いて切除します。検査と治療が一度で済み、ポリープの段階で切除すれば大がかりな手術も必要ないため、大腸カメラは大腸がん予防に極めて有効で重要な検査です。

内視鏡検査のことならよこすか内科小児科・はるこレディースクリニックにご相談を

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック正面
千葉・東京・神奈川で内視鏡検査を受けるクリニックをお探しなら、よこすか内科小児科・はるこレディースクリニックにご相談ください。

東京湾アクアラインの木更津金田ICからすぐ近くの立地で、駐車場30台分を完備しているため、東京や神奈川からもアクセスしやすいクリニックです。

日本内視鏡学会 消化器内視鏡専門医による丁寧な内視鏡検査

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック院長
よこすか内科小児科・はるこレディースクリニック院長の横須賀先生は、日本内視鏡学会 消化器内視鏡専門医の資格をお持ちで、丁寧で精度の高い内視鏡検査を行われています。

横須賀先生は、東京慈恵会医科大学を卒業後に同大学附属病院・関連病院で消化器疾患の診療を約12年間経験されたスペシャリストです。患者さんの苦痛を軽減するため、丁寧でゆっくりした内視鏡操作を心がけているといいます。

大腸カメラでは、必要に応じて病理組織学的検査を行うことも可能で、大腸ポリープや早期大腸がんを切除する内視鏡日帰り手術(※)にも対応しています。

(※)術前の検査、術後の経過観察が必要です。

負担が少ない・苦痛を軽減した内視鏡検査を提供

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニックは、内視鏡検査において患者さんの苦痛軽減を重視されています。

胃カメラでは負担の少ない極細スコープを使用し、鼻からでも口からでも痛みや負担が少なくスムーズな検査を行われています。また、鎮静剤や鎮痛剤などを使用することも可能です。

大腸カメラでは、腹部の張りを軽減する二酸化炭素送気を採用することで、検査後の腹部膨満感が軽減されるといいます。ほかにも体位変換や鎮静剤・鎮痛剤の使用、酸素の準備など、患者さんが安心して検査を受けられるよう工夫されています。

地域のかかりつけ医として幅広い診療に対応

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニックは、地域のかかりつけ医として内科・小児科・婦人科の幅広い診療を行っており、さまざまな疾患に一つの医院で対応可能となっています。

婦人科を担当している副院長の横須賀 治子先生は、日本産科婦人科学会 産婦人科専門医や日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医の資格をお持ちで、女性特有の悩みも相談できます。

初診医として適切な診断や治療を行い、必要に応じて提携している医療機関へ紹介することも可能だそうです。このように、さまざまな疾患に対応することで、患者さんが安心して受診できる環境を整えられています。

内視鏡検査だけでなくさまざまな不調の相談もできるため、体調不良の際に何科にかかったらよいかわからない場合など、一度受診してみてはいかがでしょうか。

よこすか内科小児科・はるこレディースクリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用

金田中島南バス停より徒歩1分

千葉県木更津市金田東6‐47‐21

診療時間
9:00~13:00
15:00~17:30

▲:内科・小児科:15:00~17:30、婦人科休み
※受付時間は17時までです。17時までに来院ください。

【費用(税込)】
検査内容
 胃内視鏡(胃カメラ)検査のみ
  1割負担 約2,000円前後/3割負担 約6,000円前後
 胃内視鏡検査+病理検査
  1割負担 約3,000~4,000円前後/3割負担 約10,000円前後
 胃内視鏡検査+ピロリ菌検査
  1割負担 約2,500円前後/3割負担 約7,500円前後
検査内容
 大腸内視鏡検査のみ
  1割負担 約2,500円前後/3割負担 約7,500円前後
 大腸内視鏡検査+組織検査
  1割負担 約3,000~5,000円 /3割負担 約10,000~16,000円
 大腸内視鏡検査+ポリープ切除
  1割負担 約7,000~10,000円/3割負担 約20,000~30,000円

この記事の監修医師