性病検査の費用はどれくらい？保険は適用されるの？

性病検査とは？

性病検査は、性行為によって感染する可能性のある様々な性感染症（STD）を診断するための検査です。
クラミジア、淋病、梅毒、HIVなど、多くの性病があり、これらは症状が出る前に他人に感染させてしまうこともあるため、定期的な検査が推奨されています。
性病にはさまざまな種類があり、感染したウイルスや細菌によって症状が異なります。
また、性器だけでなく、喉や目など他の部位に感染することもあります。
検査方法には、尿検査、血液検査、綿棒を使用した検体採取などがあり、検査する性病の種類や検体の種類によって異なります。
例えば、クラミジアや淋病の検査ではPCR法などの核酸増幅法を用い、HIVや梅毒の検査ではCLEIA法やPA法などの化学発光酵素免疫測定法を使用します。
性病検査を受けることで、無自覚の感染を早期に発見し、適切な治療を受けられます。]
また、感染が確認された場合は、パートナーにも検査を受けるよう勧め、同時に治療を行うことで、感染の拡大を防ぎます。

性病検査項目

性病検査は、性感染症が疑われる場合に行われる重要な検査です。
検査項目によって採取する検体が異なり、検査方法も3種類あります。
クラミジア、淋菌、カンジダ、トリコモナスの検査では、腟や子宮の入り口から分泌物を採取します。
この方法は痛みを伴わず、簡単に行えます。
一方、HIV、梅毒、骨盤内クラミジア感染症の有無を調べるには、血液検査が必要です。
性器ヘルペスと尖圭コンジローマは、視診だけで診断できます。
検査結果が出るまでの時間は、クラミジア、淋菌、HIV、梅毒については約4〜5日かかることが一般的です。

性病検査の受け方

性病検査はどこで受けられるのでしょうか。

保健所で受ける

保健所での性病検査は、無料かつ匿名で受けられます。
全国の保健所や一部の特設検査施設では、HIVやその他の性感染症に関する検査を実施しています。
予約が必要な場合もあるため、事前に確認することが大切です。
検査を受ける際には、名前を伝える必要はなく、プライバシーが保護された状態で検査を受けられます。
また、検査結果が出るまでの期間や、検査に関する相談もできます。

病院で受ける

性病検査を病院で受ける場合、検査できる科は性感染症内科、泌尿器科、皮膚科、耳鼻咽喉科、婦人科、メンズクリニックなどがあります。
性感染症内科では、HIV、梅毒、クラミジア、淋病など一般的な性病から、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナスなどの検査及び治療ができます。
症状がある場合には保険診療で検査を受けられますが、無症状の場合には、公的保険が適応されず自費での検査となることが多いようです。
男性は泌尿器科やメンズクリニックで、女性は婦人科での受診が一般的ですが、症状の出ている部位や感染症の種類によって適切な科を選ぶ必要があります。
例えば、尿道に症状がある場合は泌尿器科、膣の症状がある場合は婦人科、咽頭に症状がある場合は耳鼻咽喉科での検査が推奨されます。

性病検査キットを使う

性病検査キットを使用することで、自宅で手軽に性感染症(STD)の検査ができます。
これは、病院への訪問が難しい方や、プライバシーを重視したい方にとって便利な選択肢となります。
検査キットは、クラミジア、淋病、梅毒、HIVなど、多くの性病に対応しており、検査対象や方法はキットによって異なります。
検査プロセスはシンプルで、オンラインで検査キットを注文し、自宅に届いたキットで検体を採取後、指定の返送方法で検査機関に送ります。
検体の採取方法は、性病の種類や感染部位によって異なり、尿、血液、腟ぬぐい液、うがい液などが用いられます。
検査結果は、検体を送付してから数日後にオンラインで確認できるため、迅速に自分の健康状態を把握できます。

性病検査費用の相場

性病検査の費用について以下に解説します。

保健所での検査なら無料

性病検査を受ける際、保健所であれば無料で検査が受けられます。
保健所では、HIV、梅毒、淋病、クラミジアの4種類の性感染症の検査を受けられ、匿名での検査もできます。
これは、性病に関する心配や不安を抱えている人にとって、気軽に検査を受けられる大きなメリットです。
ただし、保健所での検査には、検査できる性病の種類が限られている、検査できる日が少ないなどのデメリットもあります。
検査結果が陽性の場合、治療は別の医療機関で受ける必要があります。

病院での費用相場

性病検査の費用は、検査項目や受診するクリニックによって大きく異なります。
一般的に、単一の検査項目では数千円から、複数の性病をカバーするセット検査では1万円から数万円程度の範囲で費用が設定されています。
例えば、クラミジアや淋病の検査は各3,000円から4,000円程度、HIVや梅毒の検査は約2,000円から3,000円程度で提供されている場合が多いです。
また、より広範囲の性病を検査するセットでは、約15,000円から35,000円程度の費用がかかることが一般的です。
即日検査や特定の性病に特化した検査セットを提供しているクリニックもあり、これらのオプションを選択すると、費用が高くなる傾向があります。
しかし、即日検査や迅速検査は、結果を早急に知りたい場合に便利です。

検査キットの費用相場

性病検査キットの費用相場は、検査する性病の種類や検査項目の数によって異なります。
一般的に、単一の性病を検査するキットは低価格で、数千円程度から利用できます。
一方で、複数の性病を同時に検査できるセットキットは、その内容に応じて価格が上昇し、1万円を超えるものも少なくありません。
特に、広範囲の性病をカバーする包括的な検査キットは、高価格帯に位置することが一般的です。

性病検査が保険適用になる条件

性病検査が保険適用になる条件は、医師による診察結果、性感染症の疑いが医学的に認められた場合に限られます。
具体的には、自覚症状があり、他覚的にもその症状から感染が疑える場合や、過去3か月以内に同じ検査を受けていない場合（治癒確認検査を除く）に保険適用が認められます。
これは、性病の検査や治療が医学的に適切であると判断された時にのみ、保険適用の診療が行われるためです。
一方で、自覚症状がない場合や、複数の部位を同時に検査する場合、3か月以内に同じ検査を受けている場合（治癒確認検査を除く）、性風俗店従事者の定期健診、結婚前のブライダルチェック、症状はないが性病チェックをしたい場合、または健康保険を使用したくない場合は自費診療となります。
性病検査を受ける際は、自覚症状の有無や過去の検査歴、検査目的などを医師に正確に伝え、保険適用の可否を確認することが重要です。
また、自費診療を選択する場合は、事前に検査費用を確認し、自己責任で検査を受ける必要があります。

性病検査を行うタイミング

性病検査はいつ受けるべきなのでしょうか。

なんとなく心配なとき

性病検査を行うタイミングは、特定の症状がなくても、性行為による感染の可能性がある場合や、なんとなく心配なときに考慮すべきです。
性病は、症状が出ないまま進行することがあり、自覚症状がない状態で他人に感染させてしまうリスクもあります。
特に、不特定多数のパートナーがいる場合や、パートナーの感染が判明した場合は、検査を受けることが推奨されます。
性病検査キットを利用することで、自宅で手軽に検査を行えます。
これは、病院へ行くことに対する心理的ハードルが高い人や、プライバシーを重視する人にとっておすすめな手段です。

パートナーの感染が判明したとき

パートナーの性感染症（性病）感染が判明した場合、検査を受けるタイミングはできるだけ早く設定することが重要です。
性病は、症状がない場合でも感染している可能性があり、無症状のまま他人に感染させてしまうリスクがあります。
パートナーが感染していることがわかったら、自分も感染している可能性が高いため、速やかに検査を受けるべきです。

検査を受ける時期

性病検査を受けるタイミングは、性病の種類や検査方法によって異なります。
感染の可能性がある行為の後、検査が可能になるまでの期間を「ウィンドウ期間」と呼びます。
この期間は、検査で正確な結果を得るために必要な時間です。
HIV/エイズの検査は、感染の可能性がある行為から3ヶ月以上経過してから受けることが推奨されています。
HIV抗体が血液中に現れるまでには4〜8週間かかるため、この期間内でも検査を受ける意味はありますが、確実な結果を求める場合は3ヶ月を待つことが望ましいです。
梅毒の検査は、感染の可能性がある行為から1ヶ月以上経過してから受けることが推奨されます。
梅毒の検査では、現在感染している方だけでなく、過去に感染歴がある方も陽性となる可能性があるため、過去に梅毒に感染したことがある方は、医療機関での検査を受けることが重要です。
クラミジア・淋病・マイコプラズマ・ウレアプラズマなどの尿検査（男性のみ）や腟分泌液検査（女性のみ）は、感染の可能性がある行為から2〜3日経過してから検査できます。

喉の検査をしたいとき

喉の検査は、性行為による口腔内への感染が疑われる場合に特に重要です。
オーラルセックスによって感染する性病も多く、症状が出にくいため、自覚症状がなくても検査を受けることが推奨されます。
検査を早期に行うことで、感染が確認されれば迅速に治療を開始でき、自分自身だけでなくパートナーへの感染拡大を防ぎます。

まとめ

ここまで性病検査の費用についてお伝えしてきました。
性病検査の費用の要点をまとめると以下の通りです。
・性病検査は保健所や病院、また自宅での検査キットで受けられる
・性病検査費用は保健所では無料、病院での検査は数千～数万円程度、検査キットは数千円程度が相場
・性病を疑う自覚症状があり、他覚的にもその症状から感染が疑える場合や、過去3か月以内に同じ検査を受けていない場合に保険適用が認められる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。