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それ、もしかして性病かも……!?初期症状を見逃す前に知っておきたいこと

 公開日:2025/06/18
それ、もしかして性病かも……!?初期症状を見逃す前に知っておきたいこと

性病や性感染症は誰にでも起こり得る身近な問題です。しかし初期症状はさまざまで、風邪などのよくある症状だと見過ごされることも少なくありません。
気付かないまま放置してしまうと、症状が悪化したりパートナーへの感染リスクが高まったりするため、早めの対処が重要です。
この記事では、代表的な性病の初期症状や放置するリスク、治療方法をわかりやすく解説します。受診のタイミングや気になる症状別のチェックポイントも紹介しますので、不安を抱えている方は、まず一歩踏み出す参考にしてください。

原 幹嗣

監修医師
原 幹嗣(エイチクリニック 新宿)

性病の主な種類別の初期症状を男女別に解説

性病の主な種類別の初期症状を男女別に解説
性病の初期症状は、病気の種類や性別で現れ方が異なるケースが多くあります。そのため症状の特徴を正しく理解し、自身の症状や体調の変化に注意を払うことが重要です。
ここからは代表的な性病の主な種類ごとに、それぞれの性別における特徴的な初期症状について解説します。

クラミジア

クラミジア・トラコマチスと呼ばれる細菌が原因の性感染症です。
男性の場合は尿道に症状が出やすく、自覚症状がない場合も少なくありません。

【男性の初期症状】

  • 排尿時の違和感や痛み
  • 透明もしくは白っぽい膿のような分泌物が出る
  • 尿道の不快感・かゆみ

女性の場合は、男性よりもさらに自覚症状が出にくいです。また、喉の粘膜に感染すると、喉の痛みや違和感などの症状が現れます。

【女性の初期症状】

  • おりものの量・においの変化
  • 下腹部の違和感や軽い痛み
  • 性交時の痛みや出血

淋病

淋病は感染力が強い病気です。自覚症状がない方も少なくありません。
男女ともに喉の粘膜に感染するケースもあります。その場合は喉の痛みや扁桃腺の腫れ、発熱などの症状が出やすいですが、無症状のこともあります。
男性は女性よりも症状が出やすく、下記のような症状が現れます。

【男性の初期症状】

  • 排尿時の強い痛み
  • 多量の膿性の尿道分泌物が出る
  • 尿道の強いかゆみや不快感、腫れ

女性は男性よりも症状が軽かったり、ほかの婦人科疾患と区別がつきにくかったりするケースがあります。下記のような症状が現れたら、早めに医療機関を受診しましょう。

【女性の初期症状】

  • 黄色っぽい粘り気のあるおりものの増加
  • 不正出血や軽い下腹部痛
  • 性交時・排尿時の痛みや不快感

カンジダ症

女性の性病として認識されがちなカンジダ症ですが、男性もかかる病気です。
男性が感染した場合、亀頭包皮炎として下記の初期症状が現れます。

【男性の初期症状】

  • 陰茎のかゆみや赤み
  • 陰茎の軽い腫れや不快感
  • 亀頭部に白い苔のようなものが生じる
  • 排尿時の違和感

女性の場合は膣カンジダ症と呼ばれ、下記のような初期症状が現れます。

【女性の初期症状】

  • 膣や外陰部の強いかゆみ、腫れ
  • 白くポロポロしたおりものが出る
  • 排尿時や性交時の痛み

カンジダ症は不快感が強く、一度治っても再発しやすい病気です。また舌や口腔内で発症すると、口腔内の赤みやヒリヒリ感、味覚障害などの症状が現れます。舌や粘膜に白い苔のようなものが付着するケースもあります。

トリコモナス

トリコモナスと呼ばれる原虫が原因の性感染症です。性行為だけでなく、下着やタオル、浴槽などから感染するケースもあります。
男性は、尿道に原虫が入り込むことで尿道炎が起こることがあります。痛みや痒みを感じる方もいますが、自覚症状が出にくい病気です。男性と同じく女性も自覚症状が出にくいですが、下記のような症状が出ることがあります。

【初期症状】

  • 悪臭を伴う泡状のおりもの
  • 外陰部のかゆみや痛み
  • 性交時や排尿時の痛みや出血・違和感

放置すると子宮や卵管の炎症、流産や不妊症の原因となるケースもあるので、早めに医療機関を受診しましょう。

梅毒

梅毒は、梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌によって引き起こされる性感染症です。進行すると皮膚や粘膜だけでなく、神経や心臓、脳にまで障害が及ぶことがあります。
男女ともに、感染が起きた部位にしこりが発生します。痛みはほぼありませんが、触るとコリコリした感触があります。
女性の場合は子宮頸部にできることがあり、自分で気付くのが困難です。また、鼠経部にあるリンパ節が腫れることがありますが、痛みはほぼありません。

単純ヘルペス

単純ヘルペスに初めて感染すると特に症状が重くなる傾向があり、発熱や全身倦怠感が起こるケースも少なくありません。
男性が性器ヘルペスにかかると、下記のような症状が現れます。

【男性の初期症状】

  • 陰茎部分に小さな水膨れ
  • 排尿時の激しい痛み
  • 鼠経部のリンパ節の腫れ

水膨れは数日で破れ、潰瘍になります。この潰瘍からほかの菌が感染すると炎症が拡大することがあるため、注意が必要です。
女性の場合の初期症状には、下記が挙げられます。

【女性の初期症状】

  • 外陰部にできる潰瘍や小さな水膨れ
  • 外陰部の激しい痛みやかゆみ
  • 鼠経部のリンパ節の腫れ

妊娠中の女性の場合、分娩時に赤ちゃんに感染するケースもあります。
再発時は初感染時ほど重い症状が出ないのが一般的ですが、男性は再発率が高い病気なので早めに医療機関を受診しましょう。

HIV

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)と呼ばれる、免疫細胞を破壊するウイルスに感染する病気です。細胞が破壊されると徐々に免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。病気が進行し、特定の疾患を発症し始めるとAIDS(後天性免疫不全症候群)と診断されます。
男女ともに下記のような初期症状が現れるのが特徴です。

【初期症状】

  • 発熱
  • 全身の倦怠感
  • リンパ節の腫れ
  • 筋肉痛・関節痛
  • 発疹
  • 下痢
  • 頭痛

風邪やインフルエンザに似た症状が出ることが多く、HIV感染とは気付かれずに見過ごされるケースも少なくありません。

性病の治療方法

性病の治療方法
性病は放置すると症状が悪化し健康に深刻な影響を及ぼす可能性があるため、早期に適切な診断と治療を受け、症状の改善や完治を目指すのが重要です。
ここからは代表的な性病に対する治療方法や費用の相場についてわかりやすく解説します。

クラミジア

クラミジアは細菌による感染症なので、抗生物質や抗菌薬の内服が主な治療方法です。一回の投与または数日間の服用で治療します。症状や感染部位によって異なりますが、1週間ほどで完治が期待できます。
治療費用の目安は、保険適用の場合で2,500~3,500円前後、自費診療の場合は4,000~10,000円(税込)程度です。

淋病

淋病も細菌感染症なので抗菌薬による治療が行われますが、近年増加傾向にある、内服薬が効かない耐性菌に対しては注射薬が用いられることもあります。注射薬の場合は1回の投与で治療が完了しますが、内服薬を併用する場合は1~2週間後に再検査を行うのが一般的です。
費用相場は保険適用で2,500~5,000円、自費診療で4,500~15,000円(税込)ほどです。

カンジダ症

カンジダ症は抗真菌薬を使って菌の増殖を抑え、外用クリームを数日使用します。症状が強い場合は内服薬も併用するのが一般的です。
軽症なら1週間程度で治りますが、再発を繰り返す場合には数週間~1ヶ月程度の治療が必要です。
治療費の目安は、保険適用で2,000~4,000円、自費診療で4,000~10,000円(税込)程度です。

トリコモナス

トリコモナス症はパートナーとの同時治療が必要な病気で、抗原虫薬で治療します。内服薬を5~7日程度服用しますが、女性の場合は膣錠と併用することもあります。
一人あたりの治療費は、保険適用で約2,000~4,000円、自費診療の場合で4,500~10,000円(税込)程度が目安です。

梅毒

梅毒抗菌薬を用いて治療します。治療期間は2~4週間程度が一般的ですが、進行すると数週間~数ヶ月にわたって入院による点滴治療が必要になる可能性があります。
内服薬による治療費は、保険適用で2,000~3,000円程度、自費診療で4,000~28,000円(税込)程度を目安にしましょう。

単純ヘルペス

単純ヘルペスは、抗ウイルス薬を用いて炎症を抑え、再発を防ぎます。初感染の場合は5~10日ほど、再発時は3~5日ほど内服薬を服用し、必要に応じて塗り薬や痛み止めも使用します。症状が改善しても、ウイルスが完全にいなくなるわけではありません。
治療の費用相場は、保険適用で2,500~3,500円程度、自費診療で3,300~12,000円(税込)ほどです。

HIV

現在の医療では、HIV感染症の完治はできません。しかし抗HIV薬を用いることでウイルス量を抑え、エイズの発症を防げます。基本は内服薬を生涯にわたって服用する必要があります。
治療費は保険適用で毎月50,000~80,000円程度かかりますが、高額療養費制度や特定疾病療養受療証を活用して自己負担額を抑えられるケースもあります。

性病を放置するリスク

性病を放置するリスク
性病かもしれないと不安に感じていても、恥ずかしさなどから誰にも相談できずにそのまま放置してしまう方もいます。しかし、性病を放置すると感染の拡大や症状の悪化をはじめ、将来的に健康被害や重篤な合併症を引き起こすなど、さまざまなリスクが伴います。
そのため違和感を感じたら医療機関を受診し、早期発見・早期治療を行うことが重要です。ここからは、性病を放置した場合に考えられるリスクについて詳しく解説します。

パートナーへの感染や再感染の可能性

性病の多くは、無症状であっても体内に病原体が潜伏しています。そのため、性行為によってパートナーに感染させてしまう可能性があります。
また、自分が治療を受けてもパートナーが治療を受けていないと、性行為により再び同じ病原体に感染してしまいます。これをピンポン感染と呼び、いつまで経っても性病が完治せず、治療の効果が薄れてしまいます。

後遺症のリスク

適切な治療を受けずに性病を放置してしまうと、将来的に深刻な後遺症を引き起こすリスクが高まります。
後遺症の内容や重症度は感染した性病の種類によって異なりますが、不妊症の原因となったり、慢性的な痛みや炎症が続いたりすることがあります。また、一部の性病はがんの発症リスクを上昇させる可能性も指摘されています。
さらに、妊娠中の女性が感染すると胎児や新生児に感染が及ぶ母子感染の恐れがあり、母子双方の健康に深刻な影響を及ぼすことがあるため特に注意が必要です。
これらのリスクを避けるためにも、早期の発見と適切な治療がとても重要です。

クリニックを受診するタイミングは?

クリニックを受診するタイミングは?
性病の早期発見・早期治療は、自分自身だけでなくパートナーの健康を守るうえでも重要なポイントです。
性病は初期のうちは症状が軽かったり気付きにくかったりすることも多いため、少しでも体調の変化や異変を感じたらためらわずに速やかに医療機関を受診することが大切です。
以下に挙げるようなサインや症状に気付いた際には早めにクリニックへ相談し、正しい診断と適切な治療を受けるよう心がけましょう。

性器のかゆみや違和感、おりものの変化

性器に次のような変化を感じた場合は、性病の初期症状である可能性があります。

  • おりものの量が増えた
  • おりもののにおいが強くなった
  • 性器に赤みやひりひりした痛み、違和感がある

一時的に治まっても、根本的に改善しなければ再発する可能性があるので、早めに医療機関を受診しましょう。

排尿時の痛み・出血・発疹など

排尿時に強い痛みを感じる尿道炎、性器や周辺に水膨れや小さなブツブツができた場合は、トリコモナスや性器ヘルペスの可能性があります。痛みを伴わなくても、しこりや潰瘍がある、月経ではないのに出血が見られる、原因不明の発疹があるなどの場合は性病を疑い、検査を受けるのがおすすめです。

性行為後に違和感があるとき

性行為後に普段とは異なるかゆみや痛み、おりものの質や量の異常などを感じた場合は注意が必要です。これらの症状は性病の初期サインであることも多いため、軽視せずにしっかりと体調の変化を観察しましょう。
特に新しいパートナーとの性行為後や、不特定多数の方と性行為を行った場合は感染リスクが高まります。万が一異常を感じたら早めに医療機関で検査を受け、必要に応じて適切な治療を受けることをおすすめします。

パートナーに症状が出たとき

もしパートナーに性病の症状が現れた場合は、自分自身も速やかに性病の検査を受けることが重要です。
性病は必ずしも自覚症状が出るとは限らず、症状がないまま感染しているケースも少なくありません。気付かずに放置してしまうと自身の健康を害するだけでなく、パートナーへの再感染やさらなる感染拡大を引き起こす恐れがあります。これを防ぐためにもパートナーとともに医療機関を受診し、正確な検査と適切な治療を受けることが大切です。お互いに治療を受けることで感染の再発を防ぎ、より健康的な関係を維持することにつながります。

性病の検査や治療はエイチクリニック 新宿にご相談を

エイチクリニック 新宿
性病の検査や治療を受けたいという方は、エイチクリニック 新宿に相談してみてはいかがでしょうか。
性病の検査や治療はデリケートな問題なので、どのクリニックを選ぶかが重要です。エイチクリニック 新宿は、JR新宿駅から徒歩6分という便利な立地だけでなく、プライバシーに配慮した診療体制が整っているクリニックです。
ここからは、患者さんに寄り添った医療を提供しているエイチクリニック 新宿の特徴を紹介します。

感染症の治療に注力するクリニック

性病は、早期発見と早期の治療開始のために、適切な検査と診断を受けることが重要です。
エイチクリニック新宿は性病に限らず、マイコプラズマ尿道炎やB型肝炎などさまざまな感染症の治療に力を入れています。排尿時の痛みや分泌物は、性病ではなく通常の細菌感染症によるものである可能性もあります。エイチクリニック 新宿は、尿検査や血液検査、綿棒状の器具で粘膜から分泌物を採取するスワブ検査など、さまざまな検査でしっかりと原因を探り、原因に応じた治療を行っています。

23時30分まで診療していて仕事帰りにも通いやすい

エイチクリニック 新宿は、火曜から土曜は毎日23時30分まで診療しています。日曜も21時まで診療しているので、パートナーとも仕事帰りなどにスケジュールに合わせて通院しやすいのではないでしょうか。
内服薬や塗り薬による治療が多い性病の治療において、処方薬の受け取りは負担になることもあります。エイチクリニック 新宿は院内処方システムを採用しており、自費診療の場合は院内で薬を受け取れます。通常の調剤薬局が閉まっている時間帯でもスムーズに薬を受け取ることができるので、継続して治療を受けやすいでしょう。

患者さんのプライバシーに配慮した院内環境

エイチクリニック 新宿
デリケートな部位の診察が必要な性病の検査や治療はほかの患者さんの目が気になり、話を聞かれたくないと感じるでしょう。
エイチクリニック 新宿はプライバシーに配慮した個室の診療室で診療を受けることができます。また、スムーズに受診できるよう完全予約制が採用されているので、待合室で長時間待つ必要もありません。予約は診療時間中は電話ですることができ、LINEやWEB予約は24時間受け付けています。
性病に関する悩みや不安を相談しやすい環境が整っているので、悩みを抱えている方はエイチクリニック 新宿で相談してみてはいかがでしょうか。

エイチクリニック 新宿の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数

JR山手線 新宿駅 徒歩6分

東京都新宿区歌舞伎町1丁目5-4 第22東ビル2階

診療時間
16:00~23:30
18:30~23:30

▲:14:30〜21:00

【費用(税込)】
 クラミジア
  保険診療:2,400円前後 薬代1,000円前後
  自費診療:4,400円(1検査) 薬代5,500円
 淋菌
  保険診療:2,400円前後 薬代1,000円前後
  自費診療:4,400円(1検査) 薬代5,500円
 カンジダ
  保険診療:2,200円前後 薬代1,000円前後
  自費診療:4,400円 薬代5,500円
 梅毒
  保険診療:2,000円前後 薬代1,000円前後
  自費診療:4,400円(2項目)薬代27,500円

【治療期間】1週間~数ヶ月程度
【治療回数】1~10回程度

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