ほくろ・いぼを除去する方法|ほくろやいぼの主な種類も解説
ほくろやいぼは多くの場合、良性のものですが、なかには悪性の場合もあります。また、見た目が気になるため、除去したいと考えている人もいるでしょう。
とはいえ、自分でほくろやいぼを除去するのは危険です。ほくろやいぼを除去する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
本記事では、ほくろやいぼの主な種類や、除去する方法を紹介します。ほくろやいぼを除去したいと考えている人は参考にしてください。
監修医師:
増岡宏昭(日比谷ヒフ科クリニック)
目次 -INDEX-
ほくろの主な種類
ほくろは大きく分けると、主に次の2種類があります。
- 平らなほくろ
- 隆起したほくろ
ここでは、それぞれの種類のほくろについて詳しく解説します。
平らなほくろ
平らなほくろは、単純黒子と呼ばれるほくろ細胞が皮膚の表層(表皮基底層)の一か所に集中している状態です。
ほくろ細胞は生まれた時から皮膚の中にありますが、小さくて見えないことがあります。しかし、幼児期以降、日焼けのような炎症が起きると肉眼で見えるようになることが多いです。直径は数ミリまでで、色は黒か黒褐色ですが、浅くて薄い場合は茶色いシミのように見える場合もあります。
基本的に治療は必要ありませんが、見た目が気になる場合は手術での除去も可能です。また、稀ですが、メラノーマや基底細胞癌など悪性腫瘍の可能性もあります。
隆起したほくろ
隆起したほくろも、平らなほくろと同様、基本的には良性の腫瘍です。この種のほくろは、ほくろ細胞が変質し増殖する際に隆起すると考えられています。
隆起したほくろと間違えやすいのが、脂漏性角化症です。脂漏性角化症は老人性いぼとも呼ばれ、加齢とともに顔・手の甲などに現れるシミの一種です。隆起したほくろも放置していて問題ありませんが、稀にメラノーマや基底細胞癌など悪性腫瘍の可能性があります。
ダーモスコープと呼ばれる専用器具を使うことにより、悪性か良性かわかります。
いぼの主な種類
次に、いぼの主な種類を紹介します。
- 尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)
- 伝染性軟属腫(水いぼ)
- 青年性扁平疣贅
- 首いぼ
- 脂漏性角化症
ここでは、それぞれのいぼの種類について特徴を解説します。
尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)
尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)は、ウイルス感染が原因のいぼです。具体的には、ヒトパピローマウイルスと呼ばれるウイルスの感染と増殖が原因です。
このウイルスは、プールやスポーツジムの足拭きマットなどから感染することがあります。皮膚表面の細かい傷からウイルスが入って増殖し、発症します。放置しているとウイルスの数が増えたり、イボが大きくなることがあるため、早めに治療しましょう。
伝染性軟属腫(水いぼ)
伝染性軟属腫(水いぼ)は、直径1~3mm程の小さないぼで、児童期(3~15歳前後)によく発症します。特に症状はなく、かゆみや痛みもほぼありません。
このいぼもウイルス感染が原因で、具体的には、伝染性軟属腫ウイルスと呼ばれるものです。通常、水いぼは半年から1年程で自然消退します。ただし、稀に全身に広がって悪化したり、ほかの人にうつしたりする場合があります。多数の水いぼが見られる場合は早めに診察を受けましょう。
青年性扁平疣贅
青年性扁平疣贅もウイルス感染が原因のいぼの一種です。ウイルスの種類はヒトパピローマウイルス3型または10型です。若い女性に多く見られることが特徴で、色は褐色で顔や手の甲などにできやすいといわれています。
直径1cm以内の小さなシミのような突起が見受けられますが、皮膚表面からの盛り上がりは少なく、表面も滑らかです。
複数個が同時にできることが多く、かゆみが発生します。多くの場合は自然消退しますが、長期に渡って残る場合もあります。
首いぼ
首いぼはウイルスではなく、体質が原因でできるいぼです。名前のとおり首の周りにできることが多く、小さくて盛り上がりが少ないものや、やや大きく皮膚から飛び出ているものがあります。
早い人で20代に発症し、年齢とともに増大する傾向があります。首以外では、顔・デコルテ・腹部などにできる場合もあります。首いぼががん化する可能性は低いですが、急激に大きくなったり、痛みや炎症をともなったりする場合は皮膚科に相談しましょう。
脂漏性角化症
脂漏性角化症は「老人性いぼ」とも呼ばれ、加齢とともに発症します。手のひら、足の裏以外の皮膚のどこでも発生しますが、顔面・頭部・前胸部・背部に発生する場合が多いです。色は褐色ですが、皮膚の色に近いものから黒っぽいものまでさまざまです。
また、いぼの形状も平らなものもあれば隆起しているものもあります。良性腫瘍でほとんどの場合は痛みやかゆみもありません。放置しても問題ありませんが、自然消退することはありません。
ほくろを除去する方法
ほくろを除去する方法には、次の2種類があります。
- 外科的切除
- 炭酸ガスレーザー
ここでは、それぞれの方法について詳しく紹介します。
外科的切除
外科的切除は、手術によってほくろを除去する方法です。
メスで皮膚を切開し、ほくろを切除します。切除の方法には、「くり抜き法」や「切除縫合法」があります。
くり抜き法は、メスを使用して、ほくろを円形にくり抜く手術です。通常、皮膚に空いた穴は縫合せず、軟膏を塗って自然に治るのを待ちます。
切除縫合法は数mm以上の大きめのほくろの場合に行われ、紡錘形にほくろを切除し、穴を縫い合わせる方法です。さらに大きいほくろの場合は、2、3回に分けて少しずつほくろを切り取り、縫い合わせることもあります。
炭酸ガスレーザー
もう1つの方法は炭酸ガスレーザーです。
炭酸ガスレーザーには、水分に反応して熱エネルギーを発生させる性質があります。この性質を利用し、ほくろに含まれる水分にレーザーを照射し、発生する熱エネルギーによってほくろを蒸散させる施術方法です。
メスでほくろを除去するよりも傷跡が残りにくいことや、治りも早いことがメリットといえます。隆起したほくろの場合、保険適用で治療を行えます。ただし、皮膚の表面からある程度の深さまでしか照射できないため、深部まで達しているほくろの場合は除去が難しいでしょう。深い部分にほくろの細胞が残り、将来再発する可能性があります。
いぼを除去する方法
いぼを除去する方法は次の3種類が挙げられます。
- 液体窒素
- ブレオマイシン注射
- 炭酸ガスレーザー
それぞれの方法について詳しく解説します。
液体窒素
マイナス200度程の超低温の液体窒素をスプレーで患部に吹きかけて、いぼを凍結させる治療方法です。ウイルスの取り付いた細胞を凍らせて破壊します。治療後は患部が徐々に、できものからかさぶたに変化し、自然に剥離します。
ウイルス性のいぼの治療によく用いられる方法ですが、首いぼや脂漏性角化症などにも使われる治療法です。1~2週間に1回の間隔で行い、数回から十数回の治療が必要になります。ウイルス性のいぼは1回の治療では治りにくいため、根気強い治療が求められます。
ブレオマイシン注射
ブレオマイシン注射は、抗腫瘍性抗生物質、つまり抗がん剤の一種です。ウイルス性いぼのDNAを切断して、増殖を防ぐ働きがあります。液体窒素では治りにくいいぼがある人や、多数のいぼができている人などにおすすめです。
局所麻酔をした後に、ブレオマイシン注射を行います。施術後は皮膚が赤く腫れ、痛みが数日から1週間程続きます。皮膚が壊死して一時的に黒くなりますが、その後かさぶたになって脱落するので過度に心配する必要はないでしょう。ブレオマイシン注射は保険外治療になり、1回5,000~10,000円(税込)程で稀に爪の変形が起こることがあります。
炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは、ほくろの除去にも用いられる治療法です。いぼの場合も炭酸ガスレーザーを照射することにより熱エネルギーを発生させ、いぼを蒸散させられます。
炭酸ガスレーザーは、首いぼや脂漏性角化症などの除去に適応される場合が多いでしょう。ウイルス性いぼの場合は、深くレーザーを照射し、しっかりウイルスが生息する部位を除去することが重要です。隆起しているいぼの場合、ハサミやメスを併用することもあります。
ほくろやいぼの除去なら医療法人社団久信会 日比谷ヒフ科クリニックにご相談を
ここまで、ほくろやいぼの種類や除去の方法について説明してきました。ほくろやいぼを除去したいと考えている方は、医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックは東京都千代田区有楽町にある皮膚科クリニックで、ほくろやいぼをはじめとして、お肌の悩みに幅広く対応しています。
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックのいぼやほくろ治療の特徴について詳しく紹介します。
隆起したほくろやいぼを専門的に治療
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックは、隆起したほくろやいぼを専門的に治療できます。日本皮膚科学会 皮膚科専門医が多数在籍しており、患者さん一人ひとりに合わせた治療を提供されています。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医となるためには、2年間の初期臨床研修を終えた後に5年以上の皮膚科臨床研修を修了する必要があります。また、一定数以上の皮膚科外科手術の経験・学術論文の執筆・学会発表を行い、試験を受けて合格する必要があります。そのため、日本皮膚科学会 皮膚科専門医は皮膚科領域における高度な技量や経験を有しているといえるでしょう。
ほくろの除去料金は、直径1mm以下の平らなほくろで3,300円(税込)、直径1mm以上の場合は1mmあたり3,300円(税込)です。また、同一部位の再照射は大きさに関わらず1部位1,100円(税込)です。
いぼやほくろのタイプ・原因を分析して除去や色味の改善
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックでは、いぼやほくろのタイプ・原因を分析したうえで、除去や色味の改善を目指しているといいます。
いぼやほくろには、さまざまなタイプや原因があります。良性のものや悪性のもの、ウイルスが原因のもの、体質が原因のものなどです。
そのため、いぼやほくろはタイプや原因を分析したうえで治療を行う必要があります。真菌顕微鏡検査・血液検査・培養検査・ダーモスコピーなどの検査を行い、いぼやほくろのタイプや原因を分析します。そして、レーザーによる治療や切開をともなう外科治療など、それぞれに適した治療法を提供されているそうです。
一般皮膚科・美容皮膚科どちらの治療にも対応可能
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックは一般皮膚科・美容皮膚科のどちらの治療にも対応可能です。
一般皮膚科では、湿疹・蕁麻疹(じんましん)・ニキビ・首いぼ・いぼ・虫さされなど、さまざまな皮膚症状の診察を行っています。
また、美容皮膚科では、ニキビ・ニキビ痕・シミ・毛穴・たるみ・しわ・むだ毛などの悩みに対する美容相談や治療に対応しています。
このように医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックでは幅広い治療を行っているため、一人ひとりに適した皮膚のお悩みを解決してくれるでしょう。皮膚にお悩みがある方は、相談してみてはいかがでしょうか。
医療法人社団久信会日比谷ヒフ科クリニックの基本情報
アクセス・住所・診療時間
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参考文献