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膝の痛みを軽減するには?膝痛の原因や予防方法、クーリーフ治療について解説

 公開日:2025/03/03
膝痛の痛みを軽減するには?膝痛の原因や予防方法、クーリーフ治療について解説

膝は、日常生活でよくある立つ・座る・歩くなどの動作を行ううえで重要な部位です。膝痛はこれらの動作に悪影響を与えるため、健康的な生活に困難が生じてしまいます。

本記事は、膝痛の原因や痛みを軽減するための方法について解説します。
また、膝痛を抑えたいけど手術は難しいという方に向けたクーリーフ治療について紹介します。

膝の痛みに悩んでいる方や自分に合った膝痛の治療法を探している方は、本記事を参考に膝痛を抑えられる方法を見つけていきましょう。

森実 和樹

監修医師
森実 和樹(KAZU CLINIC)

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1966年 愛媛県新居浜市生まれ
1992年 愛媛大学医学部卒業、 愛媛生協病院で初期研修
1994年 勤医協中央病院(札幌)、一条通病院(旭川)、勤医協苫小牧病院、健和会大手町病院(北九州)で、整形外科初期研修
1997年 愛媛生協病院に常勤勤務のかたわら、白石病院(今治)、整形外科つばさクリニック(松山)などでも非常勤医として勤務
2009年 愛媛FCチーフ・チームドクター 
2024年 KAZU CLINIC開業

膝痛の原因

膝痛の原因
膝痛の原因は、以下のような疾患が考えられます。

  • 変形性膝関節症
  • 偽痛風
  • 痛風
  • 化膿性膝関節炎
  • 関節リウマチ

変形性膝関節症は、膝関節にある軟骨が擦り減り、骨同士がぶつかり合うことで膝関節が変形する病気です。初期症状は、膝関節の動かしにくさや特定の動作(階段の上り下り・正座など)で起こる痛みです。進行すると通常の歩行が困難になる痛みが発生するため、早めに痛みを軽減する治療を受けることが重要です。
膝の腫れや熱と同時に膝痛が起こった場合は、偽痛風・痛風・化膿性膝関節炎などの可能性があります。
偽痛風は、膝関節にピロリン酸カルシウムの結晶が発生することで痛みが生じる病気です。膝関節の結晶が尿酸ナトリウムの場合は、痛風による痛みと診断されます。
化膿性膝関節炎は、体内のほかの場所で炎症を起こした細菌が膝関節まで回ることで発生する病気です。進行すると骨髄炎や全身に細菌が行き渡るリスクがあるため、早期の治療が重要となります。
関節リウマチは、膝関節の腫れと痛みが起こる病気です。膝の症状だけでなく、貧血・微熱・倦怠感が現れるケースもあります。

膝痛は症状や原因によってさまざまな疾患の可能性があり、放置すると命に関わる病気もあるため、痛みが出たら早めに整形外科を受診しましょう。

膝痛の軽減方法

膝痛の軽減方法
膝痛は、痛みの原因によって適した治療法が異なります。ここからは、膝の痛みを抑える4つの治療法について見ていきましょう。

理学療法

理学療法は、身体の運動機能を維持するために行われる治療で、運動だけでなく温熱・電気・水・光線・超音波などの物理的手段を用いたものも行われます。
膝痛、特に変形性膝関節症による痛みで用いられる理学療法は運動療法です。
膝関節周辺の筋肉を運動療法によって鍛えることで、足に筋力がつき、膝関節への負担が軽減されます。また、膝関節の軟骨を擦り減らす原因の1つである肥満状態も抑えられるため、変形性膝関節症の悪化を予防することが期待できます。
膝痛の悪化を初期段階で防ぎ、健康的な身体と運動機能を保つために行われる治療です。

薬物療法

薬物療法は、膝痛やその原因に効果のある薬を投与して痛みを軽減する治療法です。
変形性膝関節症の場合、理学療法と併せて鎮痛剤が投与されます。
偽痛風・痛風の治療で用いられるのは消炎鎮痛剤です。痛風では、症状が治まった後に再発予防として尿酸を下げる薬も投与されます。
化膿性膝関節炎では、細菌によって軟骨が溶けるのを防ぐための抗生剤投与が必要です。
関節リウマチでは抗リウマチ剤と非ステロイド性消炎剤の2つを中心に投与します。
理学療法などと組み合わせて膝痛を軽減するために用いられる治療法です。

注射治療

注射治療は、膝痛のなかでも変形性膝関節症・関節リウマチの治療でよく用いられます。
関節液に含まれる成分であるヒアルロン酸を注射し、関節の動きをスムーズにする治療法です。関節が動きやすくなると、膝関節の痛みも和らぎ生活しやすくなるでしょう。
あくまでも膝の痛みを軽減する治療であり、擦り減りや破壊の起こった軟骨をもとの状態に戻す治療ではない点に注意が必要です。
関節リウマチでは、ヒアルロン酸のほかにステロイド剤を注射するケースもあります。

クーリーフ治療

クーリーフ治療は、膝痛を感じる神経をラジオ波で焼灼する治療法です。
ラジオ波の熱で神経を変性させることによって、痛みを緩和し生活しやすくします。さまざまな事情で膝の手術が行えない方にも治療が可能です。
クーリーフ治療については、次で詳しく解説します。

クーリーフ治療とは?

クーリーフ治療とは?
クーリーフ治療(末梢神経ラジオ波焼灼術)は、痛みを感じる神経にラジオ波で神経を変性させることで、痛みを緩和する治療法です。クーリーフという医療機器を用いることからクーリーフ治療と呼ばれています。治療は短時間で終わるため、入院なども必要ありません。
クーリーフ治療によってもたらされる効果や治療の流れ、クーリーフ治療がどのような患者さんに適しているか詳しく見ていきましょう。

クーリーフ治療の効果

クーリーフ治療の効果は、変形性膝関節症による膝痛の軽減です。
クーリーフ治療では、膝に痛みを伝達する3つの神経(上内側膝神経・上外側膝神経・下内側膝神経)をエコーで探知し、これらの神経にラジオ波を照射します。ラジオ波による神経の焼灼で熱変性を起こし、膝痛を緩和します。
ただし、擦り減った軟骨や膝関節の変形をもとに戻すことはできません。
クーリーフ治療による痛みの軽減度は患者さんによって個人差がありますが、治療前の3分の1から2分の1程度に軽減できるとされています。膝の痛みを抑えて、日常生活を送りやすくすることがクーリーフ治療の目的です。

クーリーフ治療の流れ

クーリーフ治療では、まず問診とクーリーフ治療による効果が現れるかのテストブロックを行います。
クーリーフ治療は針状の電極を刺して神経にラジオ波を照射しますが、治療前に電極を刺す場所と同じ箇所に痛み止めを注射することで、クーリーフ治療による痛みの軽減度を事前に把握することが可能です。問診およびテストブロックでクーリーフ治療による効果があると判断され、治療内容に同意すると、クーリーフ治療が開始となります。
クーリーフの治療は片膝で約20分、両膝で約40分です。処置後15分程度様子を見て、異常がなければ帰宅できます。1時間〜1時間半ほどで治療が完了するため、入院の必要はありません。短時間で治療が終了する手軽さも、クーリーフ治療のメリットの1つです。

クーリーフ治療が向いている方

クーリーフ治療は、年齢や体力の都合で外科手術を控えたい方や、入院せずに膝痛の治療を受けたい方に向いています。
変形性膝関節症の治療法として、脛骨を切ることで膝関節の矯正を行う高位脛骨骨切り術や、変形した関節を置き換える人工膝関節置換術があります。膝痛の原因を改善することができますが、高齢の方やほかの病気も患っている方は手術を受けることが困難な場合もあります。また、膝関節の外科手術を受ける際は1ヶ月程度の入院も必要になります。長期休暇を取れない方も外科手術を受けることは困難でしょう。
膝の痛みを緩和して生活しやすくするクーリーフ治療は、身体の状態や時間の都合で外科手術による膝痛の治療を行えない患者さんにとって、受けやすい治療法だといえます。

膝痛の予防方法

膝痛の予防方法
膝痛は、生活のなかのちょっとした工夫で防ぐことが可能です。
膝の痛みを悪化させないためにできる方法について見ていきましょう。

膝に負担をかけない

膝痛が起こった際には、膝に負担をかけない生活を意識することが重要です。
膝に負担がかかると、痛みが増加し、膝関節の動きも悪くなってしまいます。しかし、膝への負担がかからないように、なるべく動かない生活をするのは誤りです。足を動かさない生活を続けていると、膝関節を支える筋力が低下し、逆に膝への負担が増幅してしまいます。
足の動きを抑える生活は関節液の循環も悪化させ、関節軟骨に栄養が行き渡らなくなる可能性もあるため、注意が必要です。適切な運動を行って、膝に負担のかからない身体を維持しましょう。

適度に運動をして筋肉を鍛える

膝関節への負担を軽減するには、筋力を保つための適度な運動が大切です。ウォーキング・サイクリング・スクワットなど、膝痛の状態を見ながら自分にできる運動を習慣づけましょう。太腿の筋肉を鍛えるトレーニングを行うのもおすすめです。
医師と相談しながら、痛みや過度な疲労感を覚えない程度に運動を行うことで、症状の進行を緩やかにすることが期待できます。

ストレッチで柔軟性を高める

筋力を維持する運動と一緒に、膝関節を動かしやすくするためのストレッチも行いましょう。
太腿やふくらはぎの筋肉を伸ばして腱・靭帯の柔軟性を保つことで、膝関節を動かしやすくなり、痛みの軽減にもつながります。片膝のみ痛む場合でも、両方の足をストレッチするようにしましょう。
痛みが生じない適度な強さのストレッチで柔軟性を向上して、膝関節が動かしやすい状態を維持することが重要です。

膝の痛みでお困りならKAZU CLINICにご相談を

KAZU CLINIC
ここまで、膝痛の原因や痛みを軽減させるための治療法について解説してきました。愛媛県在住の方で膝の痛みに悩んでいる・手術が受けられなくて困っているという方は、KAZU CLINICに相談してみてはいかがでしょうか。
KAZU CLINICでは、患者さんの負担をできる限り減らした関節の治療を行っています。ここからは、KAZU CLINICの特徴を紹介します。

クーリーフ治療と動注治療に特化した治療を提供

KAZU CLINICは、クーリーフ治療と動注治療に特化した整形外科クリニックです。
動注治療は、手足の慢性的な炎症場所に現れるもやもや血管に塞栓物質を注射し、もやもや血管を減らすことで炎症や痛みを抑える治療法です。
クーリーフ治療・動注治療ともに治療が短時間で終わり、外科手術が伴わない治療であるため、さまざまな事情で手術が受けられない患者さんに適しているといえるでしょう。

患者さんの負担になりにくい治療を提案

KAZU CLINIC
KAZU CLINICは、患者さんの負担が少ない治療を提案しています。
クーリーフ治療も動注治療も1回の治療時間が短く、治療後の制限も少ない治療法です。治療の翌日からは制限のない日常生活を送れるため、気兼ねなく治療を受けられるのではないでしょうか。
KAZU CLINICは、患者さんが治療による負担を抱えずに、少しでも日常生活をスムーズに送れるようサポートしています。

患者さんの思い・痛みと向き合うクリニック

KAZU CLINICは、患者さんの思い・痛みと向き合うことをコンセプトとして掲げており、患者さんが抱えている痛みを和らげる治療を提供しています。
クーリーフ治療も動注治療も、関節で起こる痛みを軽減することが目的の治療法です。痛みの原因を根本から取り除くことが難しい方でも、痛みに左右されにくい生活が送れるよう、患者さんの症状に合った痛み緩和治療を提案してくれます。

患者さんの希望や病状に寄り添い、痛みによる苦しさを和らげる治療を行ってくれるのがKAZU CLINICです。

KAZU CLINICの基本情報

アクセス・住所・診療時間

伊予鉄 松山市駅 徒歩6分

愛媛県松山市千舟町4丁目4番地6 共栄興産千舟町ビル 2F

診療時間
9:00~12:00
14:00~17:00

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