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巻き爪の正しい治療方法は?陥入爪との違い・原因・症状別の適切な治療について解説

 更新日:2023/09/27
巻爪

爪が皮膚や肉に食い込んで痛いと感じていませんか?とくに足の爪が変形してしまって、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

巻き爪に悩まされている人はどんどん増えており、約10人に1人が発症していることがわかっています。

フットネイルやサンダルなど、足先までおしゃれを楽しみたい人にとっては大きな問題です。また、巻き爪は高齢者の発症リスクが高くなっています。

なぜ爪が変形してしまう人が増えているのでしょうか。爪の変形対策には誤った予防方法や治療方法も多くあるため、正しい知識と症状によって適切な治療方法を受けることが非常に大切です。

本記事では、巻き爪の原因・正しい治療方法・治療におすすめのクリニックについて詳しくお伝えしていきます。

参考になる情報が満載なので、ぜひ最後までお読みいただけると幸いです。

上田 周

監修医師
上田 周(荻窪上田クリニック)

プロフィールをもっと見る
1970年
東京都杉並区生まれ
1976年
慶応義塾幼稚舎入学
1991年
藤田保健衛生大学医学部入学
1997年
医師免許取得後、東京女子医大皮膚科入局
1999年
東京女子医大皮膚科助手、その後、東京厚生年金病院、虎ノ門病院などへ勤務
2004年
済生会栗橋病院皮膚科医長
2005年1月
荻窪上田クリニック院長

巻き爪の正しい治療方法は?

巻き爪 治療
巻き爪の正しい治療方法とは、一体どのようなものなのでしょうか。よく耳にする薬物療法・爪の形の矯正・手術療法について解説していきます。
それではさっそくみていきましょう。

薬物療法

巻き爪の治療には、薬物療法がありません。医薬品は承認されていないため、治療方法は主に外科的な手術治療と、爪の形の矯正をする保存的治療の2つに分けられています。ただ、巻き爪の症状がまだ軽症であり、痛みを和らげる目的で市販薬を使用する場合もあるでしょう。
しかし、痛み止めだけでは根本的な治療にはならないため、皮膚科・フットケア外来・形成外科・整形外科を受診して治療にあたることが大切です。あくまでも痛みを緩和するためのものと認識しましょう。

爪の形の矯正

巻き爪を発症する人の多くは高齢者といわれています。さらに、過去に巻き爪の治療を受けているにも関わらず、老後に再発するリスクが高まることも事実です。
そこで補助治療方法として注目されたのが、爪の形の矯正を目的としたワイヤー爪矯正治療です。爪を残した状態でワイヤーを使用して爪の形を矯正する保存的治療方法の有効性が認められ、多くの医療機関やクリニックで普及した治療方法になっています。さらに、さまざまな爪の変形にも幅広く対応することができ、何回でも気軽に治療を受けられる大きなメリットがあります。

手術療法

巻き爪の症状が重い場合には、外科的な治療方法として手術を行う場合があります。手術方法の種類は以下の通りです。

  • フェノール法
  • NaOH法
  • メス・剪刀(せんとう)

手術療法は改善率が約85%と高く、再発リスクは約4%となります。治療の効果は非常に高いといえるでしょう。しかし、デメリットももちろんあります。手術療法は爪の形の矯正と比べてみても、治療した部分が良くなるまでの期間といわれているダウンタイムが長いです。手術後の2~3週間で爪床が回復傾向にあれば、抜糸を行います。
そのため、平均で手術から約1ヶ月ほどのダウンタイムが必要です。また、手術後は安静にすることが非常に大切で、シャワー浴を避けなければなりません。1週間程度は運動やアルコールの摂取を控えるなどの制限もあります。手術療法では根本的な治療を目的としていますが、一時的に完治しても老後に巻き爪などの爪の変形が再発する可能性もあるため、デメリットを理解した上でかかりつけ医と相談することが大切です。

巻き爪と陥入爪の違い

色々な爪
爪の変形には巻き爪と陥入爪の2つに大きく分けられることはご存知でしょうか。巻き爪はその名の通り、爪が内側に丸まっていく特徴があります。陥入爪とは、爪の先端が周りの皮膚に刺さってしまい、腫れや痛みを引き起こします。
皮膚に爪が刺さると大きな傷ができて化膿するなど、重症化する可能性も高いです。巻き爪と陥入爪を混同されている人も多くいらっしゃいますが、陥入爪の方が炎症を引き起こす症状であると認識しておきましょう。巻き爪と陥入爪のもう1つ大きな違いは自然治癒するかしないかです。陥入爪は治療を受けなくても自然治癒することがあります。
しかし、巻き爪は軽症であっても爪の形が元に戻ることは容易ではありません。爪の形を元に戻すには、矯正を目的とした保存的治療方法や手術療法を受けましょう。自然治癒する可能性のある陥入爪も、細菌感染を引き起こした場合には適切な治療が必要となりますのでご注意ください。

巻き爪の原因は?


高齢者になると発症リスクが高まる巻き爪は、一体何が原因で発症するのでしょうか。
爪が変形しやすくなる原因を4つ紹介していきます。少しでも当てはまる人は、いま一度ご自身の爪をチェックしてみましょう。

爪の切りすぎ

巻き爪と陥入爪を発症する原因の1つが、爪の切りすぎによるものです。すでに巻き爪になってきていたり、皮膚に爪が食い込んで痛みを感じたりすると、深爪になるまで爪を切る人が多くいます。深爪にすることで一時的に痛みが和らぐかもしれませんが、最終的には痛みや細菌感染を引き起こし重症化につながる危険行為です。
特に爪切りで注意してほしいポイントは、爪の縁にかけて斜めにカットしないことです。斜めに爪をカットすると、爪の角が爪溝の部分に当たってしまいます。その状態で運動・体重負荷・靴による負荷がかかることで爪の輪郭が下向きとなり、陥入してしまいます。深爪と斜めにカットする爪の切り方は、控えるようにしましょう。

幅の狭い靴

巻き爪を発症しやすいのは女性です。理由は、パンプスやハイヒールなど先の細く尖った靴や幅が狭い靴を履く機会が多いことにあります。窮屈な靴による圧迫が、爪に影響を及ぼして変形につながるのです。
さらに、靴のサイズが合っていないとつま先にばかり負担がかかってしまいます。巻き爪や陥入爪を防ぐには、かかとがしっかり固定されて、全ての足の指が靴の中で着地していること。また、十分に指を動かせる0.5〜1cm程度のゆとりがある靴を選ぶことが大切です。中敷きが土踏まずにフィットしているかもチェックしましょう。

歩き方

巻き爪や陥入爪には歩き方も関係しています。特に、足の指に大きな負荷のかかるスポーツや運動を行っている人は注意しましょう。足の指に大きな負荷がかかりやすい運動は、以下の通りです。

  • クラシックバレエ
  • バドミントン
  • テニス
  • 登山(特に下山中)

足の指にばかり負担がかかり、足裏から適度な力がかからないと足のバランスが崩れます。爪には自然と内側に湾曲する力が働いているため、普段の歩行による足のバランスから均等さを保っています。高齢者になると巻き爪を発症するリスクが高まるのもこれが理由です。
加齢とともに筋力が低下し、ガニ股歩きになりやすくなります。ガニ股歩きは親指が少ししか地面に着地しないため、巻き爪になりやすいのです。靴の底が外側ばかりすり減っている人は、正しい姿勢と歩き方を意識しましょう。正しい姿勢と歩き方がつらいと感じる方は、病院へ受診することをおすすめします。

足の変形

外反母趾などの足の変形は足の指自体の軸も歪むため、爪が地面と平行でなくなります。その結果、地面への垂直荷重のバランスが崩れるのです。
爪の湾曲しようとする力と足裏からの荷重のバランスが合わなくなると巻き爪が発症しやすくなります。巻き爪の治療とともに、外反母趾などの足の変形も治療することが大切です。
ぜひ、かかりつけ医に相談してみましょう。

症状別の適切な治療

治療
これまで巻き爪と陥入爪の治療法や原因についてお伝えしてきました。その上で、それぞれの症状に応じた適切な治療方法を紹介します。
知識をつけておけば担当医と今後の治療方針も決めやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。

感染症による痛みには洗浄・内服薬

陥入爪によって細菌感染を引き起こしている場合には、患部の洗浄を行います。痛みが強いのであれば痛み止めなどの内服薬が処方されるので、担当医に相談しましょう。
陥入爪は自然治癒する可能性もあるため、重症化しなければ患部の洗浄と内服薬で回復する見込みがあります。化膿がみられたら、ただちに病院へ受診しましょう。

爪を切りすぎている場合はアクリル人工爪を形成

爪を切りすぎて食い込んでしまった爪に対しては、アクリル樹脂で人工のつけ爪を先端に施します。爪の切りすぎによって炎症を起こしている場合が多いため、局所麻酔を使用することもあります。
元々の炎症の痛みに加えて、局所麻酔自体にも痛みを伴います。そのため、麻酔の効果が効きにくいというデメリットがあることを認知しておきましょう。巻き爪や陥入爪による痛みは、爪を切ることで緩和されますが一時的なものです。爪の切りすぎは、症状をさらに悪化させる原因となるので注意しましょう。

巻き爪には VHO巻き爪矯正法や超弾性ワイヤー治療

巻き爪の治療には、何度でも治療できるメリットがあるVHO巻き爪矯正法や超弾性ワイヤー治療がおすすめです。巻き爪の爪先端の白くなっている部分に爪本来の湾曲へと作用する特殊なワイヤーを施術するのが弾性ワイヤー治療になります。爪切りを使用しても痛くない白くなっている伸びた爪の部分に、2か所の小さな穴を空けて特殊なワイヤーを入れる方法です。
約3ヶ月の経過観察と1度の入れ直しで、8割が巻き爪の改善を実感しています。さらに、治療中に痛みを感じることがほとんどないこともメリットです。弾性ワイヤー治療と同様に、VHO巻き爪矯正法も特殊なワイヤーを使用した治療方法になります。弾性ワイヤー治療との違いは、伸びた白くなっている爪の部分がない短い爪でも施術できる点です。
ただし、治療の際と治療後1週間ほどはチクチクとした痛みが生じるデメリットもあります。治療期間は弾性ワイヤー治療と同じく約3ヶ月の経過観察ののち、爪の状態によって必要に応じて追加治療を施します。どちらの施術方法も約半年ほどで巻き爪が改善されることが多いです。施術の内容については、担当医とカウンセリングを行った上で治療スケジュールを組みましょう。

巻き爪でお困りなら荻窪上田クリニックへご相談を

院内
巻き爪と陥入爪についてご理解いただけましたでしょうか。ここからは巻き爪でお困りの方におすすめする荻窪上田クリニックを紹介します。

適切な治療方法・実績・荻窪上田クリニックのメリットを詳しくお伝えしていきましょう。

症状に合わせて適切な治療方法を選択

巻き爪の治療には荻窪上田クリニックの院長である上田先生が、長年の経験と確かな治療実績に基づいてカウンセリングを行います。

爪の変形が外傷・歩き方・足の形のいずれかに該当する原因を突き止め、それぞれの症状に合わせた治療方法を提案します。

もちろん、痛みを感じたくないなどの要望があれば先生に相談してみましょう。

過去に治らなかった巻き爪も改善

荻窪上田クリニックで治療を受け、過去には治らなかった巻き爪が改善したという方もいます。

長年巻き爪に悩んでいる人は、セカンド・オピニオンを受けてみると良いでしょう。

また、日曜や祝日でも受診できるので、平日通うのが難しい人でも受診しやすい環境だといえます。

LINEで簡単に予約ができ通いやすい

外観
忙しくてなかなか病院へ受診できない、待ち時間がネックで病院へ受診するのをためらっているという方にも荻窪上田クリニックはおすすめです。

簡単にLINEで受診予約することができ、LINEをお持ちでなくても簡単に予約できるシステムを展開しているので、ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。

ただし、初診の場合は窓口での受付となるので注意しましょう。

巻き爪に悩んでいる方は、親切丁寧に診察とカウンセリングをしてくれる荻窪上田クリニックへの受診をご検討してはいかがでしょうか。

荻窪上田クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間

JR荻窪駅より徒歩7分

東京都杉並区荻窪3丁目47-10

診療時間
10:00~13:00
15:00~17:00

★:9:00~12:00

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