眉下切開はどのような手術？まぶたが垂れ下がる原因や改善する方法・眉下切開のメリット・デメリットも詳しく解説

眉下切開はどのような手術？

眉下切開とは、眉下にある皮膚を切開し、その眉下にある皮膚を引き上げることでまぶたのたるみを改善する手術です。
切除後は細い糸で縫合をします。
眉下切開は眼瞼下垂の種類の中でも主に皮膚が弛緩している人に向けた手術です。まつ下を押し下げる余分な皮膚がなくなることで、目が開くのを楽にしてくれる施術方法です。
眉下切開の中でも、眉毛の下の皮膚を切除する方法とまぶたの皮膚を切除する方法の2つのパターンがあります。
どちらもメリットとデメリットがありますので、医師と相談してどちらがご自身にとって適切な方法かを検討していきましょう。

まぶたが垂れ下がる理由

まぶたが垂れ下がってしまう原因は様々ありますが、主に以下の原因であることが多いです。

• まぶたの皮膚の弛緩
• まぶたの筋力の低下
• 生まれつき垂れ下がってしまっている

このうち、眉下切開をするのは皮膚の弛緩が原因である場合が多いです。まぶたが垂れ下がってしまうほとんどの原因は加齢であり、後天的なものです。
それだけでなく過度なアイメイクやハードコンタクトレンズの長期的な使用、パソコンやスマートフォンの長時間の使用によって、まぶたが垂れ下がる原因となっている可能性もあります。
まぶたがたるんでしまう原因を理解して、日頃から意識して対策をすることでまぶたのたるみを予防できる可能性も高まります。

まぶたのたるみを改善する方法

まぶたのたるみを改善する方法はほとんどが手術になります。
まぶたがたるんでしまう原因のひとつに筋力の低下があるため、トレーニングをすることで改善ができるのではと考える方も多いです。
しかし、一般的にはまぶたのたるみはトレーニングでは改善ができません。
トレーニングでまぶたの筋力アップは期待できますが、たるみの改善は期待できないため、医師と相談した上で手術を検討する必要があります。
また、まぶたをマッサージすることで改善をする方法もよく言われますが、まぶたをマッサージする方法はまぶたに刺激を加えてしまいます。
余計にたるみを悪化させてしまう可能性があるため注意しましょう。
まぶたのたるみを解消する方法は基本的には手術をするしかありません。ここからは、まぶたのたるみを改善する主な4つの手術について解説していきます。

皮膚切除

皮膚切除はその名の通り、まぶたのたるみを改善するために多量の皮膚を切除して、目の周りの皮膚を引き上げることでまぶたのたるみを改善する手術です。
皮膚切除はまぶたの皮膚を切除する方法と眉毛の下にある皮膚を切除する方法の2つがあります。
まぶたの皮膚を切除する方法は二重まぶたを作ることが可能で、場合によっては他の手術と並行して行えます。
眉毛の下の皮膚を切除する方法は手術後でも顔のイメージが変わらなかったり、厚い皮膚でも切除することが可能です。
どちらもメリットやデメリット、リスクがあるため、どちらの手術にするかは医師と相談した上で検討する必要があります。

眼瞼下垂手術

まぶたのたるみを解消する方法としては眼瞼下垂手術もひとつの手段となります。
まぶたのたるみの原因は様々ありますが、そのほとんどが加齢による皮膚の弛緩やまぶたの筋力の低下です。
皮膚の弛緩が原因であれば皮膚の切除を行う手術が一般的ですが、まぶたの筋力が低下している場合は皮膚の切除をするだけでは効果は望めないでしょう。
皮膚のまぶたを切除する方法に加え、筋肉や腱膜にもアプローチをする手術や、より重度の眼瞼下垂であれば筋膜を通してまぶたを吊り上げる手術もあります。
眼瞼下垂の症状によって施術は変わってきますが、このように眼瞼下垂手術をすることでまぶたのたるみを解消する方法もあります。

前額リフト

前額リフトは顔の皮膚の切除や引き上げを行うことで、たるみだけでなく眉間のしわなども取り除く施術です。
前額とはおでこや額の箇所のことで、しわやたるみが目立ちやすい部位です。年齢を重ねることや重力によって徐々におでこや額だけでなくまぶたもたるんできてしまいます。
前額リフトはたるんだ皮膚を引き上げ、余った皮膚を切除することで顔全体のたるみの解消が期待できます。まぶたのたるみの症状が軽度の場合は、前額リフトもたるみ解消の手段のひとつと言えるでしょう。
手術は麻酔をして行われ、手術後には腫れや痛みなどの症状がでる可能性があります。数日から数週間の療養期間が必要なため、スケジュール感をしっかりと整えることも大切です。

眉上切開

眉上切開は眉毛の上のたるみの原因となっている皮膚を切除する方法です。皮膚を切開し、過剰な皮膚や脂肪を取り除くことで目の周りを引き締めて見せてくれる効果が期待できます。
眉毛を上げることでまぶたも引き上がり、まぶたのたるみ解消も期待ができます。しかし、眉下切開と比べると傷跡が残りやすいというデメリットがあるため、施術を受ける際は医師とよく相談するようにしましょう。

眉下切開

眉下切開は眉毛の下の皮膚を切除することで、まぶたのたるみを解消する方法です。目元の印象を変えることなくたるみを解消でき、傷も目立ちにくくダウンタイムも短いことが特徴です。
皮膚が厚い方でも切除が可能なため、多くの方に向いている手術と言えるでしょう。腫れも少ないため、軽度のたるみであれば問題なく解消できる可能性があります。

眉下切開のメリット

眉下切開はまぶたのたるみを解消するのに有効な施術で、そのメリットは様々あります。具体的には以下のようなメリットが挙げられます。

• 目元がすっきりする
• 視野が広くなる
• 傷跡が目立たない
• ダウンタイムが比較的少ない

手術を受ける際に、その手術のメリットをしっかりと理解しておくことは非常に大切です。それぞれ詳しくご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

目元がすっきりする

眉下切開をすることでまぶたのたるみが解消され、目元が非常にすっきりして見えます。特にまぶたの上の皮膚を切除する方法は二重のまぶたを作れるため、少なからず見た目の印象を変えることも可能です。
眉毛の下の皮膚を切除する方法では二重のまぶたを作ることができないため、あまり見た目を変えたくない人にとっては良い選択となるのではないでしょうか。
眉下切開は目元がすっきりし、施術方法によっては目元の印象を変えることのできる手術です。
見た目を変えることがメインになってしまうと保険が適用されなくなる可能性があるため、注意しましょう。

視野が広くなる

眉下切開でまぶたのたるみが解消されることで、視野が広くなることもメリットのひとつです。まぶたがたるんでしまうと、瞳孔に覆いかぶさって視野が狭くなってしまうことがあります。
通常であれば黒目の上の部分に少し覆いかぶさる程度ですが、まぶたがたるんでくると瞳孔まで覆いかぶさってしまいます。
重度のたるみになるとまぶたが瞳孔をふさいでしまうほど覆いかぶさってしまい、視野が非常に狭くなってしまうため、早めの処置が必要です。
重度のたるみであれば眉下切開だけでたるみを解消するのは難しいかもしれませんが、手術を行ってたるみを解消することで視野が広くなり、よりクリアな視界となることが期待できます。

傷跡が目立たない

眉下切開は傷跡が目立ちにくいことも特徴です。まぶたの皮膚を切除する方法は同時に二重形成が可能なため、皮膚の挙上効果が高いことに加え、二重まぶたに傷が隠れるため傷跡が特に目立ちにくい施術となっています。
眉毛の下の皮膚を切除する方法についても眉毛の際で傷跡が目立ちにくいとされています。ですが、まぶたの皮膚を切除する方法と比べると傷跡は目立つため、傷跡を目立たせたくない場合はまぶたの皮膚を切除する方法が良いでしょう。

ダウンタイムが比較的少ない

眉下切開は比較的ダウンタイムが少ないことがメリットです。まぶたの皮膚を切除する場合は腫れが強く、2〜3週間ほどのダウンタイムとなります。
眉毛の下の皮膚を切除する場合はまぶたの皮膚を切除する手術と比較すると腫れが弱く、1〜2週間ほどのダウンタイムとなることを把握しておきましょう。
また、まぶたの皮膚を切除する手術は挙筋腱膜前転法と言われる手術と並行して行われる場合があります。その際はダウンタイムが長くなる可能性があるため、医師としっかりと相談することが大切です。

眉下切開のデメリット

眉下切開のデメリットとしては以下のようなものがあります。

• ドライアイになりやすい
• 傷痕が残ることがある

まぶたのたるみで覆われていた眼球がたるみ解消によってむき出しになると、ドライアイになりやすいというデメリットがあります。
ドライアイは市販の目薬だけでは対策としては不十分であることも多いため、眉下切開の手術後に異変を感じた場合はすぐに医師に相談することが必要です。
また、眉下切開は傷跡が残る可能性があります。
比較的傷跡が目立ちにくい施術ではありますが、それでも場合によっては残ってしまうこともあるため、上記のようなデメリットも理解した上で施術を受けるようにしましょう。

眉下切開が向いている人

ここまで、眉下切開の概要やメリット・デメリットをご紹介してきました。眉下切開はメリットも多く、軽度のたるみであればすっきりして見えるようになるため、美容目的で手術を受ける方も少なくありません。
しかし、眼瞼下垂手術として眉下切開を行う場合は、眉下切開ではない施術になる可能性もあります。ここからはどのような方が眉下切開に向いているのかを解説していきます。
ご自身に当てはまるかどうかをしっかりと確認したうえで、医師に相談することをおすすめしますので、ぜひ参考にしてください。

まぶたの厚みが気になる

眉下切開は、眉下部に切開を入れる手術のことです。眉毛の下に皮膚のたるみや脂肪がある場合、この手術が適していることがあります。
眉下切開はまぶたの皮膚を切除する方法などに比べると、比較的厚い皮膚でも切除することが可能です。まぶたの皮膚を切除する方法は皮膚が厚い方はあまり向いていないとされているため、人によっては大きなメリットとなります。
また、まぶたの皮膚を切除する方法と比べると見た目の変化があまり起こらないため、手術によって見た目を変えたくない方にとっては向いている施術といえるでしょう。

加齢でまぶたのたるみが気になる

まぶたのたるみの原因は加齢による皮膚の弛緩がほとんどです。まぶたの筋力の低下などが原因ではなく、皮膚の弛緩によるたるみの場合は眉下切開で改善できる可能性が高いです。
年齢を重ねるごとにまぶたが垂れてきたと感じた場合は眉下切開が向いているでしょう。しかし、たるみの原因が皮膚の弛緩だけでなく筋力の低下なども含まれる場合は、眉下切開だけでは改善する可能性が低くなります。
たるみの原因が皮膚によるものなのか筋肉によるものなのかは自身では判断ができないため、医師に診断してもらう必要があります。

眉下切開は保険適用できる？

眉下切開は眼瞼下垂の診断がされた場合には保険が適用されます。
ただし、まぶたのたるみ解消が眼瞼下垂の診断ではなく、単に美容目的の施術と判断された場合は保険が適用されないため注意が必要です。
眼瞼下垂と診断されるかどうかは医師によるところが大きいですが、以下のような判断基準が設けられているケースもあります。

• 日常生活に支障があるか
• 眼瞼下垂特有の症状はあるか

これらを満たした場合に保険適用となるケースが多いです。また、上記の基準を満たしても二重の作成などのオプションをつけることで保険適用から外れることもありますので、医師と相談しながら施術を受けることをおすすめします。