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大腸内視鏡検査は痛い?痛みを感じる原因や痛みを抑える方法を解説

 公開日:2025/05/30
大腸内視鏡検査は痛い?痛みを感じる原因や痛みを抑える方法を解説

大腸内視鏡検査って、やっぱり痛いの?」
そんな不安を抱えていませんか?

大腸内視鏡検査は、内視鏡を肛門から挿入して大腸の内部を詳しく観察する検査で、ポリープの切除などの治療も同時に行えるのが特徴です。便潜血検査で陽性反応が出た場合や、人間ドックのオプションとして受ける方も多く、早期のがん発見にもつながる大切な検査です。

しかし、「痛かったらどうしよう」と、検査前に不安を感じる方も少なくありません。
実は、痛みの感じ方には理由があり、適切な対策で軽減することも可能です。

この記事では、大腸内視鏡検査痛みを感じる原因や、その痛みを和らげる方法を解説します。
これから検査を控えている方、以前つらい経験をされた方も、この記事を読めば安心して検査に臨むヒントがきっと見つかるはずです。

嶋田 隆介

監修医師
嶋田 隆介(多摩せいせき消化器内視鏡クリニック)

プロフィールをもっと見る
杏林大学医学部卒業。その後、杏林大学医学部付属病院、立正佼成会附属佼成病院(現・杏林大学医学部付属杉並病院)などで経験を積む。2023年、東京都多摩市に「多摩せいせき消化器内視鏡クリニック」を開院。日本消化器病学会認定消化器病専門医、日本消化器内視鏡学会認定内視鏡専門医、日本内科学会認定内科認定医。

大腸内視鏡検査の痛みはどのくらい?

大腸内視鏡検査の痛みはどのくらい?
大腸内視鏡検査に伴う痛みの感じ方は、腸の長さや曲がり具合、過去の手術歴、体格などにより個人差があり、ほとんど痛みを感じない方もいれば、強い痛みを感じる方もいます。腹部の手術後で腸の癒着がある方や腸が長い方は、痛みを感じやすい傾向にあるでしょう。
また、肛門からスコープを入れる際に挿入の感触や軽い痛み、異物感を覚える方もいますが、緊張していると筋肉が強張って痛みが強く感じられることがあるため、リラックスして検査を受けることが痛み軽減に効果的です。
近年、医療技術が進歩して細くて柔軟な内視鏡の使用や、鎮静剤(静脈麻酔)を併用するケースが一般的になり、痛みを感じにくくなっています。不安な場合は事前に医師に相談し、自身に合った検査スタイルを選ぶことが安心への第一歩です。

大腸内視鏡検査で痛みを感じる原因

大腸内視鏡検査で痛みを感じる原因
大腸内視鏡検査で痛みを感じるのにはいくつかの原因があります。ここでは、検査中に痛みが生じやすい要因を詳しく解説し、不安を軽減するための知識をお伝えします。

スコープで腸管が引っ張られるため

大腸内視鏡検査で痛みを感じる原因の1つは、スコープで腸管が引っ張られるためです。
大腸は、右の下腹部から始まりお腹の中を1周ほどして、肛門までつながっています。大腸内視鏡検査では、細長いスコープを肛門から挿入して大腸の内部を観察しますが、腸のカーブや折れ曲がった部分を通過する際にスコープが腸壁を引っ張るような動きになり、差し込むような痛みや不快感を感じることがあります。特にS状結腸や横行結腸のカーブは内視鏡がスムーズに通りにくく、腸に力がかかりやすいといわれています。また、検査時間が長くなるとスコープが腸管に当たる時間も長くなるため、痛みを感じやすいでしょう。
ほかにも、腸が長い方や細い方、筋肉が緊張している方は痛みを感じやすくなり、医師の技術や経験、スコープの種類(柔軟性・細さ)によっても痛みの程度は大きく異なります。

腸管に送り込む空気でお腹が張るため

大腸の壁は深いしわやヒダがあるため、内視鏡で大腸を観察する際には腸の内部を広げる必要があります。そのため、検査中に腸内に空気や炭酸ガスを送り込み、腸壁を膨らませて視野を確保します。このときに感じるのが、お腹が膨らむような圧迫感や張り感、場合によっては鈍い痛みです。
特に空気を使用した場合は腸に残りやすく、検査後もしばらく膨満感が続くことがあります。一方で、炭酸ガスは体内に吸収されやすく、検査後の不快感が軽減されるといわれています。

腸の癒着の影響があるため

腸が癒着している場合にも、大腸内視鏡検査の際に痛みを感じやすくなります。
過去に腹部の手術を受けたことがある方や、腸に慢性的な炎症があった方は、腸が腹膜など周囲の組織とくっついて癒着を起こしている場合があります。癒着があると腸の動きが制限され、内視鏡がスムーズに通りにくくなったり、腸が引っ張られて痛みを感じやすくなったりします。特にスコープが癒着部位を通過する際に、急に強い痛みを感じることがあるため、検査前に医師へ手術歴や既往症を正確に伝えることが重要です。

大腸内視鏡検査の痛みの軽減方法

大腸内視鏡検査の痛みの軽減方法
大腸内視鏡検査の痛みは、工夫次第で軽減できます。検査が不安な方も、適切な方法を知っておくことで安心して臨めるでしょう。ここでは、痛みを抑えるための具体的な対策を紹介します。

鎮静剤を使用する

鎮静剤(セデーション)を使用することで、検査中の不安や痛みを大幅に軽減できます。
鎮静剤は、点滴などで少量ずつ体内に投与され、ウトウトした状態で検査が進みます。完全に眠ってしまうほどではありませんが、検査中の不快感や緊張が和らぎ、時間の経過も早く感じられます。検査が怖い、痛みに弱いという方には有効な方法でしょう。
ただし、鎮静剤を使用した場合は検査後に一定時間の安静が必要です。検査前に医師と相談して、適切な方法を選ぶようにしましょう。

空気以外の方法で腸管を広げる

従来の内視鏡検査は、視野を確保するために腸内に空気を送り込みますが、この空気が腸を無理に膨らませることで腹部膨満感や痛みを引き起こします。近年では、空気の代わりに炭酸ガス(CO₂)を使用する方法があります。炭酸ガスは体内に吸収されやすく、検査後の不快感も少ないといわれています。
どの方法を用いるかはクリニックや医師によって異なるため、事前に確認することが大切です。

無送気軸保持短縮法で検査を行う

大腸内視鏡検査で痛みを抑えやすい方法として、無送気軸保持短縮法があります。従来の方法ではスコープを挿入する際に腸が引き伸ばされて痛みの原因になることがありましたが、この方法はS状結腸のように曲がっている腸管部を真っ直ぐに保ちながら行うため、痛みは少ないとされています。また、空気を送らないため大腸の圧迫感がなく、患者さんの身体への負担が少ない方法です。

大腸内視鏡検査を受けるクリニックのおすすめポイント

大腸内視鏡検査を受けるクリニックのおすすめポイント
大腸内視鏡検査はクリニックごとに特徴が異なるため、クリニック選びが重要です。
以下では、大腸内視鏡検査を受けるクリニックのおすすめポイントを紹介します。

大腸内視鏡検査の経験が豊富

大腸内視鏡検査は、患者さんによって大腸の形や長さが異なるため、医師の経験の違いが痛みや検査時間に大きく影響します。
経験が豊富な医師は腸の構造を熟知しており、スムーズにスコープを進める技術を持っています。結果として、患者さんの負担や不快感を軽減することが可能です。また、経験豊富な医師はポリープの発見率も高く、必要に応じてその場で切除することもできるでしょう。
クリニックを選ぶ際は、医師の症例数や経験をチェックしましょう。

痛みに配慮した対策を行っている

過去に大腸内視鏡検査を受けて痛みがあった方や痛みに敏感な方は、痛みに配慮した対策を行っているクリニックで大腸内視鏡検査を受けるとよいでしょう。
たとえば、鎮静剤を使うことで検査の苦痛や精神的な不安が軽減されますが、鎮静剤の使用はクリニックによって異なります。
また、患者さんの状態や不安に応じて柔軟に対応してくれる体制が整っているかどうかも確認しましょう。事前の説明が丁寧であるか、リカバリールームなどの環境が整っているかもクリニック選びのポイントです。

院内で下剤服用ができる

大腸内視鏡検査では、大腸内を観察しやすくするために下剤で腸内をきれいな状態にします。下剤は自宅で服用してから検査を行うクリニックが多いですが、下剤を服用してから病院に向かうため移動時の急な便意を不安に感じる方もいるでしょう。
院内で下剤を服用できるクリニックでは、看護師のサポートのもとで準備ができます。体調不良が起きた場合もすぐに対応してもらえるため、特に初めて検査を受ける方や体力に不安がある方にとっては安心でしょう。快適な環境で待機できるスペースが整っているかも、クリニック選びのポイントとなります。

女性医師が在籍している

女性の患者さんの中には、男性医師による内視鏡検査に抵抗がある方もいるでしょう。そうした場合、女性医師が在籍しているクリニックであれば、安心して検査に臨むことができるでしょう。特に大腸内視鏡検査はデリケートな部位に関わるため、同性の医師に対応してもらえることは精神的な安心感につながります。
ホームページや予約時に女性医師が在籍しているかを確認し、希望がある場合は事前にその旨を伝えておくとスムーズです。

胃と大腸の内視鏡検査を同日に受けられる

忙しい方や一度の来院で済ませたい方には、胃カメラ(上部内視鏡)と大腸カメラ(下部内視鏡)を同日に受けられるクリニックがおすすめです。両方を同日に行うことで複数回の通院の手間を省くことができ、鎮静剤の使用も1回で済むため身体への負担も少なくて済みます。また、どちらの検査も食事の摂取可能時間や検査当日に摂取できるものなどに制限があるため、事前の食事制限も1度で済みます。
同日対応が可能か、鎮静後の体調管理体制が整っているかなども確認しておきましょう。

土日祝日も検査に対応している

平日に仕事や家庭の都合で時間が取りにくく、なかなか検査を受けられない方もいるのではないでしょうか。しかし、土日祝日も検査を受けられるクリニックであれば検査を受けやすいでしょう。
Web予約など、利便性の高いシステムが導入されているかどうかもクリニックを選ぶ際のポイントです。

大腸内視鏡検査は多摩せいせき消化器内視鏡クリニックにご相談を

多摩せいせき消化器内視鏡クリニック
大腸内視鏡検査を受けようと考えている方は、多摩せいせき消化器内視鏡クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

内科や消化器内科、予防接種や健康診断など幅広い症状や疾患に対応しているクリニックで、土日祝日も診察や検査を行っています。

以下で、多摩せいせき消化器内視鏡クリニックの特徴を詳しく紹介します。

経験豊富な医師による大腸内視鏡検査

多摩せいせき消化器内視鏡クリニックの院長は、日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医の資格をお持ちです。ほかにも日本消化器病学会 消化器病専門医や日本内科学会 内科認定医などの資格をお持ちで、大学の附属病院やクリニックで経験を重ね、多摩市に地域密着型のクリニックを開院しました。

多摩せいせき消化器内視鏡クリニックが2024年に行った大腸内視鏡検査の数は2,100件と、多くの症例に対応しています。(HP参考)

土日祝日の検査対応や院内での下剤服用など、患者さんのニーズに応じて柔軟に対応されています。

苦痛を抑えた大腸内視鏡検査を提供

多摩せいせき消化器内視鏡クリニック
多摩せいせき消化器内視鏡クリニックは、苦痛を抑えた大腸内視鏡検査を提供するため、さまざまな工夫を行っています。
鎮静剤を使った内視鏡検査は、眠っているような状態で検査を受けられるため、不快感や痛みに敏感な方も落ち着いて検査を受けられます。
また、無送気軸保持短縮法では、腸を圧迫することなく苦痛を抑えながらスコープを挿入することが可能で、安全性が高く患者さんの負担が少ない検査を受けられます。
さらに、多摩せいせき消化器内視鏡クリニックの内視鏡検査は空気ではなく炭酸ガスを送気するため、膨満感を抑えてお腹の張りを解消することが可能です。
このようなさまざまな取り組みによって、患者さんの苦痛や負担を減らすよう努められています。

幅広い内科診療に対応し病気の早期発見と早期治療を目指す

多摩せいせき消化器内視鏡クリニックは、幅広い内科診療に対応し、病気の早期発見や早期治療を目指しています。
診療内容は内科や消化器内科、肛門内科、健康診断など多岐にわたります。内科診療の幅が広いため、何科を受診すべきか迷っている方や体調不良が続く方にもおすすめのクリニックです。
また、多摩せいせき消化器内視鏡クリニックでは、内視鏡検査によるがんの早期発見・早期治療を大切にされています。なぜなら大腸がんは、初期の頃には自覚症状が少ない疾患であるためです。気付いた際には進行している状況も考えられるため、早期発見が望まれます。そのため、多摩せいせき消化器内視鏡クリニックは、定期的に内視鏡検査を行ってもらえるよう患者さんのニーズに沿った検査を提供しています。

大腸内視鏡検査を考えている方は、地域のかかりつけクリニックとして多摩せいせき消化器内視鏡クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。

多摩せいせき消化器内視鏡クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用

京王線 聖蹟桜ヶ丘駅西口 徒歩1分

東京都多摩市関戸1丁目1−5 ザ・スクエア2階

診療時間
9:00~12:30
14:00~18:00

※受付時間は診察終了30分前まで
※診療対象年齢は16歳以上

【費用(税込)】
 大腸カメラ検査
  1割負担:約2,500円 3割負担:約7,500円
 大腸カメラ検査+病理検査
  1割負担:約3,000円 3割負担:約10,500円
 大腸ポリープ切除
  1割負担:約8,000円 3割負担:約20,000~30,000円
 胃カメラ検査
  1割負担:約1,500円 3割負担:約4,500円
 胃カメラ検査+病理検査
  1割負担:約3,000円 3割負担:約9,000円

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