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白内障手術の流れ|概要やリスク、安全性からメリットまで徹底解説!

 公開日:2024/12/25
白内障手術の流れ|概要やリスク、安全性からメリットまで徹底解説!

白内障とは、主に加齢が原因で眼が見えにくくなる疾患です。
白内障は早ければ40代で発症することもありますが、80代になるとほとんどの方が何らかの症状を経験されるとされていて、多くの方にとって切っても切り離せない疾患といえます。

白内障の治療は、外科手術によって治療します。眼内の濁った水晶体を取り除き、人工のレンズを入れて視力回復を目指す治療法です。

今回は白内障手術の流れを中心に、手術の概要やリスク、メリットなどを解説します。

白内障治療を検討している方やご家族は、ぜひ治療の参考にしてください。

齋藤 博

監修医師
齋藤 博(齋藤眼科医院)

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昭和63年 杏林大学医学部卒業
杏林大学医学部眼科学教室入局
平成2年 共済組合立川病院眼科
平成3年 杏林大学医学部付属病院
平成5年 東京歯科大市川総合病院
眼科専門医取得
平成11年 杏林アイセンター角膜外来チーフ
平成16年 齋藤眼科医院副院長
平成25年 齋藤眼科医院院長

白内障手術の概要

白内障手術の概要
白内障とは、眼内でレンズの働きをしている水晶体が白く濁り、眼が見えにくくなる疾患です。水晶体が濁る主な原因は加齢によるものです。ほかにはアトピー性皮膚炎や外傷、糖尿病などが原因となるケースがあります。白内障が進行すると次のような症状が現れます。

  • 視力低下
  • かすみ
  • まぶしさ
  • 視野の黄色い変色
  • 物体が二重に見える複視

白内障を治療するための手術方法は日々進化し、現在は、超音波乳化吸引法が標準的な治療法とされています。
超音波乳化吸引法とは、眼球を3mm程度小さく切開して管状の治療機器を挿し込み、濁った水晶体を取り除く手術です。水晶体を取り除く際は超音波を利用して吸い出し、吸い出した水晶体の代わりに人工の眼内レンズを挿入します。日帰り手術(※)を行っている医院も多く、手術の費用相場は、保険適用の場合、1割負担で15,000円(税込)程度、2割負担で30,000円(税込)程度、3割負担で45,000円(税込)程度です。

(※)術前の検査、術後の経過観察が必要です。

白内障手術の流れ

白内障手術の流れ
ここからは、標準的な白内障手術の流れを解説します。ただし以下のようなケースでは、診療の流れや治療期間に大きな違いが出ることを理解しておきましょう。

  • 過去に外傷で眼を痛めたことがある
  • 小児で白内障を発症した
  • 検査でほかの病気が見つかった

白内障手術が標準的な流れで進行するかどうかは、事前の診察や検査で判断されます。担当医師の説明をよく聞いてから、手術を受けるようにしましょう。

手術前検査

はじめに、医師が外来診療で患者さんの状態を確認します。そこで白内障手術が必要と診断されると、医師から手術についての説明があります。

  • 病名と現状
  • 手術が必要な理由
  • 手術の有効性
  • 手術の内容
  • 手術のリスク
  • 手術以外の治療方法
  • セカンド・オピニオンの可能性

説明を受けて患者さんが納得すると、手術の実施が決定されます。手術が決定すると行われるのが、手術前検査です。手術前検査では、患者さんの状態に合わせて、以下のような検査が行われます。

  • 視力検査
  • 屈折検査
  • 角膜曲率半径計測
  • 瞳孔径測定
  • 眼位・眼球運動
  • Aモード眼軸長検査
  • 角膜内皮細胞密度顕微鏡検査
  • 網膜電図
  • 眼圧検査
  • 細隙灯顕微鏡検査
  • 眼底検査

特に白内障手術の前に重要になるのは、眼内レンズに必要な屈折率と、眼の現状を調べることです。術後に必要な視力と、白内障以外の病気の有無を慎重にチェックします。

手術前日

手術前日には、手術中に細菌感染するリスクを抑えるために抗菌剤の点眼を行います。
眼科の外科手術で警戒したいのは、黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌です。手術前には医師の指示に従い、抗菌剤で眼に付着した細菌を減らしておきましょう。

手術当日

手術前には点眼処置や診療、麻酔などを行います。点眼薬で局所麻酔を行い、意識があるまま手術を進めることが多いです。手術は約10~30分で完了します。
日帰り手術で行われることもありますが、全身疾患があったり、通院が難しかったりする場合は入院となることもあるでしょう。

術後検診

手術後は、術後検診で経過を診ることが重要です。検診は術後1日目・3日目・1週間後・1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後・1年後と間隔を伸ばしながら、継続的に実施するのが一般的です。医師の指導に従って、通院を続けましょう。術後検診で確認するのは、以下のようなポイントです。

  • 視力
  • 眼圧
  • レンズの位置
  • 眼内の炎症
  • 点眼薬に対する反応

術後、特に警戒したいのが感染症です。医師に定期的に眼の状態をチェックしてもらい、早期発見に努めましょう。

白内障手術の合併症やリスク

白内障手術の合併症やリスク
手術を受ける前には、合併症やリスクについても確認しておきましょう。特に高齢の方の場合、術後の生活機能(ADL)と生活の質(QOL)に配慮する必要があります。合併症が起きても追加で治療が可能か、リスクに対応できる健康状態にあるか、医師とよく相談することをおすすめします。

後発白内障

白内障手術の合併症として、特によく現れるのが後発白内障です。
後発白内障とは、水晶体が入っている透明な袋、水晶体嚢が濁る病気です。超音波乳化吸引術では水晶体嚢に眼内レンズを挿入するため、水晶体嚢が濁ると再び眼が見えにくくなってしまいます。初期段階では点眼薬の使用や眼内レンズの形状変更で、進行を遅らせます。
視機能低下が進んだ場合は、レーザーで水晶体嚢に孔を開け光を取り込めるようにする治療法があります。治療後、見えにくくなっていると感じたら、医師に相談しましょう。

青視症・紅視症

眼内レンズを入れた後、患者さんが「視界が青っぽく見える」、あるいは「赤っぽく見える」と訴えるケースがあります。このような症状を青視症(せいししょう)、紅視症(こうししょう)と呼びます。患者さんは不安を覚えやすい症状ですが、身体的には害のない症状です。
視界に色がついて見えるのは、正常な水晶体の色味と、眼内レンズの色味に差があるためです。正常な水晶体は、加齢に伴って黄色く変色していきます。しかし手術後には急にクリアな眼内レンズを通して物を見るようになるため、視界が変色したように見えます。青視症、紅視症は手術後約1〜2週間で自然に治っていくのが一般的です。

術後眼内炎

術後眼内炎は、白内障手術で発生する合併症のなかでも特に注意が必要なものです。
術後眼内炎とは、手術中や手術後に眼の中に入り込んだ細菌が増殖し、眼を化膿させてしまう病気です。眼内炎には、強毒菌による早発性と、弱毒菌による遅発性の2種類があります。
早発性は術後約2週間以内、遅発性は術後約1ヶ月〜数ヶ月後以内に発症します。特に気を付けたいのは、早発性の眼内炎です。素早く進行し、かつ症状が重く、失明のリスクがあります。術後眼内炎の発症頻度は約0.1%未満といわれていますが、感染対策に力を入れている医院を選ぶ、医師の指導にしたがって検診を受けるなどのリスクコントロールは必要です。

網膜剥離

白内障手術の刺激をきっかけに、網膜剥離が起こるリスクがあります。網膜はものを見るための神経の膜です。水晶体をカメラのレンズに例えるならば、網膜はフィルムに例えられます。眼球内部から網膜が剥がれ落ちても痛みはありませんが、網膜が剥がれた分だけ視界が欠損していきます。網膜に亀裂が入ったり、小さな孔が空いたりする初期段階であれば、レーザーや手術で治療可能です。
しかし重症の場合は、1回の手術で網膜を修復することは難しく、繰り返し入院が必要な手術を受けなければなりません。治療が遅れると失明のリスクもあるため、早期発見が重要です。

白内障手術の安全性とメリット

白内障手術の安全性とメリット
白内障手術にはリスクもありますが、多くのメリットがあります。以下では、白内障手術の安全性と、手術を受けるメリットを解説します。

白内障手術の安全性

白内障手術の歴史は長く、眼内レンズが導入され始めた近世期には、失明率が高い手術とされていました。しかし画期的な手術法である超音波乳化吸引術や、点眼麻酔などの技術が導入され、現代の白内障手術は大きな進化を遂げました。手術の傷は3mmと極僅かとなり、患者さんの身体的負担が極めて小さくなっています。
また、水晶体があった位置に眼内レンズを挿入できるようになったため、術後にレンズがずれるリスクもほぼありません。白内障以外に眼の病気が隠れているなど、特殊なケースでないかぎり、ほとんどの患者さんが視機能を取り戻すことができる安全性の高い手術となっています。

白内障手術によるメリット

白内障が進行すると、視力・動体視力・視野の感度などが低下します。見えにくいままの状態では日常生活に支障が出たり、生活の質を低下させたり、事故リスクを上げたりとデメリットを引き起こします。
一方で、白内障手術を受け、視機能を回復できると以下のようなメリットが期待できるでしょう。

  • メガネのない生活もできる
  • 白内障再発リスクがない
  • 転倒リスクを下げる
  • 交通事故リスクを下げる

白内障の発症によって低下していた生活の質を、手術によって回復しましょう。

白内障手術のことなら齋藤眼科医院にご相談を

齋藤眼科医院

白内障手術を検討している方は、埼玉県狭山市で長年地域の皆さんの眼を守ってきた齋藤眼科医院に相談してみてはいかがでしょうか。
白内障手術は難しい手術ではありませんが、治療イメージがつかめず不安を感じる患者さんが少なくないそうです。齋藤院長は、患者さんとしっかり対話する診療を大切にされていて、患者さんが悩みを話しやすい雰囲気を作ったり、治療内容の説明を丁寧にしたりしているそうです。
齋藤眼科医院の特徴を紹介します。

開業以来50年以上地元の患者さんの眼の健康に尽力

齋藤眼科医院は1961年の開業以来、50年以上にわたり地域医療に貢献してきました。齋藤眼科医院は、患者さん想いの診療はもちろん、通院のしやすさにもこだわっています。
齋藤眼科医院は、西武新宿線 狭山市駅西口から徒歩4分の位置にあり、道向かいには専用駐車場もあるため車でもアクセスしやすい病院です。
道路からエントランス、待合室、診察室まで完全バリアフリーとなっているため、車椅子やベビーカー、シルバーカーを使っている患者さんも、ストレスなく通院できるでしょう。家族みんなで通う、眼のかかりつけ医にぴったりの病院といえるのではないでしょうか。
診療においては、なるべく患者さんの待ち時間が短くすむよう配慮しながら対応をしているそうです。
白内障手術後は、術後検診のため定期的に通院しなければなりません。長く通い続けるならば、地域の患者さんに愛される、通いやすい病院を選びましょう。

患者さんに負担の少ない日帰り白内障手術

齋藤眼科医院

齋藤眼科医院では、日帰り白内障手術を行っています。
診療から手術、術後の検診まで、一環して齋藤院長が担当するため、手術に伴う心配事もしっかり把握してもらえます。齋藤院長は、手術前の内容説明と患者さんの理解と納得を大切にされていて、手術の説明をするときは、患者さんが納得しているか表情を見ながら説明しているそうです。加えて、説明書を渡したり、ご家族への説明を実施したりしており、ご家族と患者さんのご都合が合わない場合は別日にそれぞれ説明してくれるそうです。
手術内容をよく理解してから手術当日を迎えたい方や、手術を受けるどうかじっくり検討したい方も安心して相談できるのではないでしょうか。

白内障手術から一般眼科・小児眼科など幅広い眼のお悩みに対応

齋藤眼科医院では、白内障手術のような眼科小手術だけでなく、一般眼科や小児眼科、メガネやコンタクトレンズの処方まで幅広く対応しています。
眼がゴロゴロするならばドライアイ、高齢の方が見づらくなったと感じるならば白内障や緑内障が心配されます。眼の症状が軽いうちは、市販薬で対処してしまう方も少なくありません。しかし眼科で診療を受けた方が、より早く症状が改善します。

眼が見えづらい・痛い・かゆいなどお悩みがあるならば、まちの頼れる眼科である齋藤眼科医院に相談してみてはいかがでしょうか。

齋藤眼科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間・費用・治療回数・治療期間

西武新宿線 狭山市駅より徒歩4分

埼玉県狭山市入間川1-6-3

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診療時間
9:00~12:00
15:00~18:30

★:手術

【費用(税込)】50,000~700,000円
【治療期間】10~30分
【治療回数】1回

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